研究プロジェクト

文化誌「近江学」第12号(特集 川とはぐくむ)発刊いたしました

文化誌「近江学」第12号

文化誌「近江学」第12号

このたび、近江学研究所では、初年度から発刊して参りました文化誌『近江学』の第12号(特集 川をはぐくむ)を出版いたしました。
前号からデザインを成安造形大学卒業生のグラフィックデザイナーの塩谷啓悟さん、編集をアートディレクターで活躍している玉置慎輔さんを迎えて、デザインリニューアルをし、
また、今号からは表紙をデザインで表現しました。
文化誌「近江学」第12号
<概要>
今号の特集は「川とはぐくむ」。
瀬田川、安曇川、草津川、天野川など、琵琶湖を取り囲む河川に秘められた歴史を探る。
<目次>
川とはぐくむ 琵琶湖 −源流・支流・本流−
木村至宏、石川亮、金再奎、内藤正明、加藤賢治
川の流れは、生命の流れ  
今森光彦
歴史に見る瀬田川 
松浦俊和、木村至宏
安曇川 −息づく暮らしと信仰− 
清水安治、山本晃子
川と街道 −渡しと橋− 
水本邦彦
草津川 −浮世絵にも描かれた天井川− 
八杉淳
川で生まれ世代をつなぐビワマス  
藤岡康弘
川と観音さま −民衆とともにある観音− 
佐々木悦也
天野川 −流域は史跡・伝承地に富む− 
江竜喜之
歌枕 野路の玉川 
小嵜善通
近江の風景を描く −渓谷美 
西久松吉雄
近江の郷土食 −納豆餅とフナ寿し  
大原歩
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発行    成安造形大学附属近江学研究所  〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行人   西久松 吉雄
編集長   小嵜 善通
デザイン  塩谷 啓悟 http://shiotanikeigo.com/
編集    玉置 慎輔
校正    岸田 幸治(サンライズ出版株式会社)
印刷    宮川印刷株式会社
発売元   サンライズ出版株式会社  〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1 TEL 0749-22-0627
発効部数  1,200部
定価    1,800円+税
ISBN  978-4-88325-670-9
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購入について
□ WEBから  サンライズ出版WEBサイトより 〉〉〉こちらから
□ WEBから  amazonより〉〉〉 こちらから
□ 大学内   附属近江学研究所にて 成安造形大学 本館棟1階事務所内

川とはぐくむ 琵琶湖 −源流・支流・本流−

「川とはぐくむ 琵琶湖 −源流・支流・本流−」
著:木村至宏、石川亮、金再奎、内藤正明、加藤賢治

 

川の流れは、生命の流れ 著・写真 今森光彦

「川の流れは、生命の流れ」
著・写真:今森光彦

 

「歴史に見る瀬田川」  著:松浦俊和、木村至宏

「歴史に見る瀬田川」
著:松浦俊和、木村至宏

 

「安曇川 −息づく暮らしと信仰−」 著:清水安治、山本晃子

「安曇川 −息づく暮らしと信仰−」
著:清水安治、山本晃子

 

「川と街道 −渡しと橋−」  著:水本邦彦

「川と街道 −渡しと橋−」
著:水本邦彦

 

「草津川 −浮世絵にも描かれた天井川−」  著:八杉淳

「草津川 −浮世絵にも描かれた天井川−」
著:八杉淳

 

「川で生まれ世代をつなぐビワマス」   著:藤岡康弘

「川で生まれ世代をつなぐビワマス」
著:藤岡康弘

 

「川と観音さま −民衆とともにある観音−」  著:佐々木悦也

「川と観音さま −民衆とともにある観音−」
著:佐々木悦也

 

「天野川 −流域は史跡・伝承地に富む−」  著:江竜喜之

「天野川 −流域は史跡・伝承地に富む−」
著:江竜喜之

 

「歌枕 野路の玉川」 著:小嵜善通

「歌枕 野路の玉川」
著:小嵜善通

 

「近江の風景を描く −渓谷美」 著:西久松吉雄

「近江の風景を描く −渓谷美」
著:西久松吉雄

 

「近江の郷土食 −納豆餅とフナ寿し」   著:大原歩

「近江の郷土食 −納豆餅とフナ寿し」
著:大原歩

 

文化誌「近江学」第11号(特集 里のいとなみ)発刊いたしました

文化誌「近江学」第11号 表紙写真

文化誌「近江学」第11号 表紙写真

このたび、近江学研究所では、初年度から発刊して参りました文化誌『近江学』第11号(特集 里のいとなみ)を出版いたしました。
11号を機に、デザインを成安造形大学卒業生のグラフィックデザイナーの塩谷啓悟さん、編集をアートディレクターで活躍している玉置慎輔さんを迎えて、デザインリニューアルをしました。
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発行    成安造形大学附属近江学研究所  〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行人   西久松 吉雄
編集長   小嵜 善通
デザイン  塩谷 啓悟 http://shiotanikeigo.com/
編集    玉置 慎輔
校正    岸田 幸治(サンライズ出版株式会社)
カバー写真 寿福 滋
印刷    宮川印刷株式会社
発売元   サンライズ出版株式会社  〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1 TEL 0749-22-0627
発効部数  1,200部
定価    1,800円+税
ISBN  978-4-88325-651-8 C1420
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〈内容紹介〉
特集テーマは「里のいとなみ」。里山をテーマに世界で活躍する写真家今森光彦氏の写真レポートを始め、日本画家三輪晁勢が描いた「坂本の里坊」の考察、近江各地の里で守られる仏像と人びとの「結縁」の姿、万葉の里を訪ねる旅のエッセイ、瀬田・田上地域に収蔵された「民具」からその地を読み解く民俗学の論考、甲賀市信楽の「朝宮茶」「信楽焼」の職人たちへの取材など、「里のいとなみ」をテーマにした多彩な論考を収録。
〈目次〉
「里は物語る」
木村至宏(近江学研究所顧問)
「里という自然」
今森光彦(写真家)
「里の仏像、結縁する人びと」
伊東史朗(和歌山県立博物館館長、京都国立博物館名誉館員)
「江濃を結ぶ里―奥伊吹・甲津原ー」
髙橋順之(米原市教育委員会歴史文化財保護課主幹)
「古歌が繋ぐ古代と現代―万葉の地に遊ぶ―」
西本椰枝(文筆家)
「田上郷土史料館収蔵民具からみる里の暮らし」
須藤護(龍谷大学名誉教授・同大学里山学研究センター研究フェロー)
「里坊 律院の庭園と西教寺本堂大壁画」
加藤賢治(近江学研究所副所長)
「循環するスミカ―仰木の里山から―」
大岩剛一(近江学研究所客員研究員)
「里の伝説 仰木―「佐治の手」と「源満仲公」
永江弘之(近江学研究所研究員)
「湖北の里 下丹生」
吉村俊昭(近江学研究所研究員)
「旧跡 寝物語の里」
小嵜善通(近江学研究所研究員)
「蒲生野の里を訪ねて」
寿福滋(写真家)
「近江の風景を描く―白洲正子の世界」
西久松吉雄(近江学研究所所長)
「朝宮の茶 茶の進化を育む土地」
真下武久(近江学研究所研究員)
「里の生業―受け継ぐ精神―信楽勅旨 陶璃窯」
石川亮(近江学研究所研究員)
購入について〉〉〉
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□ 大学内   附属近江学研究所にて 成安造形大学 本館棟1階事務所内

巻頭言「里は物語る」 著:木村至宏顧問  写真:寿福滋

巻頭言「里は物語る」
著:木村至宏顧問 
写真:寿福滋

「里という自然」 著・写真:今森光彦

「里という自然」
著・写真:今森光彦

「里の仏像、結縁する人びと」 著:伊東史朗

「里の仏像、結縁する人びと」
著:伊東史朗

「江濃を結ぶ里」 著:高橋順之

「江濃を結ぶ里」
著:高橋順之

「民具からみる里の暮らし」 著:須藤護

「民具からみる里の暮らし」
著:須藤護

「里坊」 著:加藤賢治

「里坊」
著:加藤賢治

「朝宮茶」 著:真下武久

「朝宮茶」
著:真下武久

「里の生業 信楽勅旨」 著:石川亮

「里の生業 信楽勅旨」
著:石川亮

近江学研究所紀要第6号PDFデータ公開しました

1論文.indd
近江学研究所紀要第6号のPDFデータを公開しました。
ぜひご覧ください。
紀要第6号のpdfデータはこちらから
近江学研究所 紀要 第6号
《目次》
「[近江学研究]「近江の絵馬」現況調査 調査報告3」吉村俊昭
「近江の水をめぐる4」石川亮
「寄人衆の役割に見る五箇祭~多様なコミュニティが結び、支える祭礼の一事例~」加藤賢治
「「大森鉄之助の物語」滋賀から仏領ニューカレドニア、そしてパリへ」津田睦美
「「魚治 鮒寿し」を描く」西久松吉雄
紀要第1号から最新号はこちらからご覧ください。

文化誌『近江学』第9号 特集「道はつなぐ」発行しました!

9号表紙
まさに近江は「道の国」といってもよい様相を呈しているといえるだろう
― 木村至宏

成安造形大学附属近江学研究所は、初年度から発刊してまいりました文化誌『近江学』第9号(特集 道はつなぐ)を下記の通り出版いたしました。
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文化誌『近江学』第9号(特集 道はつなぐ)
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[見所紹介]
今回の特集テーマは「道はつなぐ」です。
美濃と京、東国と西国、朝鮮と日本、それぞれを結んだ“道の国”近江。
NHK大河ドラマの時代考証で著名な小和田哲男氏による「織田信長の天下布武と近江の道」、「草津宿─東海道と中山道の結節点」(草津市立草津宿街道交流館館長の八杉淳氏)、「近江の朝鮮人街道」(近江学研究所顧問の木村至宏)などのほか、世界で活躍する写真家今森光彦氏による「風景の中の道」、日本画家(近江学研究所所長)・西久松吉雄による北国海道のスケッチ紀行、明治から昭和にかけて庭石の産地として名をはせた大津市八屋戸で用いられた「石出し車」に関する対談など、多彩な著者による論考・エッセイを収録。
オールカラーの写真・イラストで“近江の道”を語ります。
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[目次] (敬称略)
■巻頭言「近江の道の特性」
木村 至宏(近江学研究所顧問)
■「織田信長の天下布武と近江の道」
小和田 哲男(静岡大学名誉教授)
■「草津宿-東海道と中山道の結節点」
八杉 淳(草津市立草津宿街道交流館館長)
■「近江の朝鮮人街道」
木村 至宏(近江学研究所顧問)
■《対談》 「石出し車が行くみち-神々と暮らしが交差する風景-」 
石塚 定二郎×大岩 剛一(近江学研究所客員研究員)
■「摺針峠と画家小倉遊亀」
石丸 正運(美術史家・名都美術館館長)
■「中山道の醒井宿と柏原宿」
江竜 喜之(前近江地方史研究会会長)
■《自然レポート》「風景の中の道」
今森 光彦(写真家)
■『中仙道十四垣根』をガイドブックに-高宮宿・鳥居本宿-
津田 睦美(近江学研究所研究員)
■「北国海道を描く」唐崎神社~聖衆来迎寺
西久松吉雄(近江学研究所所長)
■「覇者への道-千種越-」
寿福 滋(写真家)
■「山上山下七里半-回峰行者の道-」
■シリーズ《近江の食》 街道・宿場の名産
・「かにが坂飴」加藤 賢治(近江学研究所副所長)
・「団子と餅」 吉村 俊昭(近江学研究所研究員)
・「赤玉神教丸」小嵜 善通(近江学研究所研究員)
■「東海道をデザインする?!-旧東海道案内看板デザインの試み-」
石川 亮(近江学研究所研究員)
講座「近江学」・関連地図ページ

巻頭言-「近江の道の特性」文・木村至宏、写真・寿福滋

巻頭言-「近江の道の特性」文・木村至宏、写真・寿福滋

対談「石出し車が行くみち-神々と暮らしが交差する風景-」大岩剛一×石塚定二郎

対談「石出し車が行くみち-神々と暮らしが交差する風景-」大岩剛一×石塚定二郎

「風景の中の道」写真・文:今森光彦

「風景の中の道」写真・文:今森光彦

「北国海道を描く-唐崎神社~聖衆来迎寺」著・画:西久松吉雄

「北国海道を描く-唐崎神社~聖衆来迎寺」著・画:西久松吉雄

シリーズ近江の食「団子と餅」著:吉村俊昭

シリーズ近江の食<街道・宿場の名産>「団子と餅」著:吉村俊昭

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附属近江学研究所 文化誌『近江学』第9号出版
特集   「道はつなぐ」
発行    成安造形大学附属近江学研究所
〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行者   西久松吉雄
編集長   小嵜 善通
写真    寿福 滋
デザイン  大向デザイン事務所
編集    今井絵理沙
印刷    宮川印刷株式会社
発売元   サンライズ出版株式会社
〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1
発効部数  1,600部
定価    1,800円+税
*12月下旬には、滋賀県下の主な書店にて販売。
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[購入方法]
◎12月下旬には、滋賀県下の主な書店にて販売いたします。
◎「サンライズ出版WEBサイト」から>>>こちらから
◎amazonから>>>こちらから
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『紀要 第5号』を発刊・WEB公開します!

紀要第5号

紀要第5号

2015年度近江学研究所『紀要』第5号を発刊しました。
近江に関する論考・研究調査報告など6点が発刊されました。
今年度からは、近江学研究所の客員研究員が寄稿もあり、充実した紀要となりました。
また、電子化し、WEB公開することになりましたので、ぜひ、ご覧ください。
= 紀要 第5号 目次 =
1、福家俊彦(天台寺門宗総本山三井寺執事長・本研究所客員研究員)
「町田久成と三井寺法明院」
2、水本邦彦(京都府立大学名誉教授、長浜バイオ大学名誉教授・本研究所客員研究員)「堅田藩の百姓一揆 -安永八年(一七七九)の代表訴訟-」
3、永江弘之(本研究所研究員・本学教授)・大原歩(本研究所研究員)
「生活文化の聞き取り調査、及び、仰木ふるさとカルタ制作」後編
4、吉村俊昭(本研究所研究員・本学教授)
「近江の絵馬」現況調査 調査報告2
5、石川亮(本研究所研究員)
「近江の水をめぐる3」
6、加藤賢治(本研究所研究員)
「真野法界寺の六斎念仏~大津市真野中村の念仏講が繋ぐコミュティの現状と課題~」
ダウンロードは>>> こちらから 
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成安造形大学附属近江学研究所紀要 第5号
発行日 平成28年3月24日
発行者 木村至宏
編集  成安造形大学附属近江学研究所
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文化誌『近江学』第8号(特集 山は語る)発刊しました

文化誌8号表紙

文化誌8号表紙

人々の生活は、常に山の恵みに依存し、
それを意識しながら営みを長く続けてきた
― 木村至宏

成安造形大学附属近江学研究所は、初年度から発刊してまいりました文化誌『近江学』第8号(特集 山は語る)を下記の通り出版いたしました。
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文化誌『近江学』第8号(特集 山は語る)
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[見所紹介]
今回の特集テーマは「山は語る」です。
近江の山は、地理的にも、文化・風景・暮らしを創り出してきました。
その姿を、論考やインタビュー、対談、そしてグラビアページなど様々な切り口で語ります。
オールカラー。
木村至宏所長が書き下ろした近江の山の総論、
宗教の母なる山「比叡山」での千日回峰行と呼ばれる苦行、
高島と若狭をむすぶ鯖街道のある奥地「朽木」の山で行われてきた「ホトラ山」でのくらし、
近江富士「三上山」の存在、
近江商人の雅な文化を育んだ綿向山、
考古資料から読む近江の山城、
自然の力強い風景を生み出す比良山系の醍醐味など、
見所が満載です。
★今号の注目★
哲学者の鷲田清一氏による書き下ろしエッセイ「滋賀と私」があります。
「美の滋賀」発信懇話会座長として、滋賀県の「美しさ」はどこになるのかを提言としてまとめた鷲田氏。いま滋賀のおかれる現状をみすえて語られることばには、多くの示唆がこめられています。
★新シリーズ★
今号から始まった新シリーズ「近江の食」。近江学研究所研究員によるリサーチを行い、特集テーマにあわせた「近江の食」の魅力をお伝えするコーナーになっています。
ぜひチェックください!
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[目次]
■「巻頭言 - 山は語る」
木村 至宏(近江学研究所所長)
■「近江の山」
木村 至宏(近江学研究所所長)
■「滋賀と私」
鷲田 清一(京都市立芸術大学学長・哲学者)
■「ペーパーカットと私」
今森 光彦(写真家)
■《対談》 「ホウダンの山ー命めぐる山の恵み」 
榎本 邦雄×大岩 剛一(近江学研究所客員研究員)
■「山に溶け込むー悉皆成仏の思想」
加藤 賢治(近江学研究所研究員)
■「近江の『山』の城」
中井 均(滋賀県立大学教授)
■「神座す山『綿向山』」
岡井 健司(日野町教育委員会生涯学習課主任)
■「近江の山 比良連山」
山本 武人(「同人 近江山歩き」代表)
■「三上山」
寿福 滋(写真家)
■新シリーズ《近江の食シリーズ ―山》
・「香魚」      藤澤 武夫(クリエイティブディレクター)
・「余呉の山カブラ」 吉村 俊昭(近江学研究所研究員)
・「政所茶」     小嵜 善通(近江学研究所研究員)

■《近江の意匠シリーズⅦ》「攀桂堂 十五代藤野雲平 雲平筆」

西久松 吉雄(近江学研究所研究員)
■「日吉大社蔵 絵馬 ー 長沢芦雪筆「猿図」絵馬復元模写」
吉村 俊昭(近江学研究所研究員)

木村近江学とも言われる「山・道・湖」の第一弾 として山の総論を掲載 「巻頭言 ―山は語る」「近江の山」著:木村至宏所長 写真:寿福滋

木村近江学とも言われる「山・道・湖」の第一弾
として山の総論を掲載
「巻頭言 ―山は語る」「近江の山」著:木村至宏所長 写真:寿福滋

「神座す山 綿向山」 著・写真:岡井 健司

「神座す山 綿向山」
著・写真:岡井 健司

ホトラ山の草を原料とした肥づくりの仕組み 「ホウダンの山」 榎本 邦雄×大岩 剛一 写真:永江弘之

ホトラ山の草を原料とした肥づくりの仕組み
「ホウダンの山」
榎本 邦雄×大岩 剛一 写真:永江弘之

1日に約60kmの山道を歩く比叡山の千日回峰行の背景にある悉皆成仏の思想 「山に溶け込むー悉皆成仏の思想」著:加藤賢治

1日に約60kmの山道を歩く比叡山の千日回峰行の背景にある悉皆成仏の思想
「山に溶け込むー悉皆成仏の思想」著:加藤賢治

新シリーズ《近江の食シリーズ ―山》

新シリーズ《近江の食シリーズ ―山》

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附属近江学研究所 文化誌『近江学』第8号出版
特集   「山は語る」
発行    成安造形大学附属近江学研究所
〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行者   木村 至宏(近江学研究所所長)
編集    小嵜 善通(近江学研究所研究員)
写真    寿福 滋
デザイン  大向デザイン事務所
印刷    宮川印刷株式会社
発売元   サンライズ出版株式会社
〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1
発効部数  1,600部
定価    1,800円+税
*12月中旬には、滋賀県下の主な書店にて販売。
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[購入方法]
◎12月中旬には、滋賀県下の主な書店にて販売いたします。
◎「サンライズ出版WEBサイト」から>>>こちらから
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日吉大社赤鳥居前に「日吉山王宮曼荼羅」の境内図を奉納(記者発表報告)

「日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら)」 (原画2枚組みを撮影し、PCにて合成編集)

「日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら」
(原画2枚組みを撮影し、PCにて合成編集)

成安造形大学美術領域日本画コースの学生有志が、2015年5月から7カ月間取組んできた「日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら」が完成いたしました。
先人の画業に触れながら、室町時代に描かれた日吉大社蔵 紙本彩色「日吉山王宮曼荼羅図」を基に現代版として原画を制作するというプロジェクトの成果です。
監修・指導として、近江学研究所の吉村研究員が関わりました。
完成に際し、12月15日(火)日吉大社にて、お披露目の記者会見が行われました。
当日は、2016年の干支絵馬のお披露目も合わせて行われ、赤鳥居の前で、絵馬の奉納の神事が行われました。

境内図として設置されました

境内図として設置されました

奉納の神事

奉納の神事

奉納の神事

奉納の神事

奉納された「日吉山王宮曼荼羅」の前で、記念撮影。 左から 馬渕宮司、橋爪さん、梶浦さん、今岡さん、吉村研究員、須原禰宜

奉納された「日吉山王宮曼荼羅」の前で、記念撮影。
左から 馬渕宮司、橋爪さん、梶浦さん、今岡さん、吉村研究員、須原禰宜

取材の様子

取材の様子

奉納の後は、社務所の2階にて記者会見。
吉村研究員はじめ、原画制作に中心的に関わった学生3名、今岡一穂さん(美術領域アシスタント、美術領域日本画コース卒業生)、梶浦隼矢さん(美術領域日本画コース研究生)、橋爪千夏さん(美術領域日本画コース3年生)が出席し、制作への想い、難しかったところなどお話をしました。
日吉大社の矢部禰宜は、「桃山時代~室町時代に描かれた山王宮曼荼羅の現代版が、今描かれることに意味があると感じている」とおっしゃっていました。

社務所にて記者会見

社務所にて記者会見

馬渕宮司のご挨拶

馬渕宮司のご挨拶

吉村俊昭研究員

吉村俊昭研究員

美術領域日本画コース卒業生・美術領域アシスタント  今岡 一穂さん

美術領域日本画コース卒業生・美術領域アシスタント 
今岡 一穂さん

美術領域日本画コース研究生 梶浦隼矢さん

美術領域日本画コース研究生
梶浦隼矢さん

美術領域日本画コース3年生 橋爪千夏さん

美術領域日本画コース3年生
橋爪千夏さん

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「日吉山王宮曼荼羅」制作について
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〈解説〉
日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら)は、中央に八王子山を配し社殿草木を俯瞰的に描いた、室内に置ける観相のために描かれた礼拝図である(大津市歴史博物館「比叡山」図録より)。日吉山王宮曼荼羅は鎌倉時代から江戸時代にかけて多く描かれ諸所に名品が残る。
現代の宮曼荼羅図を描くにあたり、比叡山延暦寺蔵、日吉大社蔵の絹本宮曼荼羅図を参考に、礼拝図よりも境内図としての説明要素を強調しながら、遥拝対象の社殿、磐、草木を具体的に描くように努めた。何分、大きな宮曼荼羅となるため、1/4の草稿(下書き)作成から1/2の原画作成、写真データによる拡大図と3段階の制作過程を踏み、日吉神社から社殿、遥拝所の説明を受けながら描き進めた。
霞による遠近の表現や、自然風景を柔らかく抒情的に描くやまと絵の画風を取り入れて画面構成するのは、日本画専攻の学生にとっても日常の作品表現とは異なる。社殿草木の象徴的な形や色彩の表現については、幼いころより現代的な写実表現を基礎にしてきた経験とは異質であり、かなりの戸惑いがあった。しかし、伝統的な和の表現技法や線描、金泥紛や岩絵具など描画材料の扱いはかえって新鮮に映り、学生の日常制作に新たな視点を与えたといえる。
礼拝図の要素は少なくなっているが、多くの参拝の方々に境内図として見ながらも、礼拝の気持ちで現代の日吉山王宮曼荼羅の美しさを楽しんでいただければ嬉しく思います。           (吉村俊昭)

 紙本彩色「日吉山王宮曼荼羅図」(一部)

紙本彩色「日吉山王宮曼荼羅図」(一部)

「日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら)」 (原画2枚組みを撮影し、PCにて合成編集)

「日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら」
(原画2枚組みを撮影し、PCにて合成編集)

日吉山王宮曼荼羅 原画のデータ
外 形  縦120cm×横180cm
制作期間 2015年5月~2015年11月
作図指導 吉村 俊昭(よしむら としあき/成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
制作者
吉村 俊昭(よしむら としあき/成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
今岡 一穂(いまおか かずほ/美術領域アシスタント、美術領域日本画コース卒業生)
梶浦 隼矢(かじうら じゅんや/美術領域日本画コース研究生)
橋爪 千夏(はしづめ ちなつ/美術領域日本画コース3年生)
大野久留実(おおの くるみ/美術領域日本画コース3年生)
土師志津佳(はぜ しづか /美術領域日本画コース2年生)
前田 彩乃(まえだ あやの/美術領域日本画コース2年生)
奉納先  山王総本宮日吉大社
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マスコミにも紹介されました
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朝日新聞 「申の大絵馬登場 学生作、境内図も 日吉大社」(滋賀版)2015年12月20日付けhttp://www.asahi.com/articles/ASHDH3GB3HDHPTJB008.html

日吉大社所蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬 復元模写完成 記者発表(ご案内)

復元模写された「猿図絵馬」 撮影:岡田健

復元模写された「猿図絵馬」
撮影:岡田健

<日吉大社所蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬  復元模写完成奉告祭・記者発表のご案内>
2014年7月から9カ月間取組んできました日吉大社所蔵の長沢芦雪筆の「猿図」絵馬の復元模写が完成いたしました。
成安造形大学美術領域日本画コースと附属研究機関の近江学研究所が協働し、先人の画業に触れながら絵馬を復元するというプロジェクトの成果です。
下記の通り、日吉大社にて、完成奉告祭・記者発表、絵馬の一般特別拝観、拝殿への掲示を行います。
一般の方にも特別拝観いたしますので、ぜひ、足をお運びください。

日 時:平成27年5月19日 (火) 16:00〜17:00
場 所:日吉大社 西本宮(拝殿) WEBサイト
出席者:
木村  至宏(成安造形大学名誉教授、附属近江学研究所所長)
吉村  俊昭(成安造形大学芸術学部教授、近江学研究所研究員)
西久松 吉雄(成安造形大学芸術学部教授、美術領域主任、近江学研究所研究員)
馬渕  直樹(山王総本宮日吉大社 宮司)
井口   健(山王総本宮日吉大社 禰宜)
須原  紀彦(山王総本宮日吉大社 権禰宜)
今岡  一穂(美術領域アシスタント、美術領域日本画コース卒業生)
橋爪  千夏(美術領域日本画コース3年生)
大野 久留実(美術領域日本画コース3年生)
次 第:
○修祓
○祝詞奏上
○鈴祓
○玉串奉奠(宮司・成安造形大学)

○宮司挨拶
○取材・質疑応答
○一般特別拝観
○絵馬の拝殿掲示
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<復元された「猿図」絵馬について>

復元模写された「猿図絵馬」 撮影:岡田健

復元模写された「猿図絵馬」
撮影:岡田健

現在の原画

現在の原画

僅かな描画痕跡しか残っていない絵馬の復元は、作者や奉納にかかわる資料収集が重要となるため、多くの時間を収集と読み解きに費やした。作品調査は多くは写真資料によるものだが、和歌山草堂寺のご好意で群猿図を拝見し蘆雪の筆使いを確認することができた。
猿の絵は原画でかすかに見て取れる「耳」と手足指から親子猿の向きを決定して、猿の全体像を想定したが、母猿の視線は習作を重ねて奉納目的から決定した。また、足元の草花は蘆雪作品の優しさを表現できるように努めた。背景は金箔か金砂子か判断に苦しんだが、違和感の少ない金砂子を採用した。奉納文字はほとんど読み取れない部分もあったが筆致を詳細に確認してようやく復元に至った。
作品に取り掛かる前の習作や資料作りは学生たちにとって苦難の作業であったが、根気よく取り組んで復元の成果をあげたことは特筆すべきことである。
(吉村俊昭)
絵馬のデータ
外 形 縦78.7cm×横90.4cm
画 面 縦68.3cm×横80.0cm
墨書銘 「奉納 寛政四壬子五月吉祥日 藤井正脩」
落 款 「蘆雪写」
印 章 朱文氷形「魚」印(欠損のない完全印)
制作期間 2014年7月~2015年4月
作図指導 吉村 俊昭(よしむら としあき/成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
制作者
吉村 俊昭(よしむら としあき/成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
今岡 一穂(いまおか かずほ/美術領域アシスタント、美術領域日本画コース卒業生)
橋爪 千夏(はしづめ ちなつ/美術領域日本画コース3年生)
大野久留実(おおの くるみ/美術領域日本画コース3年生)
奉納先
山王総本宮日吉大社 西本宮(拝殿)




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日吉大社蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬復元プロジェクトについて
詳しくは>>>こちらから
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文化誌『近江学』第7号(特集 金への畏敬)発刊しました


成安造形大学附属近江学研究所は、「芸術による社会への貢献」を教育の理念とする
成安造形大学の附属研究機関として2008年4月に発足し、
開所7年目を迎えることになりました。
このたび、近江学研究所では、初年度から発刊してまいりました
文化誌『近江学』第7号(特集 金への畏敬)を下記の通り出版いたしました。
今号から編集長が小嵜善通研究員が務めることになりました。
12月20日には店頭に並びますので、ぜひお手に取ってみてください。

近江の〝金”にまつわる文化の総論 著:木村至宏

近江の〝金”にまつわる文化の総論
著:木村至宏

宗教学者 山折哲雄が語る「黄金のかけ橋」 著:山折哲雄

宗教学者 山折哲雄が語る「黄金のかけ橋」
著:山折哲雄

附属近江学研究所 文化誌『近江学』第7号出版
<内容紹介>
特集テーマは「金への畏敬」。野鍛冶、銅鐸、曳山の飾り金具、江若鉄道など、
近江の金、銅、鉄など近江を支えた金属全般にまつわる世界を、論考やインタ
ビュー、対談、そしてグラビアページなど様々な切り口で語ります。
●「金の文化」
木村 至宏 (近江学研究所 所長)
●「黄金のかけ橋」
山折哲雄 (宗教学者)
●《対談》「野鍛冶ー大地に命を吹き込む鉄」
西川 征一 (野鍛冶職人三代目)×大岩 剛一 (近江学研究所客員研究員)
●「近江の風景 沖島」
今森 光彦 (写真家)
●「湖北の鍛冶ー草野鍛冶」
森岡 榮一 (長浜市長浜城歴史博物館副参事)
●「銅鐸埋納とその後」
徳網 克己 (野洲市歴史民俗博物館館長)
● 「曳山に輝く金具」
和田 光生 (大津市文化財保護課参事)
● 「琵琶湖見聞録」
寿福 滋 (写真家)
●「鉄路の記憶ー思い出の江若鉄道」
木津 勝 (大津市歴史博物館学芸員)
●成安のファインアート 「鉄からはじまる好奇心」
宇野 君平 (本学准教授)
●《近江の意匠ⅤI》 「土人形の魅力ー東近江の小幡人形を訪ねて」
加藤 賢治 (近江学研究所研究員)
●「イラストマップの魅力」
MON (本学准教授)
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文化誌「近江学」第7号
成安造形大学附属近江学研究所 編

1,800円+税
ISBN978-4-88325-552-8 C1402
AB 96ページ 並製
初版発行年月日:2015年1月10日
書店発売日:2014年12月20日
発行    成安造形大学附属近江学研究所
〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行者   木村 至宏(近江学研究所所長)
編集    小嵜 善通(近江学研究所研究員)
写真    寿福 滋
デザイン  大向デザイン事務所
印刷    宮川印刷株式会社
発売元   サンライズ出版株式会社
〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1
発行部数  1,600部
定価    1,800円+税
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<購入方法>
◎12月中旬には、滋賀県下の主な書店にて販売いたします。

◎「サンライズ出版WEBサイト」から>>>こちらから
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近江で鉄を打つ、野鍛冶職人西川征一氏との対談 著:大岩剛一

近江で鉄を打つ、野鍛冶職人西川征一氏との対談
著:大岩剛一

大津祭の曳山の美しさを印象づける「飾り金具」の論考 著:和田光生

大津祭の曳山の美しさを印象づける「飾り金具」の論考
著:和田光生

写真家寿福滋による「金への畏敬グラビアページ」

写真家寿福滋による「金への畏敬グラビアページ」

「鉄路の記憶~思い出の江若鉄道」 著:木津勝

「鉄路の記憶~思い出の江若鉄道」
著:木津勝

東近江の土人形〝小幡人形″を訪ねて 著:加藤賢治

東近江の土人形〝小幡人形″を訪ねて
著:加藤賢治

日吉大社所蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬 復元模写 記者発表を行ないました。

取材撮影風景

取材撮影風景

成安造形大学附属近江学研究所は、
本日(2014年7月24日)、今年度、日吉大社所蔵の長沢芦雪(ながさわろせつ)筆の「猿図(さるず)」絵馬の復元模写に取り組む「日吉大社所蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬 復元模写プロジェクト」について、記者発表を行ないました。
記者発表には、5社より取材いただきました。
また、日吉大社から井口禰宜、須原権禰宜に出席いただき、
本研究所からは、木村所長、吉村研究員、西久松研究員、加藤研究員が説明を行ないました。

絵馬研究の主担当である吉村研究員から解説

絵馬研究の主担当である吉村研究員から解説

絵馬を復原することになった経緯は、
昨年度から近江学研究所で取り組んできた「近江の絵馬現況調査」の中で、この絵馬の存在を知り、日吉大社様の全面的なご協力をいただき、復元模写の機会を得ました。

日吉大社の井口禰宜、須原権禰宜も取材を受けていただきました

日吉大社の井口禰宜、須原権禰宜も取材を受けていただきました

この絵馬は、江戸時代、円山応挙の弟子として京都で活躍した絵師長沢芦雪が39歳の頃に描いたものです。
猿の親子が描かれ、ほぼ剥落しているものの落款部がはっきりと残り、芦雪の作だと考えられます。

絵馬復元模写に取り組む、美術領域4年の今岡一穂さんも取材を受けました。

絵馬復元模写に取り組む、美術領域4年の今岡一穂さんも取材を受けました。

今後は成安造形大学美術領域日本画コースと附属研究機関である近江学研究所が協働し、この絵馬の復元模写に取り組みます。
この復元模写に取り組む学生にとっては、先人の画業に触れながら絵馬を復元するという大変貴重な経験となると考えています。
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[復元模写 公開作業 第1弾]
絵馬復元作業を 成安造形大学「オープンキャンパス(7月27日)」にて公開します

日時 7月27日(日) 10:00~ 12:30~ 15:00~
場所 成安造形大学E棟 1階 美術領域 OPEN STUDIOコーナーにて
作業内容 絵馬の剥落をとめるための、樹脂の充てん作業
当日のお問い合わせは、受付にて、近江学研究所(加藤)までご連絡ください。
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日吉大社の長沢芦雪筆「猿図」絵馬について
テキスト:小嵜善通(成安造形大学芸術学部教授、附属近江学研究所研究員)

復元模写にとりくむ日吉大社蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬

復元模写にとりくむ日吉大社蔵 長沢芦雪筆「猿図」絵馬

親子の猿を描いた本絵馬は、落款から江戸後期の京都の画家長沢芦雪(1754〜99)が寛政4年(1792)に描いたものと判明する。画面の剥落が著しく図様も定かでないため既に美術的価値は失われているが、朱文氷形「魚」印の欠損の有無により、記年銘の希少な芦雪作品の年代を分ける指標となる作例として重視されてきた作品である。また、奉納者である藤井正脩は、広島城下一の呉服商富士屋の一族で、その京都店の三代目主人である。芦雪が寛政6年に広島に下向し、多くの作例を当地に残すこととなるキーパーソンがこの藤井正脩であったことを知らせてくれる点においても、本絵馬の資料的価値は高い。
芦雪は写実的な作風で知られる円山応挙の弟子で、師の様式に基づきながらも、動きのある、意表をついた奇抜な作風で知られる。和歌山県の無量寺、成就寺、草堂寺の襖絵がつとに名高い。また、子供や動物の親子を描いた作品が多く認められる点は、彼の4人の子供がいずれも夭逝するなど、家庭運の薄かったことが作品に影を落としているとも考えられている。
絵馬のデータ
外 形 縦78.7cm×横90.4cm
画 面 縦68.3cm×横80.0cm
墨書銘 「奉納 寛政四壬子五月吉祥日 藤井正脩」
落 款 「蘆雪写」
印 章 朱文氷形「魚」印(欠損のない完全印)
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『長沢芦雪 絵馬「猿図」復元模写プロジェクト』 記者発表
日 時:平成26年7月24日 (木) 11:00〜12:00
場 所:成安造形大学聚英館2階小会議室
出席者:木村 至宏(成安造形大学 名誉教授、附属近江学研究所所長)
吉村 俊昭(成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
西久松吉雄(成安造形大学 芸術学部教授、美術領域主任、近江学研究所研究員)
井口  健(山王総本宮日吉大社 禰宜)
須原 紀彦(山王総本宮日吉大社 権禰宜)
今岡 一穂(美術領域日本画コース4年生)

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