近江学研究所の活動の進捗

加藤研究員:研究活動「近江屋研究報告会」「京都新聞 連載執筆」

近江学研究所の加藤賢治研究員が、
平成26年12月21日(日)に開催された「近江屋研究プロジェクト研究報告会 現代近江屋考~近江屋という屋号から見えるもの(3)~」にて、研究報告を行ないました。
本研究は、平成23年度よりはじまった文化・経済フォーラム滋賀主催の「近江屋」研究プロジェクトです。
今回は、「近江商人の中でも独特な商法によって近世・近代を生き抜いてきた日野商人にスポットを当て、北関東に小さな店をいくつも持ち、持続可能な経営を展開した日野商人にこれからの社会のあり方を学ぶ」という内容で開催しました。
また、その報告の模様が新聞記事(京都新聞 12月22日付滋賀版)で紹介されました。

京都新聞2014年12月22日付滋賀版掲載

京都新聞2014年12月22日付滋賀版掲載


近江屋研究プロジェクト研究報告会については>>>こちらから
京都新聞2014年12月21日付滋賀版掲載

京都新聞2014年12月21日付滋賀版掲載


そして、加藤賢治研究員が3ケ月に一度執筆している、京都新聞滋賀版(日曜日)連載「よし笛」。
今月12月21日(日)に掲載されました。
今回のテーマは、「近江屋という滋賀ブランド」。群馬県桐生市にある、創業享保年間、初代近江屋矢野久左衛門の流れをくむ「矢野園(近江屋)」を訪ねたレポートがまとめられています。
連載「よし笛」は、現在の身の回りにある地域の行事などに視点をおき、そこから「祭礼」「結」「歳時」などのコミュニティのあり方を加藤研究員の専門である民俗学から読み解いていく連載になっています。
今後もぜひ、ご注目ください。

淡海の夢2014風景展関連企画 ギャラリートークを行ないました


日時:2014年12月13日(土)15:00~16:30
場所:成安造形大学 I棟プレゼンルーム
講師:岸田保(イラストレーション領域准教授)、永江弘之(イラストレーション領域准教授・本学附属近江学研究所研究員)
タイトル:淡海の夢2014風景展 ギャラリートーク

12月4日(木)からギャラリーアートサイトにて開催している「淡海の夢2014風景展」の関連企画として、12月13日(土)ギャラリートークを行ないました。
講師は、デジタルペイントで作品を手掛ける岸田保(イラストレーション領域准教授)と、本展覧会や写生会の企画者で、主にアクリル絵具で風景画を描く永江弘之(イラストレーション領域准教授・本学附属近江学研究所研究員)が担当しました。
お二人それぞれの画風の違いや、風景画を描く魅力について語っていただき、約30人の出品者や学生、教員の皆さんが参加され、熱心にメモをとりながら聞き入っていました。
プレゼンルームでのレクチャーが終わった後は、展覧会場にて出品者の皆さんの作品について解説を行うなど、18時近くまで会場はにぎわいました。
寒い中お越しいただいた皆さま、ありがとうございました。
展覧会は12月18日(木)まで開催中です。



木村至宏所長:2014近江学フォーラム会員限定講座 第5回

日時:2014年12月13日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:木村 至宏(成安造形大学附属近江学研究所 所長)
タイトル:「明智光秀はなぜ坂本の地を選んだか」
2014年度最後の近江学フォーラム会員限定講座第5回として、本学附属近江学研究所 木村至宏所長による講演「明智光秀はなぜ坂本の地を選んだか」を行ないました。
詳細は後日ご報告します。

木村至宏所長

木村至宏所長



熱心に聞き入るフォーラム会員のみなさん

熱心に聞き入るフォーラム会員のみなさん


満席の会場

満席の会場


加藤研究員より文化誌「近江学」7号が発刊されたことをお知らせしました

加藤研究員より文化誌「近江学」7号が発刊されたことをお知らせしました

文化誌『近江学』第7号(特集 金への畏敬)発刊しました


成安造形大学附属近江学研究所は、「芸術による社会への貢献」を教育の理念とする
成安造形大学の附属研究機関として2008年4月に発足し、
開所7年目を迎えることになりました。
このたび、近江学研究所では、初年度から発刊してまいりました
文化誌『近江学』第7号(特集 金への畏敬)を下記の通り出版いたしました。
今号から編集長が小嵜善通研究員が務めることになりました。
12月20日には店頭に並びますので、ぜひお手に取ってみてください。

近江の〝金”にまつわる文化の総論 著:木村至宏

近江の〝金”にまつわる文化の総論
著:木村至宏

宗教学者 山折哲雄が語る「黄金のかけ橋」 著:山折哲雄

宗教学者 山折哲雄が語る「黄金のかけ橋」
著:山折哲雄

附属近江学研究所 文化誌『近江学』第7号出版
<内容紹介>
特集テーマは「金への畏敬」。野鍛冶、銅鐸、曳山の飾り金具、江若鉄道など、
近江の金、銅、鉄など近江を支えた金属全般にまつわる世界を、論考やインタ
ビュー、対談、そしてグラビアページなど様々な切り口で語ります。
●「金の文化」
木村 至宏 (近江学研究所 所長)
●「黄金のかけ橋」
山折哲雄 (宗教学者)
●《対談》「野鍛冶ー大地に命を吹き込む鉄」
西川 征一 (野鍛冶職人三代目)×大岩 剛一 (近江学研究所客員研究員)
●「近江の風景 沖島」
今森 光彦 (写真家)
●「湖北の鍛冶ー草野鍛冶」
森岡 榮一 (長浜市長浜城歴史博物館副参事)
●「銅鐸埋納とその後」
徳網 克己 (野洲市歴史民俗博物館館長)
● 「曳山に輝く金具」
和田 光生 (大津市文化財保護課参事)
● 「琵琶湖見聞録」
寿福 滋 (写真家)
●「鉄路の記憶ー思い出の江若鉄道」
木津 勝 (大津市歴史博物館学芸員)
●成安のファインアート 「鉄からはじまる好奇心」
宇野 君平 (本学准教授)
●《近江の意匠ⅤI》 「土人形の魅力ー東近江の小幡人形を訪ねて」
加藤 賢治 (近江学研究所研究員)
●「イラストマップの魅力」
MON (本学准教授)
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文化誌「近江学」第7号
成安造形大学附属近江学研究所 編

1,800円+税
ISBN978-4-88325-552-8 C1402
AB 96ページ 並製
初版発行年月日:2015年1月10日
書店発売日:2014年12月20日
発行    成安造形大学附属近江学研究所
〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行者   木村 至宏(近江学研究所所長)
編集    小嵜 善通(近江学研究所研究員)
写真    寿福 滋
デザイン  大向デザイン事務所
印刷    宮川印刷株式会社
発売元   サンライズ出版株式会社
〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1
発行部数  1,600部
定価    1,800円+税
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<購入方法>
◎12月中旬には、滋賀県下の主な書店にて販売いたします。

◎「サンライズ出版WEBサイト」から>>>こちらから
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近江で鉄を打つ、野鍛冶職人西川征一氏との対談 著:大岩剛一

近江で鉄を打つ、野鍛冶職人西川征一氏との対談
著:大岩剛一

大津祭の曳山の美しさを印象づける「飾り金具」の論考 著:和田光生

大津祭の曳山の美しさを印象づける「飾り金具」の論考
著:和田光生

写真家寿福滋による「金への畏敬グラビアページ」

写真家寿福滋による「金への畏敬グラビアページ」

「鉄路の記憶~思い出の江若鉄道」 著:木津勝

「鉄路の記憶~思い出の江若鉄道」
著:木津勝

東近江の土人形〝小幡人形″を訪ねて 著:加藤賢治

東近江の土人形〝小幡人形″を訪ねて
著:加藤賢治

近江屋研究報告会「現代近江屋考③」にて加藤研究員が発表します!

平成23年度よりはじまった文化・経済フォーラム滋賀主催の「近江屋」研究プロジェクト。
近江学研究所からは、木村所長、加藤研究員が関わっております。
今月、近江屋研究プロジェクト研究報告会が行われます。ぜひ、足をお運びください!

<近江屋研究プロジェクト研究報告会>
現代近江屋考~近江屋という屋号から見えるもの③~

全国に「近江屋」という屋号のお店はどのくらいあるでしょうか?文化・経済フォーラム滋賀の独自の研究として、全国に散らばる「近江屋」という屋号から近江の文化力やその魅力を探ろうとする「近江屋研究プロジェクト」。
その研究報告会は今年で3年目となりました。
今回は、近江商人の中でも独特な商法によって近世・近代を生き抜いてきた日野商人にスポットを当て、北関東に小さな店をいくつも持ち、持続可能な経営を展開した日野商人にこれからの社会のあり方を学びます。また、日野商人の系譜を継ぐ群馬県桐生市の㈱矢野や近江屋書店などを訪ねた取材映像を紹介しながら、桐生市における「近江屋」の活躍を見聞します。
第1部 「近江屋研究プロジェクト研究報告」
報告者:加藤賢治(成安造形大学附属近江学研究所研究員)
第2部 「日野商人に学ぶ持続可能な社会のあり方」
第3部 「近江屋」という屋号が生きる群馬県桐生市における地域活性化の現状
ゲスト:高木未緒氏(滋賀県日野町教育委員会 町史編さん室)
ナビゲーター:加藤賢治氏
日時 平成26年12月21日(日) 14:00~16:00<受付13:30~>
場所 明日都浜大津4階 ふれあいプラザホール
入場無料
主催:文化・経済フォーラム滋賀
★詳細・参加申込書PDFのダウンロードください>>>こちらから

近江のかたちを明日につなぐ展 vol.00 中川木工芸展 12/4~18


写真提供:中川木工芸

写真提供:中川木工芸


公開講座で披露いただいた貴重な工具も展示しています

公開講座で披露いただいた貴重な工具も展示しています


近江のかたちを明日につなぐ展 vol.00 中川木工芸展
近江〜受け継ぐかたち- 桶からシャンパンクーラー –
[日時]2014年12月4日(木) 〜 12月18日(木) 12:00-18:00  日曜日休館
[会場]成安造形大学【キャンパスが美術館】ウィンドウギャラリー

詳しくは>>>こちらから
成安造形大学附属近江学研究所が企画する連続公開講座、近江のかたちを明日につなぐ「近江〜受継ぐかたち–桶からシャンパンクーラー−」中川周士 氏(中川木工芸比良工房 主宰)が11月29日(土)に行なわれました。本講座に合わせ、関連企画として【キャンパスが美術館】と連携し、近江のかたちを明日につなぐ 展 vol.00として始めて展覧会を開催するはこびとなりました。
 中川周士 氏は2003年に大津市比良に工房を構え、祖父、父と先代からの家業を受継ぎ、桶を中心とするトラディショナルな指物師としての制作を続けられて来ました。2010年「ドンペリニオン」からシャンパンクーラーの制作を依頼されたことを期に様々な仕事を手掛けられ、伝統の技が世界へと紹介されると同時に日本人の手仕事の繊細さやその精神を伝える事となりました。
 近年では、佐藤オオキを代表とするデザインオフィス「nendo」や日本を代表する現代美術作家、杉本博司とのコラボレーションをするなど桶職人がクリエーターやアーティストと対等なポジションで活動され、広い展開を見せています。
 今回の展示では仕事場を模した展示を行う事で道具や材料の配置などを再現し、シャープな桶が生まれる現場を垣間みる事の出来る空間をつくりました。中川氏は様々な場所で展示会及び販売を行なわれていますが、大学の直ぐ近くに工房を構えておられる事から成安造形大学でしか出来ない展示を実現することが出来ました。
この機会にご高覧いただければ幸いです。
石川 亮(附属近江学研究所 研究員)
また、合わせて カフェテリア結&ミュージアムショップにて、中川木工芸の作品を販売しております。
貴重な機会なので、ぜひ手に取ってその精密な仕事に触れてみてください。
主催|成安造形大学附属近江学研究所
監修|石川 亮 (附属近江学研究所研究員)
協力|中川木工芸比良工房 詳しくは>>>こちらから
中川周士氏 プロフィール
1968年 京都市に生まれる。
1992年 京都精華大学美術部立体造形卒業。
1992年 中川木工芸二代目清司(重要無形文化財保持者)に師事。木工職人として桶、指物、ろくろなどの技術を学ぶ。
2003年 滋賀県志賀町(現大津市)に中川木工芸 比良工房をひらき現在に至る。
2010年 「ドン・ペリニオン」公認の高野槙シャンパンクーラーを開発。
2012年 Sferaの真城 成男をディレクター迎えて立ち上げた新ブランド「Shuji」から第一弾「Precious Wood 」を発表/メゾン・エ・オブジェ(フランス・パリ)
2013年 「Precious Wood 」を発表/メゾン・エ・オブジェ(フランス・パリ)
2013年 デザイングループnendo とのコラボレーション作品「oke cup / okecarafe」「uneven-okebucket」発表
2013年 杉本博司とのコラボレーション作品を発表。グループ展「Mingei:Are you here?(民藝の精神はここにあるのか?)」/ペースギャラリー・ロンドン
2013年 杉本博司とのコラボレーション作品を発表。ガラスの茶室「Glass Tea House Mondrian/聞鳥庵」/ヴェネツィア・ビエンナーレ2014

淡海の夢風景展2014風景展 開催!12/4~18

DM 「お祖父さんのおかずとり舟」永江弘之

DM
「お祖父さんのおかずとり舟」永江弘之


「淡海の夢風景展2014風景展」
今年で12年目を迎える、公募風景展です。
琵琶湖を中心とした湖国の自然や風景、町並みは今、次世代に引き継ぎたい美しく貴重な日本の原風景として
広く注目されています。
一般の方や学生の作品を通して、近江の素晴らしい景観と固有の価値を再発見していただけると幸いです。
また、今年度は関連企画として、ギャラリートークを開催します。
企画者の永江弘之研究員と、賛助作品を出品いただいた岸田保先生(イラストレーション領域准教授)が、
展示作品や風景写生の醍醐味について語ります。
ご興味のある方は是非ご参加ください。
【公募展】  「棚田・里山、湖辺の郷 淡海の夢2013風景展」
【会 期】  12月7日(土)~12月18日(木)
       12:00~18:00 | 入場無料 | 日曜休館 |
【会 場】  成安造形大学 ギャラリーアートサイト
【関連企画】 ギャラリートーク
       12月13日(土)15:00~16:30
       会場:ギャラリーアートサイト
       入場無料・申込不要
【企画・監修】永江弘之(成安造形大学准教授・近江学研究所研究員) 
【主 催】  成安造形大学附属近江学研究所
【協 賛】  株式会社クサカベ、ホルベイン工業株式会社
【作品数】46点
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また、学内のギャラリーで“風景の展覧会”がいっぱい開催中です!あわせてご高覧ください!!
「第19回 湖国を描く絵画展 ―湖国の表現展2014―」/ ライトギャラリーと、G棟103教室
平成26年12月4日(木)〜12月17日(水) 12:00〜18:00 
日曜休・入場無料 ※入賞作品のみ展示
詳しくは>>>こちらから
「イラストレーション領域3年選択科目作品展【風景描写】」/ クロッシングギャラリー(C棟102教室)
平成26年12月4日(木)〜12月18日(木) 12:00〜18:00 
日曜休・入場無料
「イラストレーション領域 教職員 風景バトル展」/ フォレストギャラリー(C棟108教室)
平成26年12月4日(木)〜12月18日(木) 12:00〜18:00 
日曜休・入場無料
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永江研究員の指導で、学生たちが搬入作業を行ないました。

永江研究員の指導で、学生たちが搬入作業を行ないました。


今年も力作揃いです。

今年も力作揃いです。

連続講座 近江~受け継ぐかたち「桶からシャンパンクーラー」中川周士氏が講演しました

日時:2014年11月29日(土)10:40〜12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:中川周士氏(中川木工芸 比良工房 主宰)
対談:石川亮(本研究所研究員)
タイトル:近江~受け継ぐかたち–桶からシャンパンクーラー–

講師の中川周士氏

講師の中川周士氏


対談 石川亮研究員

対談 石川亮研究員


11月29日(土)、連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」は、京都白川で祖父の代から続く桶職人を受け継ぎ、11年前に大津市比良に中川木工芸比良工房を構える中川周士氏を演壇に招きました。たくさんの道具を使い、実演を交えながらの講演が行われました。対談は、石川亮研究員が行ないました。
詳細の報告は後日詳しく行います。




ドン・ペリミオン公式のシャンパンクーラー

ドン・ペリミオン公式のシャンパンクーラー




【講演内容】
京都白川で祖父の代から続く桶職人を受け継ぎ、11年前に大津市比良に中川木工芸比良工房を構える中川周士氏を演壇に招きます。
大学時代は彫刻を専攻、ものづくりにおいては美術家と職人のスタンスを常に意識し、「用」と「美」と「技」の集約を追求してこられました。
今回の講座では桶が生活にかかすことのできない日用品であった時代の背景をたどりながら、生活様式や時代の変化に対峙し、受け継がれた技術や精神に迫ります。
近年、デザイナーや現代美術作家とのコラボレーションを発表され、その紹介や自身が受ける日本人のものづくりに対する「今日の眼差し」などお話いただきます。
中川周士氏プロフィール
1968年 京都府生まれ。1992年京都精華大学美術学部立体造形卒業。卒業と同時に父清司(重要無形文化財保持者)に師事、木工職人として桶、指物、刳物、ろくろなどの技術を学ぶ。2003年 滋賀県志賀町(現在は合併により大津市)に独立工房。 “中川木工芸 比良(ひら)工房”をひらく。 中川木工芸は京都の老舗桶屋「たる源」で
修行を積んだ祖父中川亀一が、
京都・白川に工房を構えたのが始まり。

川本桂子氏:2014近江学フォーラム会員限定講座 第4回

講師 美術史家の川本桂子先生

講師 美術史家の川本桂子先生


日時:2014年11月15日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:川本 桂子氏(美術史家・大津市文化財専門委員会委員)
タイトル:「描かれた近江の風景と人びとの生活」
近江を描いた絵画作品は多岐に及びますが、今回はいずれも室町時代後期に描かれた「桑実寺縁起絵巻」(近江八幡市・桑実寺)、「大徳寺瑞峯院檀那の間の堅田図襖絵」(東京・静嘉堂文庫美術館)、「日吉山王祭礼図屏風」(東京・サントリー美術館)、「近江名所図屏風」(滋賀県立近代美術館)についてご講演をいただきました。「桑実寺縁起絵巻」では、絵巻中に展開する安土周辺のみごとな俯瞰描写の紹介とともに、第12代将軍足利義晴による絵巻制作の意図についても詳しく触れていただきました。「堅田図襖絵」では、山側から捉えられた中世末の堅田の光景や人びとの暮らしぶりを数多くのスライドを用いて解説いただきました。また「日吉山王祭礼図屏風」や「近江名所図屏風」では唐崎の松や坂本あたりの当時の様子も知ることができました。最後には、狩野永徳による安土城図屏風や安土城の御殿に描かれていた三上山真景図についてもお話をいただきました。16世紀半ばころの近江にタイムスリップしたかのように感じられる90分でした。
(報告:小嵜善通 本学教授・近江学研究所研究員)
川本先生の論文を読み学んだという、小嵜善通研究員(本学教授)にから川本先生のご紹介を行いました。

川本先生の論文を読み学んだという、小嵜善通研究員(本学教授)にから川本先生のご紹介を行いました。


たくさんのスライドを基に、歴史的絵画を解説された

たくさんのスライドを基に、歴史的絵画を解説された



講座内容:
近江の社寺には、儀式や礼拝のために使われる神や仏の姿を描いた宗教美術のほかに、縁起絵巻や参詣曼荼羅、屏風や障壁画などの鑑賞用の絵画作品も多く伝えられています。今回は、そうした様々なジャンルの絵画において、近江の土地や風景がどのように描かれてきたか、人びとの信仰と生活がどう表現されているのかを見ていきたいと思います。
プロフィール:
1951年京都市生れ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位修得満期退学。
日本の中近世絵画史が専門。近江出身の画家海喜多友松や狩野山楽についての著作『友松・三楽』(小学館1992)や桑実寺縁起絵巻の筆者である土佐光茂や安土城で活躍した狩野永徳についての研究(『狩野永徳』(新潮社1997))がある。

木村所長監修『滋賀「地理・地名・地図」の謎』が発刊されました

『滋賀「地理・地名・地図」の謎』

『滋賀「地理・地名・地図」の謎』


木村至宏所長が監修した書籍『滋賀「地理・地名・地図」の謎』が発刊されました。
全国シリーズで、近畿エリアでは、これまで京都・大阪・奈良・兵庫と制作されてきましたが、
滋賀編として、これまで編集事務所と何度も打ち合わせを重ね、発刊に至りました。
興味のある方は、ぜひ手に取っていただければ幸いです。
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滋賀「地理・地名・地図」の謎
  ― 意外と知らない滋賀県の歴史を読み解く!
監修 木村至宏(キムラヨシヒロ)
新書判192ページ
2014年10月31日発売
本体価格 800円+税
ISBN 978-4-408-11092-9
実業之日本社 WEBサイト 購入については>>>こちらから
《内容紹介》
滋賀はこんなに面白い!
本書を読めば、思わず訪ねてみたくなる?
●日本一の湖「琵琶湖」は意外にも…?
●湖面の標高は「大阪城」の天守閣の高さとほぼ同じ!?
●面積は滋賀県全体の「1/6」のサイズしかない!
●毎年「3センチ」ずつ移動している!?
●琵琶湖を経由した「日本横断運河計画」があった!?
●滋賀県には昔、「海」も存在した?
●木曽(源)の義仲と松尾芭蕉の「墓」が隣同士にあるこんな理由
●滋賀県は「近畿」だが、「畿内」ではないって、ホント?
●近江商人をルーツとする有名企業はこんなにある!
●じつは敵対していなかった!? 甲賀忍者と伊賀忍者
…など、滋賀の地理・地名・地図に隠された意外な歴史やエピソードを面白く紹介! 滋賀県民はもちろん、滋賀にくわしい人でさえ、ここまでは知らない!? 滋賀がもっと面白くなる知的ガイドブック!
実業之日本社 WEBサイトより
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