近江学フォーラムニュース

2009年度近江学フォーラム交流会を開催しました

2月6日(土)近江学フォーラム会員・研究員の交流会が開催されました。
雪が舞い寒さ厳しい日となりましたが、正午から成安造形大学内カフェテリア「結」で近江学フォーラムがスタートして初めてとなる交流会が行なわれました。
はじめに、当研究所の木村至宏所長の挨拶があり、続いて本学牛尾郁夫学長の挨拶、学内研究員の自己紹介がありました。

続いて第1回目の交流会を記念して、会場となるカフェテリア「結」の経営者である岩田康子社長を講師にむかえ、当日のメニューの紹介を含めて「近江のスローフード」について語っていただきました。
スローフードから、スローライフへということで、人間中心の社会から自然と共生する持続性可能な社会の実現が重要であるということ、また、近江商人の「三方よし」の営業理念をたとえに出され、売上に直接つながらなくても「世間よし」を念頭に、社会貢献を重要視する経済社会をつくることが大切であるということが話されました。

その後、スローフードをいただきながらの交流会がはじまりました。参加の会員さんは大学近辺の住宅街にお住まいの方や普段から民俗や歴史研究を続けておられる方などが中心で、おいしい食事はもちろんですが、近江学研究所木村所長をはじめ研究員らとの交流は、近江の風土を愛する熱心な参加者にとって大変有意義な会になったと思います。

今回ご参加いただけなかった会員さん、是非とも次回の交流会へご参加ください!
また、フォーラムの会員でない方は、ご入会いただき、次回の交流会にご参加ください!お待ちしております。

現在次年度近江学フォーラムの会員を募集しています。ご興味のある方は下記までご連絡ください。

近江学研究所 omigaku@seian.ac.jp 電話077-574-2118 fax 077-574-3595

報告:近江学研究所 研究員 加藤賢治

2009年度 近江学フォーラム会員交流会 参加者追加募集

平成22年2月6日(土)に実施いたします「2009年度 近江学フォーラム会員交流会」の参加者を若干名追加募集いたします。
参加をご希望の方は、既にお送りしました申込書またはお電話(077-574-2118)にてご連絡ください。

2010年度近江学フォーラム会員募集開始しました!

近江学研究所では、2010年度「近江学フォーラム」の会員募集を開始しました。
滋賀県(近江)の持つ豊かな自然と歴史、文化に対し、興味・関心のある方、ご自身の持っている知識や見聞を深めたい、広げたいとお考えの方は、是非会員にお申込ください。お待ちしています。

会員募集のご案内と申込書はこちらへ

第一回近江学フォーラム現地研修「湖北 観音の里めぐり」報告

10月17日(土)近江学フォーラム現地研修-湖北 観音の里めぐり-を実施しました。バスでの現地研修。午前8時45分JRおごと温泉集合。木村至宏近江学研究所所長の車内での講演が始まり、一路湖北へと出発しました。木村所長のガイドは快調!いつものわかりやすく楽しい解説で、白洲正子がたどった湖西路を進み観音の里へ。
湖北の観音様は重要文化財のものを含め美しい仏像がたくさんあることで全国的に著名ですが、今回の研修は、村人が輪番で村のお堂をお守りするという、そういう形式を今に伝える集落にしぼって4つのお堂を訪ねました。
石道(いしみち)という集落にある石道寺(しゃくどうじ)では、湖北の観音の里を舞台とした井上靖の名著『星と祭』の一節を木村所長が朗読され、作家が見る十一面観音の「美」を語られました。あいにくの曇天で一時的に激しい雨がこのタイミングで降りましたが、堂内に響く雨音は水の神様である十一面観音のBGMとなり、すがすがしく心地の良いものとなりました。
現地研修ということで湖北に観音が多い理由や時代とともに変化する仏像の形式のことなど、日本美術史を専門とする小嵜研究員による詳しい解説もあり、40名のフォーラム会員参加者の目は真剣そのものでした。
木村所長は「お堂の観音様の姿は今後も変わることはありませんが、それを拝観する皆さんの心は変化しています。機会があれば何度でもこの湖北の観音様を訪ねてください」と現地研修を締めくくられました。
午後3時半、雨もあがり少し晴れ間が見える湖北の琵琶湖。竹生島を車窓に見ながら帰途に着きました。
次年度の研修の企画を考えながら・・・。

報告:近江学研究所 研究員 加藤賢治



近江学フォーラム会報誌「近江通信紙vol.2」が完成しました。

「近江通信紙」はフォーラム会員と研究所を結ぶ機関紙にあたるものです。
トップページに今年、成安造形大学客員教授に就任された写真家の今森光彦さんのインタビューを掲載するなど前号より2ページ増え中身もより充実しました。今後はフォーラム会員の皆様からの身近な情報やエッセイなども掲載していきたいと思います。ご寄稿お待ちしております。

「近江通信紙」VOL.3は来年4月発行の予定です。

講座「琵琶湖の風景」を開講しました。

講座名 琵琶湖の風景
日 時 平成21年9月19日(土) 10:40~12:00
場 所 成安造形大学 本部棟三階ホール
講 師 今森光彦 (成安造形大学客員教授 写真家)

本年度3回目の近江学フォーラム会員限定講座「琵琶湖の風景」を開講しました。湖北の自然を多くのスライドを交えて生き生きと語っていただきました。ご参加いただきました皆様ありがとうございました。

湖北の観音様を訪ねてきました

10月に計画しています近江学フォーラムの会員様限定の現地研修で訪れます湖北の観音様を一足先に近江学研究所永江弘之研究員と訪ねてきました。
午前11時に大学を車で出発し、湖西路を北に進みました。黒田観音寺の千手観音、石道寺の十一面観音、唐川赤後寺の千手観音、西野薬師堂充満寺の薬師如来と十一面観音、そして、国宝渡岸寺(向源寺)の十一面観音と五体の観音様を訪ねました。
この湖北の観音様はすべて独立したお堂に祭られ、特定のお寺のご本尊となっているのではなく、いつごろからというのはわかりませんが、黒田の観音様は15軒、赤後寺の観音様は80軒というようにその地域の村のみなさんがお守り続けておられます。当番のかたちはそれぞれ違いがありますが、1ヶ月や1年単位でお守りの当番が変わるということです。当番になると一般の方が拝観希望で電話連絡されたときにお堂をあけたり、観音様のお水をかえたりというご奉仕があるとの事です。観音様のお世話ができるということは家族の中に病人もなくみんな元気でいるということです、感謝しています。とおっしゃる当番の方の言葉に観音様に対する深い信仰心を感じました。
湖北の観音様は作家井上靖氏によって昭和46年(1971)5月11日から約1年間朝日新聞朝刊に連載された『星と祭』という小説の舞台となりました。琵琶湖で亡くした娘を忘れることができない主人公が湖北の観音様の慈悲にうたれて現実に向き合っていくという人間の生と死を深く観照した作品です。
赤後寺の千手観音はかつて賤ケ岳合戦時に村人の手によって近くの赤川に埋められ難を避けたと伝えられ、そのためにわずかに残る12本の腕の先がすべて失われているという無残な姿をしています。しかし、この観音様はコロリ(転利)観音と呼ばれ、衆生に起こる災いを一手に受け入れて、災いを福に転じてくれる観音様として親しまれています。『星と祭』の主人公もこの観音様に救われたひとりです。
一つ一つの観音様にそれぞれ伝承があり、篤い信仰があります。
遠くで雷の音が聞こえ、近くにヒグラシの声がする堂内。静寂の中での観音様との出会いは平生の雑念をリセットさせてくれました。長引く梅雨の雨も止み、晴れ間がのぞく午後4時、湖北を後にしました。

報告者:近江学研究所研究員 加藤賢治

山裾に佇む黒田観音寺

山裾に佇む黒田観音寺

第1回近江学フォーラム現地研修のお知らせ

近江学フォーラム会員の皆様宛てに、10月17日(土)に開催します第1回近江学フォーラム現地研修「湖北 観音の里巡り」のご案内を発送いたしました。
お送りしましたご案内をご確認のうえ、ご希望の方はお申し込みください。
申込み締切日は、8月20日(木)となっております。
尚、8/8~8/17の間は、事務局夏季休業期間につきお問い合わせへの対応ができませんのでご了承ください。

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