近江学研究所の活動の進捗

木村所長・加藤研究員 大津歴史博物館企画展「比叡山―みほとけの山―」関連講座

展覧会チラシ01 千手観音立像 平安時代 比叡山延暦寺蔵

展覧会チラシ01 千手観音立像 平安時代 比叡山延暦寺蔵



大津市歴史博物館では、開館25周年を記念した企画展(第68回企画展)「比叡山―みほとけの山―」を開催されます。
その関連講座を8回企画されており、近江学研究所からも木村至宏所長、加藤賢治研究員が講演されます。
とても貴重で興味深い展覧会や講座となっておりますので、ぜひご参加ください。
以下WEBサイトより抜粋
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開館25周年記念企画展(第68回企画展)「比叡山―みほとけの山―」
平成27年 10月10日(土)~11月23日(月・祝)
時間:9時~17時(展示室への入場は16時30分まで)
休館:10月13・19・26日、11月2・4・9・16日
会場:大津市歴史博物館
観覧料:一般:1000円(800円) 高校・大学生:500円(400円) 小中学生:300円(240円)
※( )内は、前売、15名様以上の団体。および、大津市内在住の65歳以上の方、大津市内在住の障害者の方の割引料金(証明するものをご提示ください)。
大津市と京都市をまたぎ、古来より信仰の山として崇められた比叡山に、伝教大師最澄が延暦寺を建立したのは延暦7年(788)のことです。それ以来、平安京を守護する山として多くの崇拝を集め、延暦寺は天台宗の総本山として日本の仏教界の中心を担っていきます。山内には平安仏教の根本道場として、多くの堂舎や山坊が林立し、膨大な数の仏像や仏画が造像、安置されました。さらに広範囲にわたる山麓にも里坊や関連寺院が多く建立され、全体として巨大な霊山を形成しました。
 今回、大津市歴史博物館では、大津が育んだ重要な文化の一つである比叡山の仏教文化について紹介します。広範囲にわたる比叡山の山麓に伝わる仏像や仏画、さらには比叡山の知識の宝庫、叡山文庫の古文書や絵図などを展示することで、その秘められた美しさと歴史を紹介します。
【比叡山では】
 伝教大師最澄ご生誕1250年の記念の年を平成28年(2016)にむかえる予定で、さらに慈覚大師円仁や恵心僧都源信、建立大師相応和尚といった高僧の記念の期間にあたり、祖師先徳鑽仰大法会が行われています。
■チラシPDF >>> こちらから
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企画展「比叡山―みほとけの山―」関連講座
■比叡山の歴史―その特質と教え―
武 覚超氏(比叡山求法寺住職、叡山学院教授)
平成27年10月17日(土) 14:00~15:30
 比叡山は、伝教大師最澄(766~822)によって開かれ、後の鎌倉時代には各宗各派の祖師・高僧を数多く輩出したので、日本仏教の母山と呼ばれています。本講座では、比叡山仏教の基礎を築いた祖師方を紹介した上で、その特質と教えについて論究をすすめていきます。
【申込締切】10月7日(水) 【参加料】500円
■比叡山と近江
木村 至宏氏(成安造形大学近江学研究所長)
平成27年10月24日(土) 14:00~15:30
 日本の宗教文化の聖地比叡山の存在は、日本の歴史文化の構築のうえにおいて、大きな影響を及ぼしてきました。一方、大湖琵琶湖をもつ近江も、比叡山と深い相関関係を有してきました。ここでそのかかわりの諸相について、年代を追って探ってみたいと思います。
【申込締切】10月14日(水) 【参加料】500円
■横川の元三大師良源とその信仰
加藤 賢治氏(成安造形大学近江学研究所研究員)
平成27年11月7日(土) 14:00~15:30
 元三大師良源は、大火によって荒廃していた延暦寺の復興や、僧侶の規律の粛正などの改革を行ったことから、比叡山中興の祖といわれています。それらの偉業を背景として、豆(魔滅)大師、角大師、鬼大師などの別称とともに、お大師さまと親しみを込めた呼び名で全国に広がる民間信仰が存在します。また、三十三観音の化身、おみくじの創始者など、良源を取り巻く伝承を取りあげるときりがありません。伝承の一部を紹介しながら、元三大師の魅力に迫ります。
【申込締切】10月28日(水) 【参加料】500円
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● 展覧会について詳細については  >>> こちらから
● 関連講座ついては >>> こちらから

髙木文恵氏:2015近江学フォーラム会員限定講座 第3回

講師 髙木文恵氏

講師 髙木文恵氏


日時:2015年9月26日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:髙木文恵氏(彦根城博物館学芸員)
タイトル:「俳人・森川許六の絵画」

フォーラム会員限定講座の3回目となる今回は、次週(10月3日土)に行われる現地研修の事前講座として開催されました。
現地研修では、彦根の井伊家ゆかりの禅寺龍潭寺を訪ねる予定となっていますが、その方丈の襖絵を描いた森川許六にスポットを当て、彦根城博物館学芸員の髙木文恵先生に許六の画業について語っていただきました。
講師 髙木文恵氏

講師 髙木文恵氏


許六は松尾芭蕉晩年の弟子として知られ、俳人でありながら画家としても活躍したという人物で、芭蕉は許六に絵を学び、許六は芭蕉に風雅を学んだという伝承が今もなお伝えられている。そして、その活躍の中で、許六は「すべて画図をよくせむものは、先風雅をしるべし。」と画論を展開し、画の中に俳諧を、俳諧の中に画を取り入れて、独自の美の世界を築き上げたとまとめられました。
最後に、龍潭寺の襖絵の写真を紹介していただき、次週、俳人画家という近世一流の文化人の足跡を訪ねる旅が待ち遠しくなりました。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

連続公開講座 吹田政雄氏「高島扇骨と近江扇子」報告

日時:2015年9月12日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:吹田政雄氏(有限会社すいた扇子2代目)
対談:大原歩(近江学研究所研究員)
タイトル:「近江~風のかたちー高島扇骨と近江扇子ー」

講師 吹田 政雄 氏 (有限会社すいた扇子2代目)

講師 吹田 政雄 氏
(有限会社すいた扇子2代目)

9月12日(土)、連続公開講座「近江のかたちを明日につなぐ」シリーズの3回目の講演会を
滋賀県高島市安曇川町にて高島扇骨や近江扇子を製造販売を継承し、2代目となる吹田政雄さんをお迎えして開催しました。
対談は、大原歩研究員が行ないました。
扇子ができるまでを解説

扇子ができるまでを解説

仲骨が全員に配られました

仲骨が全員に配られました

はじめに、吹田政雄さんから、「扇子ができるまで」の作業工程過程を実際の道具を見せながら解説。
その後、作業工程の中の「締直し」の作業をご披露いただき、締直しの作業前と作業後の違いを触って感じさせていただきました。
扇骨の仲骨の「締直し」作業

扇骨の仲骨の「締直し」作業

職人の技を触って感じる

職人の技を触って感じる

そして、後半は、大原研究員が吹田政雄さんに質問する形式で、扇子ができるまでに多くの職人が分業し、組織で扇子をつくる仕組みについてや、国産扇骨の90パーセントが高島扇骨であり、そのほとんどが京扇子として販売されている事実とその歴史について。
また、吹田さんが扇子の伝統産業として行われている「絵付け体験」や、地元の方々と協働で立ち上げた安曇川沿いの竹林を整備し、安曇川産の扇骨を復活させる活動の「竹林整備組合」についてを聞かせていただきました。
大原研究員(左)と対談

大原研究員(左)と対談

また、昨年滋賀県扇子工業協同組合と成安造形大学が取組んだ扇骨だけでつくる扇子「扇骨扇子」のデザイン提案の事業についても紹介し、高島発の新しい試みが始まっていることも話されました。
高島の「地場」で350年の歴史ある伝統産業は、一人ひとりの職人と、その地域のネットワークで育まれているということが伝わる講演となりました。
【講演内容】
近江の伝統産業として約350年の歴史を誇る扇子の骨格である高島扇骨。 全国の生産量の約90%を占めることはあまり知られていません。 扇骨の生産工程は親骨で18工程もありすべて手作業で行われます。 15歳で扇骨職人となり滋賀県扇子工業協同組合前理事長である吹田政雄氏をお招きし、その繊細で複雑な加工作業を見せていただきます。 また、近年取り組む地元の若手職人が設立した「SENKOTSU工房」や安曇川の竹林整備などについてなど、新たな「近江扇子」の未来を語っていただきます。
【吹田 政雄 氏プロフィール】
1948年滋賀県生まれ。1963年15歳で、有限会社「すいた扇子」2代目の扇骨職人となる。2007年~2015年滋賀県扇子工業協同組合理事長。工房には、扇子の絵付け体験や扇子作りを学ぶスペースをつくり、地元や観光客に地場産業を学ぶ取り組みを精力的に行っている。
【すいた扇子】について詳しくは「高島市観光協会」>>>こちらから
【関連企画】 
近江のかたちを明日につなぐ展 vol.3「高島扇骨と近江扇子」
2015年9月1日(火)~9月25日(金)12:00-18:00
休館日:日祝 ※ただし、9月12日(土)は開館
会場:聚英館1階フロア
詳しくは>>>こちらから
「高島扇骨と近江扇子」展 成安造形大学聚英館1階

「高島扇骨と近江扇子」展
成安造形大学聚英館1階

滋賀県扇子工業協同組合と成安造形大学が取組んだ「扇骨扇子」パネルと試作扇子

滋賀県扇子工業協同組合と成安造形大学が取組んだ「扇骨扇子」パネルと試作扇子

近江扇子の展示・販売
2015年9月8日(火)~9月25日(金)11:00-18:00
会場:カフェテリア「結」内ミュージアムショップ
Closed on Sundays/日祝休館

石川亮研究員が第1回「みんなで創る美術館フォーラム」パネリストとして講演

フォーラムチラシ

フォーラムチラシ


石川亮研究員が、9月5日(土)に行われる第1回「みんなで創る美術館フォーラム」にて、
パネリストとして出演します。
滋賀県立近代美術館をリニューアルし、新たな美術館として県民参加で進めていくひとつめの活動です。
ぜひ、ご参加ください。要申込み/締め切り8月31日です。
以下、ホームページより転載します。
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第1回「みんなで創る美術館フォーラム」
滋賀県では平成31年度までの開館をめざす新たな美術館について、「みんなで創る美術館」として広く県民の皆さんの理解と参画のもと整備を推進するため、現在の整備の状況や方針を県民の皆さんと共有するとともに、「美の滋賀」の拠点として、これからの滋賀に望まれる新たな美術館の姿について考え、その成果を今後の整備に反映していくことを目的としたフォーラム『みんなで創る美術館フォーラム
~「美の滋賀」+あなた+美術館~』を開催します。
つきましては、このフォーラムに参加いただける方を、以下のとおり募集します。
◆開催日時:平成27年9月5日(土曜日)14時00分~17時00分
◆会 場:ヤンマーミュージアム 1階 研修室(滋賀県長浜市三和町6-50)

◆フォーラムの内容
新生美術館の設計概要等を設計者であるSANAA事務所の妹島氏・西沢氏から参加者にわかりやすく伝えるとともに、新たな美術館が目指す姿について長谷川滋賀県顧問からの講演後、参加者からの意見等も踏まえたパネルディスカッションを行うことにより、県民の皆さんからの共感を得て地域に根付いた滋賀ならではの美術館の実現につなげるフォーラムとする。
◇講演1.:妹島和世氏・西沢立衛氏(SANAA事務所)
◇講演2.:長谷川祐子氏(滋賀県顧問)
◇パネルディスカッション「出会い、可能性、美術館が目指すこと」
 ファシリテーター アサダワタル氏 (日常編集家、「美の滋賀」創造事業コーディネーター)
 パネリスト 妹島和世氏、西沢立衛氏(SANAA事務所)、長谷川祐子氏(滋賀県顧問)石川亮氏(成安造形大学附属近江学研究所研究員、美術家)、中島誠一氏(長浜市曳山博物館長、滋賀県文化審議会委員)、田端一恵氏(社会福祉法人グロー、国立美術館運営委員会委員)
◆参加募集期間:平成27年8月21日(金) 9時00分─平成27年8月31日(月)12時00分まで
◆参加募集人数:200人程度
◆応募方法:参加には事前申し込みが必要です。下記内容をFAXまたはメールにてお知らせください。
 申込者氏名、所属(あれば)、住所、電話番号、FAX番号またはメールアドレス、申込み人数(申込者含め2名まで)、パネルディスカッションで議論してもらいたいこと。
◆参加者の決定:新生美術館整備室よりFAXまたはメールでお知らせします。なお、応募者多数の場合は、県内在住の方を優先して先着順により決定します。
◆応募先:滋賀県総合政策部文化振興課 新生美術館整備室
 Eメール:newmuseum@pref.shiga.lg.jp  
FAX:077-528-4833  お問い合わせ先電話番号:077(528)3346(平日 8時30分~17時15分)
◆お問い合わせ:滋賀県総合政策部文化振興課新生美術館整備室
 Tel.077-528-3346  Fax.077-528-4833  Male:newmuseum@pref.shiga.lg.jp
■滋賀県立近代美術館公式ブログ >>> こちらから 

太田浩司氏:2015近江学フォーラム会員限定講座 第2回

日時:2015年7月11日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:太田浩司氏(長浜城歴史博物館館長)
タイトル:「小堀遠州-その生涯と芸術性」

太田浩司先生

太田浩司先生



今日は会員限定講座の第2回目「小堀遠州 その生涯と芸術性」と題し、長浜城歴史博物館 太田浩司館長にご登壇いただきました。
茶人、庭の作庭で有名な小堀遠州(現在の長浜市小堀町生まれ)ですが、文化人というのは一面に過ぎず、今で言う政府の官僚で、公人であった。
その中でお城や将軍宿泊用御殿など幕府の作事奉行(建築)や普請奉行(土木)を務め、その建物はもちろん作庭の陣頭指揮をとった。
寛永十一年(1634)には幕府ナンバー2の立場にあり、京都伏見に居を構えながら江戸へ参上するなど多忙を極めた中で、さまざまな幕府の官僚業務を担い、その目利きが養われまた評価されたのではないか。
庭師や茶人ではなく官僚としての小堀遠州の本来の姿を太田先生ならではの視点で多くの資料をもとに詳しく説明をしていただきました。
さることながら小堀遠州の庭は自然の中に人工的な直線や曲線の美を見事に配し、西洋的な造園方法を日本の庭園に導入したことが顕著であり、全国にあまたある小堀遠州作の庭には遠州好み、伝遠州作であることは否めないが、岡山県高梁市の頼久寺の小堀遠州作「禅院式枯山水蓬莱庭園は見事であると紹介いただきました。
是非、みな様もお足を運んでみてはいかがでしょうか。
(報告:前阪良洋)



講演内容:
小堀遠州は一般には茶人として知られるが、その姿は実に多彩です。彼が活躍した江戸初期は、大規模城郭建造ラッシュの時代と言えるが、その多くに普請・作事奉行として関わり、建物に付属する庭園の設計指導も行いました。さらに、幕府の行政官として国奉行・伏見奉行・上方郡代・直轄領代官などを歴任、備中国(岡山県)や畿内近国の支配、その地で起きる様々な訴訟を裁いていました。本講座は、遠州がこの多忙な生活の中で、「綺麗さび」と言われる芸術的センスを、如何に磨いていったかを考えます。
講師プロフィール:
1961年東京都生れ。明治大学大学院文学研究科修士課程修了(史学専攻)。1986年市立長浜城歴史博物館へ就職。以来、一貫して湖北・長浜の歴史研究に取り組む。現在、長浜市長浜城歴史博物館館長。著書『テクノクラート小堀遠州』『近江が生んだ武将石田三成』ほか。

山本晃子氏:2015近江学フォーラム会員限定講座 第1回

講師 山本晃子氏

講師 山本晃子氏


日時:2015年6月27日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:山本晃子氏(高島市教育委員会文化財課参事)
タイトル:「中江藤樹とその教えを伝える人々」
木村至宏所長よりご挨拶

木村至宏所長よりご挨拶


6月27日(土)、2015年度近江学フォーラム会員限定講座特集テーマ《近江の偉人たち~近世》第1弾として、
「中江藤樹とその教えを伝える人々」開催しました。
講師には、高島市教育委員会参事で、日本仏教史がご専門の山本晃子先生にご登壇いただきました。
詳しい報告は後日行います。



講演内容:
日本陽明学の祖として名高い中江藤樹は、高島市安曇川町上小川に生まれ、後にはこの地で塾を開いて、儒教に基づく教えや人の道を分かりやすく伝えました。塾の跡は、国史跡藤樹書院跡として、藤樹先生の教えを受け継ぐ地域住民によって現在も大切に守り続けられています。
今回は、藤樹書院に伝わる資料等から、藤樹先生が人々に伝えようとしたこと、そしてその教えを守り伝えてきた人々の活動を紹介します。
講師プロフィール:
1970年滋賀県大津市生まれ。佛教大学大学院文学研究科修士課程修了。
日本仏教史専攻。今津町教育委員会町史編さん係を経て現職。

大津曳山祭総合調査報告書が完成しました

表紙「伊勢参宮名所図絵」

表紙「伊勢参宮名所図絵」


大津市が文化省の補助を受け、平成24年から26年度の3年間にかけて実施した滋賀県指定無形民俗文化財「大津曳山祭」についての総合調査報告書が完成しました。
大津市教育委員会が結成した「大津市曳山祭総合調査団」(団長:植木行宣氏)には、
近江学研究所からは、副団長として木村至宏所長、調査員として加藤賢治研究員が参加し、
成安造形大学からは、調査補助として益岡裕子さん、奥村元洋さん、岡本亜弓さん、島尾佳佑さん、小北野花さん、木村綾乃さん、居村浩平さん、金沙織さんが関わりました。
編集には、大津市歴史博物館副館長(当時 文化財保護課参事)の和田光生客員研究員が務めました。
先日6月上旬に記者発表された 江戸時代後期に14基の曳山が参加する様子を描いた版画「四宮祭礼(大津祭の当時の名称)摺物(すりもの)」も掲載されています。
(現在、祭りに参加している曳山は13基)
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大津曳山祭総合調査報告書
大津曳山祭 総合調査報告書 表紙

大津曳山祭 総合調査報告書 表紙


序章 「大津曳山祭とその特徴」
第一章「大津曳山祭の歴史」
第二章「大津曳山祭の組織と行事」
第三章「曳山の構造」
第四章「曳山の金工」
第五章「曳山の染織品」
第六章「曳山の絵画」
第七章「曳山のからくり」
第八章「大津祭の囃子」
DVD1枚付(各曳山図面、源氏山図面、曳山の染織品、龍門滝山からくり図面、石橋山旧唐獅子からくり図面、構造・形式表諸記録 収録内容)
ページ数:588ページ
A4判 両面刷 DVD1枚付 無線とじ 
発行:平成27年3月
編集・発行:大津市教育委員会
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■報告書の頒布について
6月12日から100部を一般頒布します。
価格5,000円 
頒布場所
大津市歴史博物館、大津市文化財保護課、大津市埋蔵文化財センター
■産経新聞ニュース 2015年6月6日付け
[大津祭、幻の曳山「神楽山」描かれた版画見つかった 大津市歴史博物館が発表]>>>こちらから
■NPO大津祭曳山連盟ブログ 
[大津曳山祭総合調査報告書が完成しました]>>>こちらから
写真撮影には、文化誌[近江学」でもお世話になっている寿福滋氏も関わっています。[/caption]

淡海の夢2015-仰木・棚田里山写生会開催しました


6月20日(土)に、淡海の夢2015「仰木・棚田里山写生会」を開催しました。
前日までの雨で、天候が心配されたものの、当日は午前中に少し雨が降りましたが、曇り空の過ごしやすい一日となりました。
一般の参加者22名、学生20名のみなさんが参加いただきました。
今年で12年を迎えた仰木写生会。
これまでは大津市仰木・平尾地区の棚田風景を写生ポイントとして、
地域の方々に協力いただき開催してきましたが、
12年目の今年は平尾より比叡山側にある上仰木地区にポイントを移し、開催することになりました。

開催にあたり、上仰木自治会館にて写生会企画者の永江弘之研究員からの開催のあいさつと、
写生ポイントなどの説明が行われました。
その後、参加者のみなさんは、写生へ向かわれました。
高台から見渡す棚田と集落、その奥に広がる琵琶湖。
奥行きのある魅力的な風景が広がっています。



15時半頃、永江弘之研究員と、イラストレーション領域の阪東勲講師による講評会が上仰木自治会館にて行なわれました。
最後には、永江先生、阪東先生の作品についても説明があり、
約1時間、みなさん熱心に聞き入っておられました。


参加者のみなさんからは素晴らしい写生場所であった。講評が参考になった。という喜びの声をいただきました。
次回は、10月18日(日)淡海の夢2015堅田・湖族の郷写生会を開催します。
申込み・詳細は>>>こちらから

連続公開講座 細居源悟氏「ー土人形の魅力小幡人形ー」報告

日時:2015年6月13日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:細居源悟氏(小幡人形九代目当主)
対談:加藤賢治(近江学研究所研究員)
タイトル:「近江~かわいらしさのかたちー土人形の魅力 小幡人形ー」

 壇上にならんだ小幡人形たち

壇上にならんだ小幡人形たち


6月13日(土)、連続公開講座「近江のかたちを明日につなぐ」シリーズの2回目の講演会を
東近江市五個荘町にて小幡人形を製造販売を継承し、9代目となる細居源悟さんをお迎えして開催しました。
対談は、加藤賢治研究員が行ないました。
会場風景

会場風景


はじめに、加藤賢治研究員から、小幡人形の作られてきた東近江市五個荘町を訪ね、小幡人形の地域での広がりや細居家の歴史について紹介されました。郷土玩具として全国に広がった「土人形」。その元になったといわれる伏見人形についてなど、時代の移り変わりとともに変移してきた郷土玩具の歩みについて解説されました。
加藤賢治 近江学研究所研究員

加藤賢治 近江学研究所研究員


細居源悟さん (小幡人形9代目当主

細居源悟さん (小幡人形9代目当主


初代 安兵衛が作った土人形の型」について話すお二人

初代 安兵衛が作った土人形の型」について話すお二人


そして、後半は、細居源悟さんに、小幡人形のひとつひとつのいわれについてお話いただきました。
先代の細居文蔵さんの制作作業をビデオ上映から小幡人形の作業工程について解説いただき、
小幡人形の絵付け作業もご披露いただきました。



 講演会後、細居さんと小幡人形を取り囲み、質問が相次ぎました

講演会後、細居さんと小幡人形を取り囲み、質問が相次ぎました


※詳細な報告は後日行います。
【講演内容】
東近江市五個荘小幡町の旧中山道沿いに、享保年間(1716~1736)から郷土玩具「小幡人形」の製造販売を継承する工房があります。
現在その工房を守り続けるのが初代安兵衛から数えて九代目となる細居源悟さん。土人形の元祖といわれる伏見人形の系譜を継ぐ小幡人形を制作するただ一人の職人です。
講座では、細居さんの工房をそのまま大学に移し、人形づくりの現場を再現しながら、土人形の歴史や、種類、そのあたたかさと、かわいらしさなど、小幡人形を紹介しながら、今に伝えられる土人形そのものの普遍的な魅力をひも解きます。
【細居源悟氏 プロフィール】
1939年滋賀県東近江市小幡生れ。‘59年彦根工業高校機械科卒、近江織物(株)入社。‘65年親会社のテイジン、伊藤忠に出向、海外事業部に配属。海外技術指導員を体験。‘89年会社生活の傍ら8代目の父の作業を見習う。‘91年九代目襲名。‘92年年賀切手に「桃持猿」採用。‘95年年賀はがき裏絵に「走り猪」採用。‘08年全国伝統工芸品展「寝牛」優秀賞。‘12年年賀はがき裏絵に「雲のり龍」採用。’13年全国伝統工芸品展「馬のり天神」優秀賞。 受賞歴:‘95年小幡人形滋賀県伝統工業品指定。‘12年東近江市にて伝統工芸技術師指定。
【小幡人形について】ホームページは>>>こちらから
【関連企画】 
近江のかたちを明日につなぐ展vol.2
かわいらしさのかたち −土人形の魅力 小幡人形−

2015. 5.25(mon) - 6.13(sat)
12:00-18:00
カフェテリア「結」内ミュージアムショップ Closed on Sundays/日祝休館
詳しくは>>>こちらから

淡海の夢2015-坂本・石垣と里坊の町写生会開催しました


5月23日、大津市坂本にて、公開講座「淡海(おうみ)の夢 坂本・石垣と里坊の町写生会」を開催しました。
曇り空の過ごしやすい写生日和となり、一般37名、学生約20名の方が受講されました。
講師は、風景画家・イラストレーション領域准教授の永江弘之研究員と、アーティストの阪東勲非常勤講師。
集合は、最澄が生まれたお寺である生源寺境内。
永江研究員より坂本の写生ポイント解説があった後、
滋賀院門跡前や、慈眼堂付近、日吉大社前など、思い思いの場所での写生を行いました。
今回ははじめて写生会に参加する方もおられ、開会の後に永江先生からレクチャーが行われました。

永江先生(左)からアドバイスを受ける受講者さん

永江先生(左)からアドバイスを受ける受講者さん



成安造形大学で取組んだ日吉大社蔵長沢芦雪筆「猿図絵馬」の復元模写した絵馬が完成し、先日(5月19日)に西本宮拝殿に奉納しました。
今年は日吉大社さんのご協力で、参加者の皆さんは特別に無料拝観ができ、学生の力作を皆さんに見ていただくことができました。
日吉大社西本宮拝殿にて。絵馬の奉納式。

日吉大社西本宮拝殿にて。絵馬の奉納式。


講評会は、生源寺境内にある別当大師堂にて行いました。
一人一人の作品について、講師より的確なアドバイスがあり、みなさん熱心に耳を傾けられていました。

阪東先生のスケッチ作品

阪東先生のスケッチ作品


次回の淡海の夢は6月20日(土)開催の仰木・棚田写生会です。
今年度は、これまで開催してきた仰木平尾地区の棚田から、上仰木地区の里山・棚田の場所へ変更します。
写生会はどなたでも参加できます。ご興味のある方は是非ご参加ください。

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