おうみブログ
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
イベント
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人々の生活は、常に山の恵みに依存し、
それを意識しながら営みを長く続けてきた
― 木村至宏
成安造形大学附属近江学研究所は、初年度から発刊してまいりました文化誌『近江学』第8号(特集 山は語る)を下記の通り出版いたしました。
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文化誌『近江学』第8号(特集 山は語る)
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[見所紹介]
今回の特集テーマは「山は語る」です。
近江の山は、地理的にも、文化・風景・暮らしを創り出してきました。
その姿を、論考やインタビュー、対談、そしてグラビアページなど様々な切り口で語ります。
オールカラー。
木村至宏所長が書き下ろした近江の山の総論、
宗教の母なる山「比叡山」での千日回峰行と呼ばれる苦行、
高島と若狭をむすぶ鯖街道のある奥地「朽木」の山で行われてきた「ホトラ山」でのくらし、
近江富士「三上山」の存在、
近江商人の雅な文化を育んだ綿向山、
考古資料から読む近江の山城、
自然の力強い風景を生み出す比良山系の醍醐味など、
見所が満載です。
★今号の注目★
哲学者の鷲田清一氏による書き下ろしエッセイ「滋賀と私」があります。
「美の滋賀」発信懇話会座長として、滋賀県の「美しさ」はどこになるのかを提言としてまとめた鷲田氏。いま滋賀のおかれる現状をみすえて語られることばには、多くの示唆がこめられています。
★新シリーズ★
今号から始まった新シリーズ「近江の食」。近江学研究所研究員によるリサーチを行い、特集テーマにあわせた「近江の食」の魅力をお伝えするコーナーになっています。
ぜひチェックください!
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[目次]
■「巻頭言 - 山は語る」
木村 至宏(近江学研究所所長)
■「近江の山」
木村 至宏(近江学研究所所長)
■「滋賀と私」
鷲田 清一(京都市立芸術大学学長・哲学者)
■「ペーパーカットと私」
今森 光彦(写真家)
■《対談》 「ホウダンの山ー命めぐる山の恵み」
榎本 邦雄×大岩 剛一(近江学研究所客員研究員)
■「山に溶け込むー悉皆成仏の思想」
加藤 賢治(近江学研究所研究員)
■「近江の『山』の城」
中井 均(滋賀県立大学教授)
■「神座す山『綿向山』」
岡井 健司(日野町教育委員会生涯学習課主任)
■「近江の山 比良連山」
山本 武人(「同人 近江山歩き」代表)
■「三上山」
寿福 滋(写真家)
■新シリーズ《近江の食シリーズ ―山》
・「香魚」 藤澤 武夫(クリエイティブディレクター)
・「余呉の山カブラ」 吉村 俊昭(近江学研究所研究員)
・「政所茶」 小嵜 善通(近江学研究所研究員)
■《近江の意匠シリーズⅦ》「攀桂堂 十五代藤野雲平 雲平筆」
西久松 吉雄(近江学研究所研究員)
■「日吉大社蔵 絵馬 ー 長沢芦雪筆「猿図」絵馬復元模写」
吉村 俊昭(近江学研究所研究員)
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附属近江学研究所 文化誌『近江学』第8号出版
特集 「山は語る」
発行 成安造形大学附属近江学研究所
〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行者 木村 至宏(近江学研究所所長)
編集 小嵜 善通(近江学研究所研究員)
写真 寿福 滋
デザイン 大向デザイン事務所
印刷 宮川印刷株式会社
発売元 サンライズ出版株式会社
〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1
発効部数 1,600部
定価 1,800円+税
*12月中旬には、滋賀県下の主な書店にて販売。
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[購入方法]
◎12月中旬には、滋賀県下の主な書店にて販売いたします。
◎「サンライズ出版WEBサイト」から>>>こちらから
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「人々の生活は、常に山の恵みに依存し、それを意識しながら営みを長く続けてきた― 木村至宏」年末には店頭に並び始めます!成安・近江学研究所発行「文化誌近江学第8号ー特集 山は語る」https://t.co/AfanYem2As pic.twitter.com/GEZCmfndQv
— 成安造形大学附属近江学研究所 (@omigaku) 2015, 12月 22
成安造形大学美術領域日本画コースの学生有志が、2015年5月から7カ月間取組んできた「日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら」が完成いたしました。
先人の画業に触れながら、室町時代に描かれた日吉大社蔵 紙本彩色「日吉山王宮曼荼羅図」を基に現代版として原画を制作するというプロジェクトの成果です。
監修・指導として、近江学研究所の吉村研究員が関わりました。
完成に際し、12月15日(火)日吉大社にて、お披露目の記者会見が行われました。
当日は、2016年の干支絵馬のお披露目も合わせて行われ、赤鳥居の前で、絵馬の奉納の神事が行われました。
奉納の後は、社務所の2階にて記者会見。
吉村研究員はじめ、原画制作に中心的に関わった学生3名、今岡一穂さん(美術領域アシスタント、美術領域日本画コース卒業生)、梶浦隼矢さん(美術領域日本画コース研究生)、橋爪千夏さん(美術領域日本画コース3年生)が出席し、制作への想い、難しかったところなどお話をしました。
日吉大社の矢部禰宜は、「桃山時代~室町時代に描かれた山王宮曼荼羅の現代版が、今描かれることに意味があると感じている」とおっしゃっていました。
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「日吉山王宮曼荼羅」制作について
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〈解説〉
日吉山王宮曼荼羅(ひえさんのうみやまんだら)は、中央に八王子山を配し社殿草木を俯瞰的に描いた、室内に置ける観相のために描かれた礼拝図である(大津市歴史博物館「比叡山」図録より)。日吉山王宮曼荼羅は鎌倉時代から江戸時代にかけて多く描かれ諸所に名品が残る。
現代の宮曼荼羅図を描くにあたり、比叡山延暦寺蔵、日吉大社蔵の絹本宮曼荼羅図を参考に、礼拝図よりも境内図としての説明要素を強調しながら、遥拝対象の社殿、磐、草木を具体的に描くように努めた。何分、大きな宮曼荼羅となるため、1/4の草稿(下書き)作成から1/2の原画作成、写真データによる拡大図と3段階の制作過程を踏み、日吉神社から社殿、遥拝所の説明を受けながら描き進めた。
霞による遠近の表現や、自然風景を柔らかく抒情的に描くやまと絵の画風を取り入れて画面構成するのは、日本画専攻の学生にとっても日常の作品表現とは異なる。社殿草木の象徴的な形や色彩の表現については、幼いころより現代的な写実表現を基礎にしてきた経験とは異質であり、かなりの戸惑いがあった。しかし、伝統的な和の表現技法や線描、金泥紛や岩絵具など描画材料の扱いはかえって新鮮に映り、学生の日常制作に新たな視点を与えたといえる。
礼拝図の要素は少なくなっているが、多くの参拝の方々に境内図として見ながらも、礼拝の気持ちで現代の日吉山王宮曼荼羅の美しさを楽しんでいただければ嬉しく思います。 (吉村俊昭)
日吉山王宮曼荼羅 原画のデータ
外 形 縦120cm×横180cm
制作期間 2015年5月~2015年11月
作図指導 吉村 俊昭(よしむら としあき/成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
制作者
吉村 俊昭(よしむら としあき/成安造形大学 芸術学部教授、近江学研究所研究員)
今岡 一穂(いまおか かずほ/美術領域アシスタント、美術領域日本画コース卒業生)
梶浦 隼矢(かじうら じゅんや/美術領域日本画コース研究生)
橋爪 千夏(はしづめ ちなつ/美術領域日本画コース3年生)
大野久留実(おおの くるみ/美術領域日本画コース3年生)
土師志津佳(はぜ しづか /美術領域日本画コース2年生)
前田 彩乃(まえだ あやの/美術領域日本画コース2年生)
奉納先 山王総本宮日吉大社
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マスコミにも紹介されました
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朝日新聞 「申の大絵馬登場 学生作、境内図も 日吉大社」(滋賀版)2015年12月20日付けhttp://www.asahi.com/articles/ASHDH3GB3HDHPTJB008.html
日時:2015年12月12日(土)15:00~16:30
場所:成安造形大学 I棟プレゼンルーム
講師:永江弘之(イラストレーション領域准教授・本学附属近江学研究所研究員)、待井健一(イラストレーション領域非常勤講師)
タイトル:淡海の夢2015風景展 アーティストトーク
日時:2015年12月12日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:木村至宏氏(近江学研究所所長)
タイトル:近江の偉人たち近世「芭蕉と近江」
2015年10月3日(土)、第7回目近江学フォーラム現地研修が行なわれました。
今年のテーマは、「近江の偉人の足跡を訪ねて」です。
近江学フォーラム会員限定講座として、9月26日(土)に「俳人・森川許六の絵画」と題して、大彦根城博物館学芸員の髙木文恵氏より講演いただき、現地研修で訪れる彦根の井伊家ゆかりの禅寺龍潭寺の森川許六の襖絵について、事前勉強を行ないました。
「淡海の夢2015風景展」
今年で13年目を迎える、公募風景展です。
琵琶湖を中心とした湖国の自然や風景、町並みは今、次世代に引き継ぎたい美しく貴重な日本の原風景として
広く注目されています。
一般の方や学生の作品を通して、近江の素晴らしい景観と固有の価値を再発見していただけると幸いです。
また、関連企画として、アーティスト・トークを開催します。
企画者の永江弘之研究員と、写生会の講師と賛助作品を出品いただいている待井健一先生(イラストレーション領域非常勤講師)が、展示作品や風景写生の醍醐味について語ります。
ご興味のある方は是非ご参加ください。
【公募展】 「棚田・里山、湖辺の郷 淡海の夢2015風景展」
【会 期】 12月8日(火)~12月19日(土)
12:00~18:00 | 入場無料 | 日曜休館 |
【会 場】 成安造形大学 ギャラリーアートサイト
【関連企画】 アーティスト・トーク
12月12日(土)15:00~16:30
会場:成安造形大学 I棟1階プレゼンルーム(アートサイト横教室)
「淡海の夢」企画者の永江弘之と、本学非常勤講師の待井健一が、展示作品や風景写生会の醍醐味について語ります。
ご興味のある方はぜひご参加ください。
入場無料・申込不要
【企画・監修】永江弘之(成安造形大学准教授・近江学研究所研究員)
【主 催】 成安造形大学附属近江学研究所
【協 賛】 株式会社クサカベ、ホルベイン工業株式会社
【作品数】55点
【淡海の夢2015風景展 受賞者】(五十音順)
クサカベ賞
■玉本 望さん『反射』(油絵)
日時:2015年11月21日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:藤森 照信 氏(建築史家、建築家[工学博士])
タイトル:特別公開講座 『近江~縄文のかたちー神様の作った自然と人の作る建築のつなぎ方ー』
日時:2015年11月14日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:佐々木悦也氏(高月観音の里歴史民俗資料館副参事/学芸員)
タイトル:「誠信外交の実践者・雨森芳洲~異文化理解のこころを学ぶ~」
近江の近世の偉人たちを顕彰する今年度の近江学フォーラム会員限定講座は、今回で四回目となります。
この日は、長浜市の高月観音の里歴史民俗資料館副参事で学芸員の佐々木悦也先生にご登壇いただき、
「誠信外交の実践者」と題して朝鮮通信使を通じて異文化交流を実践した雨森芳洲についてお話いただきました。
(報告:加藤賢治 近江学研究所研究員)
10月18日(日)、淡海の夢2015「堅田・湖族の郷写生会」を開催しました。
天候に恵まれ、暑さを感じるくらいの雲一つない快晴のなかで写生会はスタート。
一般のかた20名、学生10名の30名の参加をいただきました。
はじめに、堅田漁業会館前で企画者の永江研究員から写生のポイントの解説やコツのレクチャーがあり、その後参加者のみなさんは写生場所を探しに行かれました。
快晴で琵琶湖も空も青々と美しく、絶好の写生日和
講評会では、永江研究員と本学非常勤講師の待井先生から、参加者の描きたかったポイントや、狙いなどを聞きながら丁寧な講評が行われました。
思い思いの場所で描かれた作品の講評をする講師の永江研究員と待井先生
講評では琵琶湖と空の構図のバランスのとり方や、今回のような快晴の日の写生のポイントの解説がありました。
快晴の風景には、空の青さの影響で影の色に青味があったり、明暗がはっきりするので、そこもよく観察するとより魅力的な絵になるとのアドバイスがありました。
野外での写生の醍醐味を味わうことができる一日になりました。
またこの日は、堅田にぎわい市も開催されていて、堅田の町はにぎやかな一日となっていました。
堅田にぎわい市の様子