おうみブログ2022-03-29T17:42:04+09:00

おうみブログ

近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。

近江学研究プロジェクト「里山〜水と暮らし」聞き取り調査を行いました!

7月10日(土)近江学研究プロジェクト「里山〜水と暮らし」の前期最終授業が行われました。
この日は11:00〜12:30現地(仰木JA多目的会議室)で聞き取り調査を行いました。参加学生14名が4班に分かれ、ご協力いただいた4名の仰木(平尾地区)の方々から棚田のことや昔の生活のことなど聞かせていただきました。
棚田の水争いの話しや屋号のこと、平尾地区に伝わる伝承、仰木祭りのこと、戦後の生活のことなど話しは尽きず、1時間半があっという間に終わりました。
午後は棚田に向かい、前回の続きで大倉川から取水する北山水路の最終地点までをたどりました。この地点の田を耕作する方に案内をいただき、複雑に配置される田に注がれる水の経路を確認し、それぞれ学生たちが地図でチェックして行きました。
学生たちはこの日を含め成果をレポートにまとめ提出することが最終の課題です。我々研究員はその報告を受け、後期の研究プロジェクトに活かして行きたいと考えています。日を重ねるごとに新しい発見があります。仰木地区は研究素材の宝庫です。ますます研究を深め研究成果を発表したいと思います!次のフィールドワークが楽しみです。

報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

2010年7月12日|Categories: おうみブログ, お知らせ, フィールドワーク|

森を守る!仰木森林学スタート!

7月5日、今年の仰木森林学がスタートしました。これは成安造形大学が位置する仰木地区の山林をその所有者である仰木地域の森林生産組合の方々とともに森を守るという活動です。昨年まではプロジェクト特別実習として参加していましたが、今年度はボランティア活動として教職員にも輪を広げて参加させていただきました。残念ながら初日の本学の参加者は少なくなりましたが、約30名の上仰木・辻ヶ下生産森林組合の役員さん会員さんとともに汗を流しました。
 今回の内容は山の尾根を歩き、山林の境界線を一つ一つ確認し、山林の状況を踏査することでした。梅雨の大雨のさなかで天候を心配しましたが、何とか晴れ間も見え山稜はすがすがしい空気に包まれました。
次回は7月25日です。間伐作業に入ります。参加されたい方は近江学研究所まで!

近江学研究所研究員 加藤賢治

2010年7月6日|Categories: おうみブログ, フィールドワーク|

博物館学芸員課程一泊研修が行われました!

7月3日/4日と本学博物館学芸員課程の一泊研修が行われました。恒例となっていますこの行事は「本物を見る」をテーマに滋賀県内の国宝を中心とした文化財を現地で見学するというものです。学芸員課程が主催し、担当教員が引率しますが、行程の企画と解説等は木村所長を中心に近江学研究所が全面的に協力しています。
 初日は三井寺(園城寺)の国宝「光淨院」「勧学院」「金堂」を見学し、午後は彦根城歴史博物館を訪れました。夕刻長浜のホテルに入り、そこで1時間のレクチャーの後、夕食となりました。2日目は長浜の黒壁美術館と長浜曳山博物館を見学し、午後湖北十一面観音を訪ねました。
 始めは少し緊張気味の学生さんたちでしたが、非公開の国宝の文化財を目の前にしてより緊張感が増し、そこから新たな興味関心が湧いたようでした。平安時代の仏像、中世後期の建築物、近世絵画、近世の武具や工芸品、近世から現代にかけての民俗、現代ガラス工芸など日本文化のあらゆるジャンルを網羅した研修となり、参加した学芸員課程の学生さんたちは疲れを忘れて満足そうでした。

近江学研究所研究員 加藤賢治

2010年7月5日|Categories: おうみブログ, イベント|

近江学フォーラム会員限定講座「近江の東海道と中山道」開講しました

講座名:近江の東海道と中山道
日 時:平成22年7月3日(土) 10:40~12:00
場 所:成安造形大学 聚英館三階 聚英ホール
講 師:八杉淳(草津市立草津宿街道交流館館長)

東海道と中山道が交わる交通の要衝「近江」。近江はその道を通じて多くの「ひと」や「もの」とともに「文化」や「情報」が行き交い発展しました。この日は草津市立草津宿街道交流館館長の八杉淳先生にご登壇いただき、東海道、中山道を中心とした街道と近世宿場町の機能について詳しく語っていただきました。
 古代から近江は北国と東国、西国を結ぶ三叉路にあたり、東海道・中山道・北国街道・北国脇往還・若狭街道・御代参街道など街道が琵琶湖を囲むように集中していた。現在でもJR琵琶湖線・国道一号線・瀬田唐橋・東海道新幹線・名神高速道路・京滋バイパス・近江大橋が瀬田川に架かっており、まさに交通の要衝であることがわかる。また、宿場町の機能として大名の宿泊施設であった本陣、脇本陣や一般の旅人が利用した旅籠の様子、そして草津宿から石部宿、石部宿から水口宿までの物資運搬の流れなど、当時の人と物の行き来について詳しく紹介していただきました。東海道と中山道が交差する草津宿を中心として、たくさんのスライドを介してわかりやすく講義いただきました。

近江学研究所研究員 加藤賢治

近江の催し:2010年7月

開催中 8月1日(日)まで
追悼展 平山郁夫-平和の祈り-
佐川美術館(守山市)

開催中 7月11日(日)まで
佐藤忠良 となりびと
佐川美術館(守山市)

開催中 8月29日(日)まで
開館3周年記念 吉左衛門ベストセレクション展
佐川美術館(守山市)

7月10日(土)~8月15日(日)
「アジアのかざり Dynamic Decoration in Asia」
MIHO MUSEUM(甲賀市)

7月21日(水)~9月12日(日)
第85回ミニ企画展「大津・戦争・市民」
大津市歴史博物館(大津市)

7月3日(土) ~ 8月29日(日)
ロトチェンコ + ステパーノワ展 ─ ロシア構成主義のまなざし
滋賀県立近代美術館(大津市)

7月17日(土)~9月26日(日)
「戦国の琵琶湖-近江の城の物語」(仮)
安土城考古博物館(近江八幡市)

6月18日(金)~7月27日(火)
テーマ展 シリーズ 戦国  巻の1「激動の佐和山城-群雄割拠の時代-」
彦根城博物館(彦根市)

4月1日(木)~9月23日(木・祝)
信楽焼産業総合展
滋賀県立陶芸の森(甲賀市)

7月17日(土)~11月23日(火/祝)
企画展示 湖底探検 ~びわ湖の底はどんな世界?~
滋賀県立琵琶湖博物館(草津市)

7月10日(土)
千日会(唐喜山赤後寺)
唐喜山赤後寺(長浜市)

7月17日(土)、18日(日)
曳山まつり(祇園祭り)
近江八幡市浅小井町周辺

7月18日(日)
太鼓廻し
葛川息障明王院(大津市)

7月18日(日)
麦酒祭
甲賀市水口町牛飼

7月23日(金)、24日(土)
大原祇園祭
大鳥神社(甲賀市)

7月28日(水)、29日(木)
川裾まつり
唐崎神社(高島市マキノ町)

7月28日(水)、29日(木)
みたらし祭
唐崎神社(大津市)

2010年6月21日|Categories: お知らせ, 近江イベントカレンダー|

仰木小椋神社境内にて岩見神楽が奉納されました!

6月12日(土)、仰木小椋神社境内にて岩見神楽が奉納されました。これは仰木を舞台に撮影された映画「虹の峠」のスタッフと島根県浜田市の岩見神楽保存会「若林神楽社中」様との関わりで実現したとのことで、当日は仰木地区を核に様々なかたちで地域貢献活動を行っている地蔵プロジェクトのスタッフとともに神楽上演会が運営されました。
好天に恵まれたこともあり、境内は多くの見学者で埋まりました。午前10時、仰木太鼓保存会による太鼓をバックに関係者が拝殿に登り、小椋神社の宮司さんが祝詞を奏上、関係者が玉串を奉納し上演会(神楽奉納)が始まりました。
先ず神を迎える儀式である「塩祓」という演目から始まり、「恵比寿」「大蛇」と続いて二演目が上演されました。
「恵比寿」は滑稽な舞で、軽快なリズムで恵比寿が鯛を釣上げる行為を楽しく表現され、途中にお菓子やお餅がまかれ、子供たちもふくめ盛り上がりました。
また、日本神話に基づいた「大蛇(おろち)」は岩見神楽の代表的な舞で、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)をスサノオノミコトが退治する様を凄まじい迫力で演舞するものです。煙をはきながらとぐろを巻く大蛇をスサノオが大剣で退治するシーンは迫力満点でした。
岩見神楽は室町時代に始まったと言われ、神事として行われる神楽が徐々に民間に支持され、現在では多くの民間団体によって保存継承されているという無形民俗文化財です。全国各地にはいわゆる神社の祭礼で行われる「神楽舞」が様々に継承されていますが、岩見神楽は滑稽な演目だけでなく能や狂言、歌舞伎などの伝統芸能を継承しており、大衆が支える非常に芸術性の高い民俗芸能であるといえます。
100以上の民間団体が今もなお工夫を凝らして変化させながらこの神楽を継承されているということです。
初夏の休日、地域文化の結晶を仰木の地で見学させていただきました。関係各位に感謝申しあげます。


報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

2010年6月15日|Categories: おうみブログ, エッセイ|
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