おうみブログ
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
お知らせ
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お知らせ
プロジェクト特別実習A3として大岩剛一研究員が中心に取り組む「八王寺山の家・自力建設プロジェクト」。
8月5日(日)に、雄琴川の生き物観察会と現場掃除に参加しました。
雄琴川
夏休みに入りましたが学生4名が参加しました。
午前中は、生き物観察会。
仰木地域の棚田をはじめ里山環境などの価値をみつけていく地元主催の「仰木を守る会」が、
八王寺組と共催して行いました。参加者は、地元の子供会の皆さんと八王寺山の棚田オーナーさんと
一緒に行いました。
沢山採れたヌマムツ
指導は、上田上小学校の校長先生。昭和57年に仰木小の校長も勤められ、
生き物や地質学に大変詳しく、いろんなお話を聞かせていただきました。
今日採れたのは、
サワガニ14匹、アメリカザリガニ20匹、ヒラタカゲロウの巣。
ヘビトンボ、ウスバカゲロウ。
カワムツB34匹。最近、カワムツBがヌマムツだとわかったそうです。
ヌマムツの子ども60〜80匹。
赤トンボ1匹。
とても豊かな生態系が保たれていると、校長先生。
午後は、八王寺山に上がり、現場に置いている木材を始末する作業を行いました。
薪になるまっすくで太い部分をノコギリで整え、まがった細い枝はよけ、燃やしていく作業です。
景色のいい八王寺山で木材の製材
2時間の作業で、だいぶん整えることができ、
建設現場の空間をみることができました。
家づくりには直接関わることではありませんが、
八王寺組がどのように地域を活性化する活動をされているのかを知ることができ、
また、仰木の里山自然の環境の豊かさを、体感できる絶好の機会となりました。
次回は、8月25日(日)に、素材づくりワークショップ【藁編】として、
棚田で稲刈り・はさがけを行います。
ただし、稲の収穫は天候に左右されるため、予備日として、9月1日(土)、2日(日)も予定しています。
永江研究員と学生研究スタッフ12名で取り組んでいる「仰木ふるさとカルタ」。
先月、地元の俳句会にご協力いただき、読み札が完成し、
只今、読み札に合わせて、絵札の制作を進めています。
先日、7月30日(月)、31日(火)、8月4日(日)の3日間、
「絵札づくり聞き取りワークショップ」と銘打ち、
学生が描いた絵札について、聞き取りし、絵を仕上げていくために、
仰木を訪ねました。
7月30日(月)は、上仰木自治会館にて、
31日(火)は、平尾自治会館にて
老人クラブのご協力で、集まっていただきました。
7月31日平尾自治会館にて
仰木太鼓会館前広場
8月11日(土)~9月23日(日)
自然学|SHIZENGAKU ~来るべき美学のために~
成安造形大学&滋賀県立近代美術館 連携推進事業
滋賀県立近代美術館
7月14日(土)~9月2日(日)
水族企画展示 ぼくらは田んぼの合唱団 -滋賀にすむカエルたち-
琵琶湖博物館(草津市)
7月14日(土)~9月2日(日)
M.C.エッシャー展 変容・無限・迷宮
佐川美術館
9月1日(土)~12月9日(日)
秋季特別展 「土偶・コスモス」
MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)
8月24日(金)〜11月11日(日)
スーパー・ワールド・オン・ペーパー 古久保憲満と松本寛庸
ボーダレスアートミュージアム NO-MA
7月14日(土)~9月2日(日)
第44回企画展 湖の船が結ぶ絆ー天智天皇・信長の大船 そしてうみのこー
滋賀県立安土城考古博物館(近江八幡市)
9月7日(金)~10月14日(日)
特別展「湖北の観音-信仰文化の底流をさぐる-」
長浜城(長浜城歴史博物館)
8月31日(金)~9月25日(火)
テーマ展「雅楽器と銘」
彦根城博物館
7月14日(土)~9月2日(日)
美の造形 -描かれた刺繍-
9月8日(土)~10月21日(日)
第8回企画展「描かれた地獄 -浄光寺の六道絵-」
愛荘町立歴史文化博物館
9月12日(水)~10月21日(日)
特別展「湖北の観音-観音の里のホトケたち-」
高月観音の里歴史民俗資料
9月15日(土)~11月4日(日)
BIWAKOビエンナーレ2012
近江八幡市旧市街地
近江八幡市・東近江市
様々な児童文学について総合的に知ることができる雑誌『飛ぶ教室-児童文学の冒険-』。
7月25日発売の300号は、今森光彦特集です!
特集『<生きもの少年> 今森光彦の世界』と題して、
詩人の工藤直子さんの「今森光彦さんの日々にささげるうた」。
脳科学者の茂木健一郎さんと今森さんの昆虫少年談義。
絵本作家のあべ弘士さんの今森さんとの仲良しさが伝わるくすっと笑えるエッセイ。
などなど、
絵本・児童文学好きにはたまらない面々との対談や寄稿などのコラボレーションがされています。
そして、特別付録のフンコロガシ切り絵のテンプレートがついてます!
近江学のラックに飾ってみました。
封筒も素敵。
近江学研究所では、研究・教育活動、文化振興活動に広く一般の方にも参加いただく目的で、
2009年から会員制の「近江学フォーラム」を行なっています。
本年度は現在192名の会員さんが登録され、会員限定講座などにご参加いただいてます。
会報紙として年2回「近江通信紙」を発刊していますが、
その記事の中で「フォーラム会員の声」として、
お一人づつ、フォーラムに入られた経緯や日々の活動のことなどを紹介いただいています。
そのフォーラム会員の声にも登場いただいたお二人の会員さんの情報をお知らせします!
まずは、長井泰彦 さん
会社勤めをしながら、琵琶湖を中心にした湖国の原風景や四季折々の美しい自然を
撮影される写真家さんです。
この8月より個展を開催されます。
ぜひ、みなさん、足をお運びいただきたいです!
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長井泰彦写真展 『郷・紀行』
期間 2012年8月1日(水)~8月7日(火)
場所 ぎゃらりぃ西利
http://www.nishiri.co.jp/topics/gallery/
京都市東山区四条通祇園町南側 京つけもの西利祇園店3階
時間 11:00~19:00 (金曜日20:00まで/最終日16:00まで)
電話 075-525-5111
文化・経済フォーラムプロジェクト参加事業
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そして、児玉征志 さん。
第3回たねや近江文庫ふるさと賞最優秀賞受賞作品として
『「びわ湖検定」でよみがえる―滋賀県っておもしろい―』が、出版されました。
2008年に滋賀県に単身赴任されたこときっかけに、
日常の中で、滋賀の文化にふれ、学ばれながら感じ、考えているお姿が、丁寧に語られています。
近江学フォーラムに入っていただいたお話にも触れていただいています。
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シリーズ近江文庫
第3回たねや近江文庫ふるさと賞最優秀賞受賞作品
『「びわ湖検定」でよみがえる―滋賀県っておもしろい―』
著者 児玉征志
発行 新評論
発行日 2012年6月25日
金額 定価(本体2000円+税)
詳しくは、 こちら
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これからのフォーラム会員さん、みなさんのご活躍を応援しています!
7月21日(土)、第2回目の近江学フォーラム会員限定講座を開催しました。
講師に大津市歴史博物館学芸員で近江学研究所の客員研究員である和田光生先生を迎え、
京都と若狭を結ぶ渓谷に位置する葛川坊村の明王院で行われる
「太鼓廻し」について講演いただきました。
毎年7月18日に行われる葛川明王院の「太鼓廻し」という行事は、葛川地域の民俗行事であると同時に、比叡山延暦寺で行われる千日回峰行という僧侶の修行の一部でもあるという非常に稀な形式をとる祭礼です。和田先生は、その起こりが千日回峰行の礎を築いた相応和尚(そうおうかしょう)(831〜918)にあるとして、相応の人物像を資料に基づいて解説されました。
伝承によると、相応和尚は法華経の「常不軽菩薩品」に基づき、毎日花を根本中堂に捧げるという行為を繰り返し、そこから長期間、山中を闊歩することで悟りを得るという回峰行にたどり着いた。その修行の起源は、比叡山ではなく比良山の麓、葛川の坊村「三の滝」で、山中での修行を支えてくれる不動明王を観想していた際、滝壺に不動明王が現れ、それに相応が飛びつき抱きついたところ桂(かつら)の古木であった。この古木で不動明王を彫り、安置したのが明王院の始まりである。
和田先生はこの伝承が鎌倉時代前期の高僧である慈円によって書かれたと言われる『葛川縁起』によるところが多くあるとしながら、この葛川明王院から比叡山の千日回峰行が始まったという意義について話されました。そして、千日回峰行を行う行者がその通過儀礼として、この太鼓廻しに参加するということ、そして、その行事を葛川地区の住民が支えているという関係性が、この民俗行事の注目すべきところであると述べられました。
また、先日18日の夜に行われた「太鼓廻し」の写真を投影され、この行事の全貌を臨場感あふれるスライドショーで紹介していただきました。来年の7月18日は是非とも葛川を訪れたいと思いました。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治
日時:2012年7月21日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:和田 光生氏 (大津市歴史博物館 学芸員)
今年開催された「葛川の太鼓廻し」の京都新聞の記事はこちら
附属近江学研究所主催の「近江のかたちを明日につなぐ」をテーマに
連続講座の第2回目として「まとうかたち~湖東の織物-近江上布」を開講しました。
滋賀県の湖東地域は、長浜の絹織物(ちりめん)、とならんでこの地に自生する麻を素材とする織物の一大産地であった。
それらは近江上布と呼ばれ、古くから近江商人によって日本全国に流通し、近江の一大ブランドであった。
受講者に触れてもらいたいと紹介された近江上布や麻の作品
河原林 美知子研究員
プロジェクト特別実習A3として大岩剛一研究員が中心に取り組む「八王寺山の家・自力建設プロジェクト」。
6月24日(日)に、素材づくりワークショップを開催しました。
天候は、台風4号の影響で現場の足場が問題ないか心配ではありましたが、
少し曇り空で涼しい風の吹く、とても気持ちの良いワークショップ日和となりました。
大岩研究員と学生8名が参加し、
今回も八王寺組の皆さんにご指導いただきながら、作業を進めました。
帽子につなぎに長靴姿が勇ましく可愛らしい、女の子ばかりの作業で、はじめは皆少々心配気味。
今回の建築づくりでは、建材をなるべく地元の素材を使用したいと考えていることから、
土も仰木のものを使うことになりました。
今日の作業は土壁の荒土に使う、土の仕込みです。
ワラを短く刻み、土に混ぜます。そしてその土に水を入れて捏ねて、
しばらく寝かすことで腐食土(ふしょくど)をつくります。
まずは、ワラを作業場まで運びます。
ワラを「オシキリ」という道具で約15cmに刻んでいきます。
同時進行で、土を仰木の山からユンボで削り取ります。
作業は、地元の林業家のKさんにご協力いただきました。
削り取った土を小型の運搬機を巧みに運転し、運んでいきます。
土に、刻んだワラをまぜていきます。
また水を流し込み、捏ねていきます。
この土が、粘りがあってとても重く、四苦八苦しました。
順番に交代をしながら、しっかりと捏ねていきます。
スキやスコップの使い方が難しく、泥に足元がとられてしまいます。
途中、山の清水で火照った顔を覚ましに田んぼへ。
休憩タイム。
林業家のKさんが、学生たちの作業を見ながら、「なかなかよくやっている。すごいよ。」と、
言ってくれていたそうです。
みんな、とてもよく頑張りました。
捏ねて、捏ねて、捏ね続け、
約5m3(リュウベー)の土ができました。
本当におつかれさまでした!
これからもがんばっていきましょう。
滋賀の様々な文化情報が盛りだくさんの季刊誌『湖国と文化』。
7月1日に今年の夏号が販売されました。
特集は『ヨシものがたり』。
琵琶湖の原風景でもあるヨシを様々な角度から取り上げる充実した号になっています。
『ヨシものがたり』特集ページでは、
本学住環境デザインコースが、平成10年から長年学生たちと取り組んできた
「ヨシの造形教育」についてが特集されています!
そして、インタビュー記事「湖と生きる」には、
2010年度の文化誌『近江学』の対談にも出ていただいたヨシ葺き職人の竹田勝博さんの、
最近のヨシ葺き仕事や、中学生への総合学習での講演などの取り組みが語られています。
そして、近江学学研究所からは、
加藤研究員の連載『おうみ おうみ 歩く』では、
南彦根の霊山荒神山の祭礼大祭を取材。荒神山の神社に足を運んでいます。
そして、木村所長の連載『近江人物伝』では、
中井源左衛門光武(なかいげんざえもんみつたけ)という、日野出身の近江商人で、
関東や東北に多くの出店構え、陰徳善事を心掛けた人物が描かれています。
ぜひ、興味のある方はご一読ください!