おうみブログ

近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。

フィールドワーク

近江里山フィールドワーク [ 仰木森づくり-枝打ち・間伐]を行ないました

枝打ち準備万端!

枝打ち準備万端!


9月21日(日)、近江里山フィールドワークの2回目の授業が行われました。この日は上仰木・辻ヶ下生産森林組合の森林整備作業に参加させていただきました。
「山行き」と呼ばれるこの日は、仰木の中でも上仰木地区と辻ヶ下地区が保有される山林を地域の皆さんがみんなで整備するという日で、約300名の地元の皆さんが参加され、枝打ちや間伐、下草刈りなど山の手入れの作業が一斉に行われました。
森林組合の方の指導で枝打ち開始

森林組合の方の指導で枝打ち開始


成安造形大学には、枝打ちの役割が与えられ、組合員の役員さんの指導のもと学生たちがその作業に携わりました。慣れない梯子の作業は、やっているうちに慣れ、スムーズに枝打ちができるようになりました。作業の途中に杉・檜の人工林の弊害の話しや、林業の難しさ、枝打ちの意味など多くの知らないことを学生たちは学びました。
お昼御飯は組合員さんから提供で仰木の棚田米をいただき、食べながら、地元の味を楽しみました。
お昼御飯は仰木の棚田米をいただきました。おかわり自由!

お昼御飯は仰木の棚田米をいただきました。おかわり自由!


最後には、みんなで感想を述べ合い、「はじめてのことばかりで勉強になりました」「外国から安価な木が輸入されるため、20年も育った檜がそんなに安くで取引されるなんて驚きいました」「普通に家具や住宅など木に囲まれて住んでいますが、その背景にはこんな地道な作業があるのだとはじめて知りました」などの感想があり、学生たちは本当に貴重な体験をしました。
ミーティングで1日の感想を聞きました

ミーティングで1日の感想を聞きました



次回の授業は、今森光彦客員教授のイベントに参加します。楽しみです。
◆今森光彦の里山物語「森と水の旅-ヨシ原をめぐろう!!」10月4日(土)開催>>>詳しくはこちらから
仰木滝壺神社前で最後に記念撮影

仰木滝壺神社前で最後に記念撮影

大原歩研究員がレイカディア大学の授業を行ないました

大津市仰木地区。比叡山山麓の尾根沿いに集住する民家群をみる。

大津市仰木地区。比叡山山麓の尾根沿いに集住する民家群をみる。


滋賀県社会協議会が主催する60歳以上の方が2年間学びを深める「レイカディア大学」。
そのびわこ環境学科35期生の2年次の授業として、5月28日(水)、近江学研究所研究員の大原が講義とフィールドワークを担当しました。
テーマは「棚田の水循環システム」
午前中は成安造形大学にて講義として、
近江学研究所の研究活動として2010年に実施した棚田の水利調査を基に、
大津市仰木地域で営みの中で作られてきた水利用のしくみについてお話しました。
大津市仰木 平尾地区の棚田(航空写真)

大津市仰木 平尾地区の棚田(航空写真)


棚田の水利用と井堰(いぜ)

棚田の水利用と井堰(いぜ)


研究成果については、近江学研究紀要1号に収録しています。
こちらからPDFデータをダウンロードできます>>>>近江学研究紀要1号
午後は、快晴の中、大津市仰木へフィールドワークへ。
平尾地区の棚田を水路を辿ってあるき、コイゼの工夫について確認をし、
仰木の信仰の中心にある龍の神(クラオカミノカミ)が祀られる「滝壺神社」をお参りするなど、
1200年ほどの歴史を持つ仰木の集落における「水と暮らし」について学ぶプログラムとしました。
闇龗神(クラオカミノカミ)が祀られる滝壺神社。

闇龗神(クラオカミノカミ)が祀られる滝壺神社。


参加者の方々は、それぞれ地元で活躍されている方が多く、
滋賀県各地の農業の様子や、これからのあり方などについて
活発な感想や意見を交わしながら一緒に歩かせていただきました。
受講者のみなさま、ありがとうございました。
滋賀県社会福祉協議会 レイカディア大学について>>>こちらから
報告:大原歩

第五回近江学フォーラム現地研修「琵琶湖から見る近江八景~沖島上陸」開催

近江学フォーラム現地研修 チラシ
10月5日(土)、第5回目となる近江学フォーラム現地研修が行なわれました。
今年のテーマは、「琵琶湖から見る近江八景」と「沖島散策」です。
近江八景については、近衛信尹(1565〜1614)が膳所城からの眺望を和歌で詠み、その風景を八つにまとめたものが「近江八景」であったと証明される資料が昨年9月に研究者によって明らかにされたことを受け、研究所では湖上からその風景を新たに再確認しようとこの企画が立ち上がりました。
そして、沖島については、今年の6月に沖島が湖に浮かぶ島としては初めて「離島」の認定を受けたということで、沖島の歴史や現在のくらしを学ぶため、八景巡りに加えて島を訪問する計画が追加されました。
この日の降水確率が70%と発表されていたにも関わらず、なんとか雨も降らず、時折日差しもさすという天候に恵まれ、76名の参加者を乗せて琵琶湖汽船のエコクルーズ船「megumi」は予定通り10時に大津港を出港しました。

近江八景を解説する木村至宏所長

近江八景を解説する木村至宏所長


加藤賢治研究員

加藤賢治研究員


現地研修の講師は恒例となっている木村所長。進行役はこれも恒例の加藤研究員が担当しました。
出航後すぐの冒頭、所長の挨拶がありましたが、そのまま近江八景の講義へ。木村所長の軽快で明快な解説を聞きながら、三井晩鐘、粟津晴嵐、石山秋月、瀬田夕照、矢橋帰帆、唐崎夜雨、堅田落雁、比良暮雪の八ヶ所の名勝を船上から眺めました。特に、八景の美しさを詠った近衛信尹の歌と松尾芭蕉の俳句が資料で紹介され、和歌や句を鑑賞しながら、湖岸の風景を楽しみました。
航路
船上から見えた「堅田・浮御堂」

船上から見えた「堅田・浮御堂」


琵琶湖大橋をくぐると、いよいよ沖島です。源氏の7名の武将がこの島に住んだことに始まる沖島の歴史が木村所長によって語られ、加藤研究員が沖島の見所をスライドで紹介しました。沖島小学校前の栗谷港に入港。記念撮影のあと、自由散策となりました。自動車が一台も無く、変わって三輪自転車がいたるところに駐車されているという島の道は狭く、平地に密集する民家の間を散策しながら、神社やお寺を巡り、漁村の雰囲気を堪能しました。
沖島西側のさんばし

沖島西側のさんばし


沖島 西福寺

沖島 西福寺


奥津島神社から (撮影20130827)

奥津島神社から (撮影20130827)


昼食は沖島で水揚げされた湖魚料理です。沖島漁業会館に再集合してお弁当をいただきました。お弁当を前に、漁業組合組合長の森田正行さんをお迎えし、湖魚の料理の説明と、沖島独特の漁業や島民の生活、後継者不足などの島の課題など貴重なお話を聞かせていただきました。
沖島 漁業会館

沖島 漁業会館


森田正行 沖島漁業協同組合長

森田正行 沖島漁業協同組合長


湖魚づくしの絶品のお手製お弁当

湖魚づくしの絶品のお手製お弁当


島を後にして、帰路につきましたが、途中、近江の厳島といわれる白鬚神社と湖上にそびえる鳥居を眺め、そこでも木村所長から近世の白鬚信仰の話など興味深い解説がありました。
船上からみる「白髭神社」

船上からみる「白髭神社」


この日は、雲が多い空模様でしたが、湖面の波は穏やかで、琵琶湖を囲む山々の稜線は霧にかすみながらも確認でき、まさに墨絵のような世界を湖上で体験することができました。四校(現金沢大学)漕艇部の悲劇を歌った「琵琶湖哀歌」やその旋律のもととなった三校(現京都大学)漕艇部に由来する「琵琶湖周航の歌」が船内に流れ、二度と味わうことができない琵琶湖旅情を体感しました。

近江里山フィールドワーク第1回目のFWを行ないました!

集合場所で挨拶する学生たち。これから踏査スタート!

集合場所で挨拶する学生たち。これから踏査スタート!


プロジェクト演習A1「近江・里山フィールドワーク」、
監修今森光彦先生(写真家・本学客員教授)、
特別講師佐藤悦子先生の授業が7月7日(日)に行なわれました。
一昨年まで取り組んでいた今森光彦氏の授業「雑木林再生プロジェクト」と、

「仰木森林学入門/仰木森林保全ボランティア」の2つの授業が合わさった形で、

1年を通した授業としています。過日、5月17日(金)にガイダンス&レクチャーが行われ、
この日は実際に山に入ってのフィールドワークが行なわれました。
途中休憩。佐藤講師が雑木林と人工林の違いを説明

途中休憩。佐藤講師が雑木林と人工林の違いを説明


頂上付近の絶景ポイントで森林組合の方々と記念撮影。

頂上付近の絶景ポイントで森林組合の方々と記念撮影。


この日の目的は、上仰木・辻ヶ下森林組合が管理する杉・檜の人工林に入り、
上仰木と辻ヶ下、2ヶ村が保有する森林を踏査することです。
踏査とは森林の境界線を確認することと、異常がないかを調べることです。
学生たちは実際に森林に入り、組合員や佐藤特別講師から人工林の特徴を学びました。
急な山道を行く

急な山道を行く


山頂付近の目的地でお昼ご飯。美しい琵琶湖を眺めながらお弁当をいただきました

昼食後、30分程度レクチャー。人工林のの歴史と山を守る地元森林組合の方々の活動を学びました

昼食後、30分程度レクチャー。人工林のの歴史と山を守る地元森林組合の方々の活動を学びました

山頂付近の目的地でお昼ご飯。美しい琵琶湖を眺めながらお弁当をいただきました


学生たちは、途中急斜面の登りや、急な降りに閉口しながらも琵琶湖が一望できる
絶景ポイントではその美しさに疲れを忘れていたようです。
昼食後のミーティングでは、自己紹介や人工林の歴史や保全活動の重要性を学びました。
急な斜面を下山。仰木の奥宮である滝壺神社にお参り。白鳳時代に遡る仰木の出発点を確認しました

急な斜面を下山。仰木の奥宮である滝壺神社にお参り。白鳳時代に遡る仰木の出発点を確認しました


仰木の水源で涼をとる学生たち

仰木の水源で涼をとる学生たち


最後に反省会。学生たちは「来てよかった。勉強になりました」など、それぞれ感想を述べました

最後に反省会。学生たちは「来てよかった。勉強になりました」など、それぞれ感想を述べました


最後に学生たちは、森林組合の役員の方々を前に、
「普段は山を遠くから見ているだけですが、初めて山に入ってみて色々な発見がありました」
「森林を保全することは大変難しく、多くの人々の努力が必要なのだと理解できました」
「初めてこのような森林に入り、心が癒されました」
などそれぞれ感想を述べました。
次回9月は、間伐作業の体験、10月の木工作業と続きます。
その後は、今森先生が管理されている雑木林に入って生物多様性について学びます。
今後も楽しみです。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

淡海の夢2013「坂本・石垣と里坊の町写生会」開催しました。

6月22日(土)に淡海の夢2013「坂本・石垣と里坊の町写生会」を開催しました。
今回も、31名の一般の参加者に、 本学イラストレーション領域の学生さんたちも参加し賑やかな写生会となりました。
天候は台風の影響で前日までは雨が降っており、開催が心配されましたが、晴れ男の永江弘之先生のパワーで、朝の曇天もお昼から晴れて来ました。

坂本は、歴史的な社寺・里坊や石垣に彩られた、町なみが魅力的です。
参加者の皆さんは思い思いの場所で熱心に写生をされていました。


永江先生も様々な場所にいる参加者の方を見かけては、指導を行われていました。

今回は、講師として画家の北村美佳先生にもご参加いただきました。
永江先生・北村先生の分かりやすく丁寧な講評を参加者のみなさんは真剣に受けておられ、質疑応答もかわされました。

講評会の様子。 左:北村美佳先生 右:永江弘之先生

講評会の様子。 左:北村美佳先生 右:永江弘之先生

次回の淡海の夢2013写生会は10月20日(日)の堅田・湖族の郷写生会になります。
2013年度近江学研究所の公開講座についてはこちらから

淡海の夢2013「仰木・棚田写生会」開催しました。

田植えを終えた仰木地区平尾の馬蹄形の棚田

田植えを終えた仰木地区平尾の馬蹄形の棚田


5月25日(土)に淡海の夢2013「仰木・棚田写生会」を開催しました。
今年から各所1日開催になりましたが、37名のの一般の参加者に、
本学イラストレーション領域の学生さんたちも参加し賑やかな写生会となりました。
天候は真夏のような快晴となり、絶好の写生日和となりました。
朝のレクレーション

朝のレクレーション


永江研究員から写生開始前に、
昨年から仰木の棚田周辺を取り囲むように獣害対策の柵が張られたことについて、
景観としてみると残念な部分もあるが、地元農家の方々が本当に苦労されて
生産作業を行っていることについて理解をした上で描いてほしいという、
参加者の皆さんへお話がありました。
棚田の縁にはイノシシやシカからお米を防護するため柵がはりめぐされている。

棚田の縁にはイノシシやシカからお米を防護するため柵がはりめぐされている。


今回は、地域の田植えが終わった5月下旬になり、
水の張った美しい棚田が広がり気持ちのいい写生となりました。
ただ、厳しい日差しのため、棚田桜などの木陰でしか制作ができず、
描く場所の選択肢が少なかったように思いました。
風景画制作中の永江先生

風景画制作中の永江先生


制作に集中する参加者のみなさん

制作に集中する参加者のみなさん


講評会では、フォトグラファー・グラフィックデザイナーの阪東勲先生に講師として登場していただきました。
講評する阪東先生

講評する阪東先生


イラストレーションクラスの永江研究員と、グラフィックデザイナーの阪東先生お二人から、参加者一人一人へ構図から画材についてのアドバイスを丁寧にされ、参加者の皆さんは大変参考になったと思います。
一人一人の作品へ講評する永江先生

一人一人の作品へ講評する永江先生


また、偶然、イラストレータ-の井上直久先生も棚田へ写生に訪れられ、
講評会にも参加いただきました。受講者や学生の皆さんは、とてもラッキーでした。
左 永江先生作品 右 井上直久先生作品

左 永江先生作品 右 井上直久先生作品


参加者の皆さんからは、獣害対策の柵は気にならなかった。棚田は気持ちよく来年もここで描きたい、とてもよい経験になったと喜びの声をいただきました。
暑い中、ありがとうございました。
今年度の写生会は、6月22日(土)の坂本・石垣と里坊の町写生会、10月20日(日)の堅田・湖族の郷写生会になります。
2013年度近江学研究所の公開講座についてはこちらから↓
<ご案内>
写生会を開催している大津市仰木地区平尾の棚田では、「平尾 棚田・里山 守(も)り人の会」が棚田保全活動をしています。
平尾地区の有志の方と、仰木の里や京阪神の都市住民が一緒になり会を結成し、さまざまな立場で棚田を見守る人を集めたいと、棚田ボランティアや棚田オーナー制度に取り組んでいます。
「平尾 棚田・里山 守り人の会」ホームページはこちらから

八王寺山の家・自力建設プロジェクト 模型完成!


本研究所で2010年から3ケ年計画で取り組んでいる近江学研究「里山~水と暮らし」。
大津市仰木地域をフィールドに、大学教員が研究員を務め、学生と共に調査・研究を進めています。
本年度は、第3期目として、大岩剛一研究員を中心に
上仰木地域で棚田保全活動や地域活性化活動を行っている、農業組合の有志で結成した「八王寺組」が
取り組んでいる「拠点づくり」に参加しています。
建築素材である「木、藁、竹、土」などを地元から採集し、
自分たちの手で建設する「自力建設」プロジェクトに参加・協力し、
家づくりの実践を体験しながら地域の素材と技術を学び、
地域住民との交流を深めていきます。
この一年は、素材を収集するプログラムに取り組んできましたが、
1月「棟上げ作業」を行うことができました。
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過日、3月23日(土)に 完成した模型を見ながら、
学生たちも一緒に、
次年度の作業行程などの打ち合わせを行いました。

主担研究員の大岩剛一研究員は、今年度で成安造形大学を退任されます。
次年度は客員研究員として、この研究活動にたずさわってもらうことになりました。
次年度は、仰木の藁でストローベイルをつくり、
ベイルの壁をおこして、土壁をぬり、有機的な内装をつくっていきます。
作業は、ワークショップ形式にすることに決定。
時期も8月頃に行うことになりました。

外壁にする焼杉板

外壁にする焼杉板

山桜の木はこのまま活かしたいなぁと大岩先生

山桜の木はこのまま活かしたいなぁと大岩先生


次年度の活動をご期待ください!

八王寺山の家・自力建設プロジェクト 棟上げ作業やりました!

本研究所で2010年から3ケ年計画で取り組んでいる近江学研究「里山~水と暮らし」。
大津市仰木地域をフィールドに、大学教員が研究員を務め、学生と共に調査・研究を進めています。
本年度は、第3期目として、大岩剛一研究員を中心に
上仰木地域で棚田保全活動や地域活性化活動を行っている、農業組合の有志で結成した「八王寺組」が
取り組んでいる「拠点づくり」に参加しています。
建築素材である「木、藁、竹、土」などを地元から採集し、
自分たちの手で建設する「自力建設」プロジェクトに参加・協力し、
家づくりの実践を体験しながら地域の素材と技術を学び、
地域住民との交流を深めていきます。
この一年は、素材を収集するプログラムに取り組んできましたが、
いよいよ小屋が立ち上がる「棟上げ作業」を行うことができました。
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1月27日(日)、昨晩からの雪が心配でしたが、快晴にめぐまれました。
凍てつく寒さの中、朝9時より八王寺山で、小屋の棟上げ作業が始まりました。

この日は、八王寺組のメンバーの他、棚田ボランティアの方がた、
仰木地元の大工さんなど大勢が集まりました。

まず建材・資材を現場に運び入れます。

たくさんの建材を棟梁の指示に合わせて、テンポよく組み上げていきます。

学生が刻んだホゾ穴も、無事に組み上げられていきます。

午前中の間に「母屋」まで組み上げました。ここで、一服をします。

一服をしながら、感慨深げに小屋を見渡す棟梁。

一服が終わって、タテをみる作業です。

タテとは、建物が垂直に建っているかを、重りを使って確かめて、
調整する作業です。建物全体をロープで引っ張り整えていきます。
屋根材をとりつけるための「垂木」を張り始めます。

垂木まで張られたところで、棟上げ式が執り行われました。
「ミズキ」に御幣と麻を柱にくくり、日本酒一升とお餅を用意します。

そして、棟梁による祝詞と拍手。皆も一緒に行いました。

建物の四隅から「餅まき」を行い、棟上げ式が終了します。

皆で乾杯し、お昼ごはんです。
仰木では、昔から棟上げ式では「かしわめし」の振る舞いがきまり。
この日も、鶏肉と生姜のきいたかしわ飯のおにぎりに、
イノシシと地元野菜たっぷりのしし汁、
仰木のお餅のおぜんざいが振る舞われました。
午後は、屋根張りです。杉板と防水シートを張ります。

半分ほど張り終わると、私たちも作業を手伝わせていただけました。


作業は16時までかかりましたが、
立派な小屋ができました!

皆さま、大変お疲れ様でした。
これからは、来年の春の竣工を目指して、
一年かけてワークショップを通して進めていきます。
近江学研究所では、研究活動の一環として来年度も取り組みます。

「八王寺山の家・自力建設プロジェクト」木材刻みに挑戦しました!

本研究所で2010年から3ケ年計画で取り組んでいる近江学研究。
本年度は、第3期目として、大津市上仰木地域にて、
棚田保全活動や地域活性化活動に取り組んでいる「八王寺組」の「拠点づくり」を
行なっています。
建築素材である「木、藁、竹、土」などを地元から採集し、
家づくりの実践を体験しながら技術を学んでいます。
去る12月9日(日)、15日(土)の2日間、
上仰木の大工倉庫にて、建材の木材刻みを行いました。

【木材刻み】とは、
「八王寺山の家」の建材の木組みに合わせて「ほぞ穴」を彫る作業です。
専門的な大工の技術を要するため、
私たちは、仰木の大工さんが電動の角鑿機(かくのみき)で開けた穴をノミで整える、
「さらう」作業を行いました。

角鑿機(かくのみき)

角鑿機(かくのみき)

ほぞ穴

ほぞ穴

作業は、墨出しされた線を2分の1だけ残し削っていきます。
ミリ単位の作業に力が入ります。
初めてノミを扱う学生ばかりで、棟梁や地八王寺組の方々に指導いただきました。

ノミの研ぎ方のレクチャーも受けます。研ぐ時の刃の角度、それを持つ姿勢が大切です。

ノミの研ぎ方のレクチャーも受けます。研ぐ時の刃の角度、それを持つ姿勢が大切です。


みんな、黙々と作業を進めます。集中する時間が続きます。

棟梁の上坂輝彦さん

棟梁の上坂輝彦さん

棟梁、姿勢が違います。
つたない私たちの作業を優しく見守ってくださっています。
出来上がった後には、棟梁のチェック。

コツコツと頑張った作業結果をみて、「ちょっとあかんな」と手直し。
コンコンっとノミをあてるだけで、面が整っていく、その手さばきに皆で見入ります。
学生たちの作業は、みんな「問題ない」「上出来!」と合格をもらいました!!

記念に、自分がさらったほぞ穴に記名をしました。
また、15日(土)には、
木材刻みと同時に、現場では八王寺組の皆さんが、基礎打ちを行っていました。

コンクリートを一輪車で運び入れ、左官屋さんが水平に整えていきます。

今年度の授業は、これで終わりです。
来月(1月20日)は、いよいよ木を組み家を立ち上げる「建前」と「棟上げ」を行います。
そして、来年度は、これまで採集した建材(藁、ススキ、土)を使って、小屋を作っていきます。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!

「近江 里山フィールドワーク」今森光彦先生のマキノの雑木林「萌木の国」で枝打ち!

12月2日(日)「近江 里山フィールドワーク」の最後の授業が行われました。
 この日は大変気温が低くなりましたが、時折晴れ間がのぞく天候に恵まれ、
今森光彦本学客員教授が管理する雑木林「萌木の国」で授業が行われました。 
 午前11時JRマキノ駅に集合、雑木林に入ると早速今森教授から、
「もともとこの辺りの雑木林はクヌギやコナラなどが中心で、燃料を生産する薪炭林として活用されており、
人間の手が丁寧に入り、多くの生物とともに共存してきた。そして現在は炭の需要が無くなり、
シイタケのホダ木をつくるための雑木林を残して、極端に少なくなってしまったが、
生物多様性を考えるとき、この雑木林が持つ力をじっくり見つめ直す必要がある」など、
雑木林の歴史や機能についての解説がありました。

熱心に解説する今森教授

熱心に解説する今森教授


雑木林の中で今森教授の解説を受ける学生

雑木林の中で今森教授の解説を受ける学生


 今森教授が管理する雑木林は、カブトムシの棲家をつくるような役割があり、
夏にはここで親子対象の「萌木の国昆虫教室」が行われています。
この日はそのイベントに参加された親子連れも来られ、学生達も一緒に晩秋の雑木林に
欠かせない枝打ち作業などの手入れを行ないました。
枝打ち作業

枝打ち作業


 作業の中には強風で倒れた太い櫟(くぬぎ)の木を裁断することや、
細かい枝を集めて昆虫の寝床をつくったりすることなどがあり、
またその作業途中に見たこともないような虫を発見すると、そこで今森教授の昆虫教室が始まったりしました。
倒れたクヌギを細かく裁断する学生

倒れたクヌギを細かく裁断する学生


コオロギとキリギリスの両方の特徴を持っているコロギスの生態を解説する今森教授

コオロギとキリギリスの両方の特徴を持っているコロギスの生態を解説する今森教授


学生がコロギス発見!

学生がコロギス発見!


 作業の途中に、引率の佐藤悦子特別講師が、ドングリの実の種類や昆虫の話など、
雑木林が持つ生物多様性の話がありました。
戦後にたくさんの木の実や昆虫を生産する雑木林が減少し、実を付けない杉・檜(ひのき)の人工林が増殖したことで、
獣の棲家が無くなり、現代の獣害問題なども引き起こしていることなど、
学生達は、雑木林の中で貴重な知識を得ることができました。
22種類あるというドングリの種類を確認

22種類あるというドングリの種類を確認


シイタケのホダ木をつくる雑木林を見学

シイタケのホダ木をつくる雑木林を見学


 この授業は、前半に仰木の集落が保有するいわゆる人工林に入り、その森を守るという森林活動を体験し、
最後にかつて人間が共存していた雑木林を体験するという流れになっています。
一見、同じように見える森林ですが、その役割や機能は全く異なり、
今後の森林のあり方や人間との関わりを考える機会になったと思います。
この体験を学生達がどのように考え、まとめるか、最終レポートに期待したいと思います。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

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