おうみブログ

近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。

イベント

連続講座第3回「受け継ぐかたち②-北近江の地酒・冨田酒造ー」開催

日時:2013年9月14日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:冨田 泰伸氏 (冨田酒造有限会社 十五代蔵元)
対談:加藤賢治・石川 亮(本研究所研究員)
タイトル:「近江~受け継ぐかたち②-北近江の地酒・冨田酒造-」
9月14日(土)、近江のかたちを明日につなぐ−受け継ぐかたち−の2回目ということで、加藤、石川2名の研究員がコーディネートし、湖北木之本の名酒七本槍で知られる冨田泰伸さんに登壇いただきました。
今回は、400年以上の歴史を持つという老舗の酒蔵であるということ、そして、知られざる湖北木之本の魅力も知っていただこうと第1部は私(加藤)が「湖北の要衝木之本」という内容で賤ヶ岳や余呉湖、伊香具神社など木之本を中心とした湖北を紹介しました。続いて冨田さんが登場。酒造りを中心に地元を巻き込んだ様々な取り組みについてお話をいただき、最後に石川亮研究員から非常に興味深い冨田酒造のWebサイトを紹介し、冨田酒造の商品開発などに触れながら対談が行なわれました。

 第1部木之本の紹介の中では、冨田さんの曾祖父である冨田八郎氏が滋賀県最古の図書館である「江北図書館」の理事長兼館長を努められ、現在もお父さんである光彦氏が引き継ぎ、湖北地域の歴史文化の継承に寄与されているということにも触れました。

木之本について解説する加藤研究員

木之本について解説する加藤研究員


 第2部で冨田さんは、愛する地元に良いものを残したい一心で、今があると自己紹介の中で語られ、近年の日本酒離れを憂いながら、厳しい酒造りの現状や、酒造りの行程など興味深く貴重なお話を語っていただきました。
冨田酒造有限会社 十五代目蔵元 冨田泰伸氏

冨田酒造有限会社 十五代目蔵元 冨田泰伸氏


 第3部では、素晴らしいWebサイトを拝見しながら石川研究員が質問を投げかけ、地域の篤農家(とくのうか)や地元の農業高校との連携、海外市場への進出、酒粕ジェラートや石けん、Tシャツやストラップなどの新商品の開発の話など、直接儲けにつながらないが、つくる人、買う人、地域の人みんなが笑顔になれるような取り組みについて熱く語っていただきました。
 受け継ぐかたちの2回目、伝統の酒造りを基礎としながら、地域とともにつくり、グローバルに展開するという、これからの酒造りのあり方にチャレンジされている冨田さんの活躍をしっかりみせていただきました。
冨田氏と対談をする石川研究員

冨田氏と対談をする石川研究員


冨田酒造㈲のwebサイトを見ながら商品の解説をしながら対談

冨田酒造㈲のwebサイトを見ながら商品の解説をしながら対談


冨田酒造㈲のグッズ

冨田酒造㈲のグッズ


 会場からは、「盛んに新商品開発へと活動をされている冨田さんの行動力に敬服します」「このような活動を教えていただく機会をいただき感謝します」など多数の前向きな感想をいただきました。
 冒頭に紹介した江北図書館を受け継いだ先代や先々代の行動力を受け継いだ冨田泰伸さんは、酒造りにとどまらず、広く地域を網羅してその新しい魅力を創出し、発信されることでしょう。
成安造形大学附属近江学研究所研究員 加藤賢治
冨田酒造webサイト>>こちらから

八王寺山の家・自力建設プロジェクト ワークショップ開催!2日目

2013年8月17日(土)、18日(日)の2日間、昨年度から建材素材集めや上棟式などに取り組んできた大津市仰木地区の「仰木自然文化庭園構想 八王寺組」が主催する、拠点となる小屋の建設ワークショップに参画しました。
この活動は、近江学研究所が、研究活動「八王寺山の家”地域拠点”自力建設プロジェクト」の一環として、地元仰木との活動を授業化し、研究員と学生が参画するものです。
1日目の作業は>>>こちらから
<2日目の作業の様子>
八王寺山の家・自力建設プロジェクト 藁積み・荒壁づくりワークショップの2日目。
1日目にも増して快晴。

まず、始めに八王寺組の上坂会長からごあいさつがありました。

そして、カイルさんより、ストローベイルハウスの特性についてレクチャーがあり、
今日の作業行程、作業の分担について説明がありました。
学生たちもそれぞれ作業を分担しています。

土壁に隠れるベイルを覗く「真実の窓」の窓部分を汚れないように養生をする作業。

ベイルを留める竹杭の先端をとがらせる作業

「真実の窓」ができる下面の壁にレリーフをつくることになり、イラストレーション領域の学生たちは急遽デザイン案を考えることに。
テーマは「棚田」です。
そして、2層目の荒壁塗り作業。

1層目の土よりも、藁を沢山入れて、強度をつよめます。この土をベイルとベイルのくぼみや、壁の形の成形に使います。
土づくりが重労働。男の人たちが交代しながら行ないます。

壁の上面のラインをきれいにみせるように、指示を仰ぎながら、土をのせて、形を整える作業を繰り返します。
午前の作業は終了。

お昼ごはんは、鹿肉カレー!

そして、二種類の夏野菜たっぷりサラダ。
身体が元気になります。
レリーフ案が決まりました。イラストレーション領域3年のツリアンディカ・アンジャニさんのデザインです。


レリーフをつくっていきます。
壁面の形成が整い、レリーフができました。
14時、いよいよ仕上げとなる3層目を塗っていきます。

仕上げの土は、粉砕した藁スサをたくさん混ぜて、水分を含んだ柔らかい土です。
これをゴム手袋の手で、すーっと上塗りしていきます。手のひらで壁を撫でていきます。

撫でていくと、すこしづつ光沢が生まれていきます。

そして、2日間の作業が終わり、小屋の中には存在感のある、美しい壁が立ち上がりました。

2日間、暑い中で長時間の作業でしたが、
学生たちが地域の方や、一般の方々になじみながら、
作業を率先して、みんなを引っ張るように動いている姿はとても頼もしくみえました。
そして、この小屋が、地域の方々にとっても、関わった多くの方にとっても大切な場所になることがわかりました。
ご協力いただいた皆様、本当にありがとうござました。

八王寺山の家・自力建設プロジェクト ワークショップ開催!1日目

2013年8月17日(土)、18日(日)の2日間、昨年度から建材素材集めや上棟式などに取り組んできた大津市仰木地区の「仰木自然文化庭園構想 八王寺組」が主催する、拠点となる小屋の建設ワークショップに参画しました。
この活動は、近江学研究所が、研究活動「八王寺山の家”地域拠点”自力建設プロジェクト」の一環として、地元仰木との活動を永江弘之研究員(イラストレーション領域准教授)をはじめ研究員を中心に、授業化をして、学生も一緒に研究活動をするものです。
<2日間の作業>
小屋の内装にストローベイルの壁面を作ります。
1日目は、ストローベイルという稲藁を圧縮したブロックを積み上げ、
2日目は、ベイルの上から土を塗り、土壁を作るという作業を行いました。
ワークショップの指導には、特別講師として2名お招きしました。
アメリカ人のカイル・ホルツヒューターさん。
日本大学にて環境建築を研究しながら、自ら左官業を極める活動をおこなっている方で、これまでもストローベイルハウスのワークショップを数多く手掛けています。
そして、この昨年まで本研究所の研究員・本学教授であった建築家の大岩剛一先生。
今年度からは客員研究員として、この研究に携わっておられます。
日本でストローベイルハウスの設計をされて、自然素材の自ら作る建築の在り方をワークショップを通して普及していく活動をされています。

左:大岩剛一先生 右:カイル・ホルツヒューターさん

左:大岩剛一先生 右:カイル・ホルツヒューターさん

カイル・ホルツヒューターさんについては>>>こちらから
大岩剛一先生のストローベイルハウス活動については>>>こちらから
<1日目の作業の様子>

午前中は、八王寺組メンバーと上仰木農業組合の皆さんと、成安造形大学スタッフ、学生、そして講師の先生方のみで、
午後に行う一般公開ワークショップの準備を進めました。
まずは、小屋にストローベイルを運び込みます。

小屋のベイルを積む壁面には、ベンチにする箇所に木枠がとりつけられています。

土に混ぜるワラを「押し切り」という道具をつかって5cmに切っていきます。
学生たちは以前も使用したことがあるので、手馴れています。

カイルさんの指導で、土が付きやすいように、木枠などにシュロ縄や麻縄を巻きつけていきます。

お昼のお弁当は、仰木の上坂さんお手製。とても美味しかった。

午後からは一般参加の方も一緒に作業を進めていきます。
参加者は八王寺組の棚田ボランティアやオーナーなどに参加されている常連の方や、ストローベイルハウスについて関心をもっている方が埼玉や広島など遠方からも駆けつけられていました。
まず、八王寺組会長の上坂雅彦さんからご挨拶。

はじめにカイルさんから作業工程について説明があり、各人に仕事を振り分けていきます。
皆、グループになりながら作業を進めていきます。

ベイルを積み始めました。2段目からは竹串を打ち込んでベイルを固定していきます。

通常の大きさのベイルでは狭い場所に合わせて、「カスタムベイル」を作ります。
午前中にカイルさんから指導を受けた学生が指導者となっています。頼もしい姿です。

どんどん高くベイルが積みあがってきました。

順調にベイル積みが進んだので、次の行程「下塗り」作業へ。
粘土質の強い土(藁を少なめに混ぜる)を、ベイルに薄く塗りつけていきます。
2日目に塗る土との接着剤代わりになるもの。
今日の作業はここまで。

夕方からは、八王寺組が交流会としてバーベキューを開催してくれました。
暑い中、熱中症にもならず一日が終わりました。明日もがんばるぞ、乾杯!

交流会では、大岩先生が設計し、カイルさんが壁を手掛けたという神奈川県にあるお寺ができるまでのドキュメンタリーDVDが上映されました。今回と同じように多くの人が集って、「場所」を作り出していました。
最後に上坂会長から、
「これは現代版の「結」だと思う。たくさんの人の気持ちがつながる場所にしていきたい」との言葉に、
とても胸があつくなる気持ちになりました。
<2日目につづく>

仰木ふれあい夏祭りにて「仰木ふるさとカルタ」をお披露目!


2013年8月3日(土)大津市仰木(おおぎ)地区の大津市太鼓会館にて開催された「仰木ふれあい夏祭り」に、
「仰木ふるさとカルタ制作」に取り組んだ永江弘之(ながえひろゆき)研究員と学生スタッフが参加しました。

午前中は大学にてカルタ会の準備を行いました。

午前中は大学にてカルタ会の準備を行いました。


カルタ会の1位になった人へプレゼントする「特製カルタメダル」

カルタ会の1位になった人へプレゼントする「特製カルタメダル」


大津市太鼓会館

大津市太鼓会館


15時頃、会場である太鼓会館へ向かい、会場内にブースをつくり、
仰木ふるさとカルタのお披露目と、カルタ大会を3回開催しました。

白熱する子供たち

白熱する子供たち


仰木学区老人クラブ連合会長の堀井さん

仰木学区老人クラブ連合会長の堀井さん


カルタ会では、カルタ制作にご協力くださった仰木学区老人クラブ連合会長の堀井さんに
カルタに描かれた仰木のくらしについて解説いただきました。
最後のカルタ会は、仰木っ子チーム対成安チームで対戦。

最後のカルタ会は、仰木っ子チーム対成安チームで対戦。


おじいさんおばあさんと子供たちが大学生と一緒になってカルタを通しながら、
地元の暮らしにある知恵や技術、思い出を共有する大事な時間となりました。

津田睦美研究員が岐阜にて講演を行いました。


本研究所の津田睦美研究員(写真家・本学教授)が、
過日7月7日(日)、岐阜県ホテルパークにて、
岐阜日仏友好協会・岐阜県国際交流センター主催の講演会
「岐阜出身移民の手記で辿る−仏領ニューカレドニアの日本人移民史」と題して講演を行いました。
津田研究員は、長年ニューカレドニアの日本人移民について研究・制作活動を行なっています。
今回の講演は、1900年に岐阜からニューカレドニアに渡った名和喜一郎さんが残した手記をとおして、移民史を紹介するものでした。また、講演では本学の卒業生で、[rimacona] として活躍する歌手柳本奈都子さんが講演内容を受けて制作したオリジナル曲も披露されました。
詳しくは,
津田睦美研究委ホームページより>>こちらから
[rimacona]柳本奈都子さんについては>>>こちらから
===津田睦美講演会===
「岐阜出身移民の手記で辿る−仏領ニューカレドニアの日本人移民史」
7月7日(日)14:00-15:30(開場13:45)
会場:ホテルパーク(入場無料、要予約)

連続講座第2回「受け継ぐかたち①-彦根仏壇・株式会社井上-」開催

日時:2013年7月20日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:井上 昌一氏 (井上仏壇店 株式会社井上代表取締役)
対談:石川 亮(本研究所研究員)
タイトル:「近江~受け継ぐかたち①-彦根仏壇・株式会社井上-」
7月20日(土)、連続公開講座「近江のかたちを明日につなぐ」シリーズの2回目を開催しました。
 今回は「受け継ぐかたち」というテーマで、伝統の技術を用いて新しいものづくりに挑戦している彦根仏壇・株式会社井上の代表取締役、井上昌一さんをお招きし、その取り組みについて詳しく語っていただきました。

株式会社井上の井上昌一さん

株式会社井上の井上昌一さん


美術作家としても活躍する石川亮研究員

美術作家としても活躍する石川亮研究員


 このシリーズは、近江学研究所研究員がコーディネイトするかたちで行なわれており、今回は美術作家として活躍している石川亮研究員がものづくりの視点で話を引き出しながら進めました。
 はじめは、井上さんが、彦根藩の武具をつくる職人から出発したという彦根仏壇の歴史から、彦根仏壇の特徴である金仏壇の制作行程、七職といわれる、木地師や塗師、錺金具(かざりかなぐ)師などの職人の役割などスライドや映像を交えて解説されました。
対談形式で講演は進められました。

対談形式で講演は進められました。


漆の塗りについて説明する井上さんと石川研究員

漆の塗りについて説明する井上さんと石川研究員


 その後、後継者不足や景気の後退、仏壇離れ等の現状を解決するため、新しい祈りのかたちを本学の学生や若手デザイナー等と新製品を開発する取り組みが紹介されました。新時代の仏壇や、仏様の手のかたちをあしらった持ち運び可能な祈りの対象となるグッズの提案など、斬新なアイディアが、実際に商品化された現物を前に話されました。続いて、仏壇を制作する木地師と塗師の技術を使い、カラーの漆がほどこされたおしゃれなデザインの食器や菓子箱、トレイなどの製品も紹介されました。
柒+(ナナプラス) 成安造形大学も参加した、コラボレーションから生まれた新しい仏壇

柒+(ナナプラス) 成安造形大学も参加した、コラボレーションから生まれた新しい仏壇


柒+(ナナプラス) 持ち運びができる、御仏の手をイメージした祈るかたちの提案

柒+(ナナプラス) 持ち運びができる、御仏の手をイメージした祈るかたちの提案


 現在、井上さんは、漆塗りの良さや新しいライフスタイルにつながる製品を海外に紹介し、観光客を誘致する取り組みに繋げるなど様々な活動を続けておられます。しかし、このような活動によってつくられる製品は非常に高価であり、安定した販売につながっていないという現状も話されました。
石川研究員はまとめとして、多少高価な食器であっても、大量生産大量消費から脱却し、その漆塗りや手作りの価値をしっかり認識する消費者を増やさなければならないし、そのために大学としてもそのような新しい価値観を学生に教えて行かなければならないと改めて感じたと感想を述べられました。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治
彦根仏壇の新たなブランドとして取り組む「chanto」について説明する講師たち

彦根仏壇の新たなブランドとして取り組む「chanto」について説明する講師たち


伝統を新しい感性で継承しようとする話に皆さん熱心に耳を傾けておられました。

伝統を新しい感性で継承しようとする話に皆さん熱心に耳を傾けておられました。


井上仏壇について>>こちらから
「柒+(ナナプラス)」についてフェイスブック>>こちらから
「柒+(ナナプラス)」滋賀県立大学・成安造形大学の学生デザインの仏具公開、IFFTに展示へ の新聞記事(しが彦根新聞)>>こちらから
新ブランド「chanto」 について>>こちらから

川嶋將生氏:近江学フォーラム会員限定講座第2回開講


日時:2013年7月13日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:川嶋 將生氏 (立命館大学教授)
タイトル:「中世近江の文化環境」
今年度2回目となるフォーラム会員限定講座を立命館大学教授の川嶋將生先生を迎えて開催しました。
講座のタイトルは「中世近江の文化環境」。近江の国は歴史上惣村が非常に発達していたこともあり、惣村文書が多く今に伝えられています。川嶋先生は具体的に菅浦文書や大嶋神社奥津嶋神社文書、今堀日吉神社文書などの記述から、芸能の発達について推考された興味深いお話をいただきました。
特に中世の近江に発展した「近江猿楽六座」や芸能を深く愛した武将である近江源氏「佐々木(京極)導誉」、そして「多賀大社の勧進猿楽や舞々等の芸能」について解説されました。
中世の近江は、「一国の米の取れ高が77万石という全国的に見ても最も豊かな土地であった」こと、「比叡山を背景とした天台旧仏教と新興の浄土系宗派が発展した」こと、そして「京都の東の玄関口として琵琶湖という運河とそれを囲む街道が発展し、交通の要衝であったこと」という3つの重要な要素が、芸能文化の発展の基盤をつくったとまとめられました。
最後に、このように芸能文化を育んだ近江であるが、例えば猿楽や田楽といった民俗芸能の基本的なものが現存せず、その理由も判明していないという大きな課題を残しているとの指摘もされました。
今回の講義で、近江が持つ豊かな水源に恵まれ、全国有数の米どころであり、街道が発達し、交通の要衝であるという特徴が、民俗芸能の発展においても欠かせない条件であったということが解り、「近江学」という学問にまた一つ新たな頁(ページ)が追加されました。

仰木ふるさとカルタ会を仰木の里小学校PTAさんと開催しました!

本日6月29日(土)、仰木の里小学校にて、
「仰木ふるさとカルタ会」を開催しました。
この会は、仰木の里と仰木の里東小学校の子供たちを対象に、
各PTAさんが主催で行いました。
テーマは、「仰木を知ろう」ということで、
前半の一時間は、仰木の伝統である仰木太鼓を、仰木太鼓保存会少年部の子供たちに習い、体験。
後半の一時間として、仰木の暮らしを学びながら「仰木カルタ会」を行いました。

仰木太鼓のリズム「雨乞い」を習いました。

仰木太鼓のリズム「雨乞い」を習いました。


カルタについてのパネルの前に子供たちが集まります。

カルタについてのパネルの前に子供たちが集まります。


カルタ会の司会進行は、
空間デザイン領域4年の 日下部まこさんと後藤美子さん。
2人は「仰木カルタ」の制作にも2年間かけてかかわっているため、
それぞれのカルタの解説も合わせて、準備してくれました。
後藤さんと日下部さんが進行をつとめました。

後藤さんと日下部さんが進行をつとめました。


子供たちは年代別に4グループに分かれ、
校長先生や、お父さんお母さんも参加して、とても盛り上がりました。
カルタの絵札を見ながら、昔のくらしについてや当時の子供たちのあそびや
仕事について、
「お風呂のお水をくむのは子供たちの仕事だったよ」
「牛の世話はこどもたちお手伝いしました」
と聞くと、子ども達から「え~!?いやだ~!?」と驚きの声があがっていました。
涙あり、笑いありの大熱戦がくりひろげられたカルタ大会。
各グループの一位の子供たちには、手づくりのメダルと仰木のくらし解説書を
プレゼントしました。
はじめての開催したカルタ会。
仰木カルタの魅力を実感することができました。
また地域のみなさんと一緒に開催したいなと思いました。
ご協力いただいた仰木の里・里東小学校PTAの皆さま、先生方ありがとうございました。

淡海の夢2013「坂本・石垣と里坊の町写生会」開催しました。

6月22日(土)に淡海の夢2013「坂本・石垣と里坊の町写生会」を開催しました。
今回も、31名の一般の参加者に、 本学イラストレーション領域の学生さんたちも参加し賑やかな写生会となりました。
天候は台風の影響で前日までは雨が降っており、開催が心配されましたが、晴れ男の永江弘之先生のパワーで、朝の曇天もお昼から晴れて来ました。

坂本は、歴史的な社寺・里坊や石垣に彩られた、町なみが魅力的です。
参加者の皆さんは思い思いの場所で熱心に写生をされていました。


永江先生も様々な場所にいる参加者の方を見かけては、指導を行われていました。

今回は、講師として画家の北村美佳先生にもご参加いただきました。
永江先生・北村先生の分かりやすく丁寧な講評を参加者のみなさんは真剣に受けておられ、質疑応答もかわされました。

講評会の様子。 左:北村美佳先生 右:永江弘之先生

講評会の様子。 左:北村美佳先生 右:永江弘之先生

次回の淡海の夢2013写生会は10月20日(日)の堅田・湖族の郷写生会になります。
2013年度近江学研究所の公開講座についてはこちらから

今森光彦氏:特別公開講座「ニッポンの里山」開講

日時:2013年6月15日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:今森 光彦氏 (写真家・本学客員教授)
タイトル:「ニッポンの里山」

満席の熱気ある会場

満席の熱気ある会場


 6月15日(土)、特別公開講座「ニッポンの里山」と題して、写真家として国際的に活躍される今森光彦本学客員教授に登壇いただきました。
 今森教授は都市と手つかずの自然空間との中間点に人間と自然が共存するエリアが存在し、それを「里山」と概念づけて長年にわたり研究を続けてこられました。その里山の代表とも言える仰木にアトリエを構えられ、1995年に新潮社から出版された「里山物語」という写真集によって「里山」が世界から注目されるようになりました。
今森光彦氏

今森光彦氏


 近年は、NHKとの共同プロジェクトとして、日本各地にある全国の里山を訪ねる番組「ニッポンの里山 ふるさとの絶景に出会う旅」を監修され、人と生き物が共存する「里山」を美しい映像で紹介されています。
今回の特別公開講座では、今森教授が取材された全国の里山の中から特に興味を持たれた20ヶ所について、写真を中心に解説されました。
 屋久島の杉や阿蘇の放牧、新潟十日町の棚田、伊勢の神域である照葉樹林など、全国的に知られる里山を中心に絶景ポイントが紹介され、撮影時の貴重なエピソードなども織り込みながら、これらの風景を残すための努力も必要であるなど、環境保護の問題点も指摘されました。
 会場内に映し出された美しい映像は、今森教授が撮影された未公開のもので、映像が変わるたびに会場から歓声とも聞こえるどよめきがおこりました。
今森光彦氏

今森光彦氏


 
 里山は人ともに多様な生物を育む環境を備えた持続可能な空間であり、単なる美しさだけでなく、その機能を十分に理解した上で、次世代に継承していかねばならないと改めて感じました。
報告:附属近江学研究所研究員 加藤賢治
《新聞記事に掲載されました》
【びわ湖大津経済新聞】写真家・今森光彦さんが公開講座「ニッポンの里山」-成安造形大学で >>記事はこちらから
今森氏が取材に関わっているNHK番組 「ニッポンの里山」については>>>こちらから
今森光彦氏の最近の取り組み・展覧会については>>>「今森光彦ワールド」から

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