おうみブログ2022-03-29T17:42:04+09:00

おうみブログ

近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。

第26回近江学研究会 報告

近江学研究所では、年2回、
客員研究員のみなさまをお招きして研究会を開催しています。
先日、今年度第2回目の近江学研究会を開催しました。

研究所では今年度「禍(わざわい)」をテーマに研究活動を進めてきました。
その成果をまとめた文化誌『近江学』第14号の刊行を目前に、
いよいよ来年度以降の研究プロジェクト・研究テーマについての議論が
最終段階を迎えています。

今回の議題は、前回に引き続き3ヵ年研究プロジェクト「結・コミュニティ」について。
はじめに大原歩客員研究員より、本研究所で検討を重ねてきた3年間の研究の進め方や
各年の研究テーマ案について説明があり、その後、様々な意見が交わされました。

 

 

1年目の研究プロジェクトは、
「ファーストプレイス(地縁・血縁)のコミュニティ」として
「縁」や「惣」を研究テーマとして検討しています。

結縁高名の具体例として愛知井の話からはじまった意見交換では、
水利に関わる結束・対立の姿として、荘園から中世・近世にかけて続いてきた人々のつながり、
「惣」の背景にある用水をめぐる村々の関係性などについて、
客員研究員のみなさまから貴重なお話をお聞きすることができました。

また研究所が「堅田の変遷」に着目していることに対して、
中世後期以降など年代を絞らないと難しいのではないかといったご意見や、
近世の堅田については文書や絵図など新たに発見されたものが多く出てきている
といった情報提供がありました。

様々なご意見を受けて、年明けの学内研究会では、
来年度の研究テーマや内容についてさらに検討を進め
今後の研究活動の方向性を決定していきたいと思います。

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第26回近江学研究会

日時:令和4年12月19日(月) 9:30-11:00

出席者(50音順):
[客員研究員] 大原歩氏、髙梨純次氏、山本晃子氏、和田光生氏
[所 長] 小嵜善通
[副所長] 加藤賢治
[研究員] 石川亮、永江弘之、真下武久
[オブザーバー] 田口真太郎

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2022年12月23日|Categories: 研究プロジェクト|

近江学フォーラム会員限定講座「近江の曳山祭」講座映像視聴会 報告

令和4年度 第4回 近江学フォーラム会員限定講座
「近江の曳山祭」

【講座映像視聴会】
日時:12月9日(金)14:30~16:00
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:※映像出演
橋本 章 氏|京都文化博物館主任学芸員

令和4(2022)年度第4回目の近江学フォーラム会員限定講座を
オンデマンド配信と講座映像視聴会で開催しました。
オンデマンド配信は11月24日から12月8日まで。
配信終了の翌日に講座映像視聴会を大学内で実施しました。

第4回目の講座は、京都文化博物館主任学芸員の橋本 章 氏をお招きし、
文化誌『近江学』第13号にご執筆いただいた
近江の曳山祭について更にくわしくご講演いただきました。

受講者のみなさんからは、
・曳山から展望することで、遠く離れた地域とのつながりや地元の歴史や文化が見えて来るのが非常に興味深かった。
・曳山の構造や飾り物などとても興味深いお話をありがとうございました。京都や岐阜など近隣とのつながりや、近隣地区での売買など納得のいくことも多かったです。
・大変わかりやすく興味深いお話でした。長浜と京都で分けられたタペストリーは、是非見たいと思いました。曳山が財力の象徴であるなど、曳山に対する見方も変わりました。
などといったご感想をいただきました。

[講師プロフィール]

橋本 章 氏(京都文化博物館主任学芸員)
1968年滋賀県生まれ。佛教大学大学院後期博士課程満期退学、博士(文学)。長浜市教育委員会市史編さん室、長浜市長浜城歴史博物館、長浜市曳山博物館を経て、現在京都文化博物館主任学芸員。専門は日本民俗学。著書に『近江の年中行事と民俗』(サンライズ出版)、『戦国武将英雄譚の誕生』(岩田書院)。

2022年12月14日|Categories: 近江学フォーラム|

【展覧会報告】「淡海の夢2022風景展」開催報告

11月28日(月)から開催しておりました「淡海の夢2022風景展」が
12月10日をもって会期を終了いたしました。
展覧会には、学生・教職員のほか、ご出品いただいたみなさま・ご友人をはじめ、
学外からも多数のご来場があり、450名を超える方々に作品をご覧いただくことができました。

 

また、12月3日(土)にはアーティスト・トークを開催。
本展の企画者であるイラストレーション領域の永江弘之教授が光と影についての解説や
出品作品の一点一点について講評を行いました。
出品者のご参加もあり、なかには熱心にメモをとられている方もいらっしゃいました。

 

アーティスト・トークアンケートより抜粋
「光と影の話の中で、影のつき方、パースのかかり方についての話がとても参考になった。」
「展覧会の作品もさまざまな技法の絵があり、新たな発見があり、今後の制作のヒントになった。」
「みなさんの視点から描かれた作品をみて、それぞれの「美しさ」を感じられました。」
「日常の風景を改めて楽しんでみようと思えました。」

今年度も大変多くの方に展覧会に足を運んでいただき、
アーティストトークにもご参加いただきました。
誠にありがとうございました。来年の20回記念展もぜひご期待ください。

2022年12月13日|Categories: イベント|

【展覧会情報】「淡海の夢2022風景展」開催スタート

今年で20年目を迎える「淡海の夢2022風景展」
一昨年は、新型コロナウイルス感染症への対応により中止となったため、
19回目の開催となります。

この展覧会は、滋賀(近江)の魅力あふれる風景を表現した作品を
一般の方から公募し、ご応募いただいたみなさまの絵画や写真作品を展示しています。
今年も風景画の魅力がつまった49作品があつまりました。
ぜひ、ご高覧ください。

【展覧会概要】
棚田・里山、湖辺の郷 淡海の夢2022風景展
会期 11月28日(月)~12月10日(土)
時間 11:00~17:00
会場 成安造形大学【キャンパスが美術館】ギャラリーアートサイト
休館日 日曜 ※12/1(木)は臨時休館いたします。
入場無料

関連企画 アーティストトーク
12月3日(土)14:00~16:00 参加無料・事前申込不要
会場 I棟1階プレゼンルーム(アートサイト横教室)

企画・監修/永江弘之(ながえひろゆき)(成安造形大学教授)
協賛/株式会社クサカベ、ホルベイン画材株式会社
主催/成安造形大学附属近江学研究所
問合せ 成安造形大学附属近江学研究所 077-574-2118

 

新型コロナウイルス感染対策
ご来場時の事前予約は不要です。
ただし、今後の感染状況によっては事前予約が必要となる可能性がありますので、Webサイトをご確認の上、お越しください。
ご来場の際には、会場入口での検温、氏名、連絡先の記入をお願いしています。
また、マスク着用、手指消毒、入場制限など感染予防のご協力をお願いします。

 

出品作品49作品
一般公募作品 46点 (全応募者の作品を展示)
賛助作品   3点

【受賞作品】50音順
クサカベ賞 5点

石井 美凪 「きこえる」
角田 緑子 「破竹・木の岡ビオトープ」
加藤 照子 「春待 伊吹」
徳山 綾子 「宵宮-大津祭り-」
西本 明夫 「さえ凍る」
ホルベイン賞 5点
浦部 信二 「光差す林道」
小長谷 雅子「春はまだ浅く~比良山~」
西田 ひなの「群れ」
松本 洋子 「お気に入りの道」
森本 雅夫 「山上の御池」

2022年11月28日|Categories: お知らせ, イベント|

【重要なお知らせ】12/1(木)【臨時休館】淡海の夢2022風景展

淡海の夢2022風景展の会場である【キャンパスが美術館】が、
都合により、12月1日(木)終日臨時休館いたします。

急なお知らせとなり、ご迷惑をおかけしますが、
ご了承くださいますようどうぞよろしくお願いいたします。

キャンパスが美術館webサイト

 

2022年11月28日|Categories: お知らせ, イベント|

近江学フォーラム会員限定講座「宮座と当屋制」講座映像視聴会 報告

令和4年度 第3回 近江学フォーラム会員限定講座
「宮座と当屋制」

【講座映像視聴会】
日時:11月11日(金)14:30~16:00
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:※映像出演
市川 秀之 氏|滋賀県立大学人間文化学部教授

令和4(2022)年度第3回目の近江学フォーラム会員限定講座を
オンデマンド配信と講座映像視聴会で開催しました。
オンデマンド配信は10月27日から11月10日まで。
配信終了の翌日に講座映像視聴会を大学内で実施しました。

第3回目の講座は、滋賀県立大学人間文化学部教授の市川 秀之 氏をお招きし、
文化誌『近江学』第13号にご執筆いただいた
宮座と当屋制について更にくわしくご講演いただきました。

 

受講者のみなさんからは、
・馴染みのない宮座の話であったが、茅葺屋根の葺き替えのための当屋制のシステムが
里山を守ってきたことや、身近にある町内会の当番制につながることが意識されて
興味深かった。
・村全体の行事を公平に負担するしくみを考え出した昔の人はすばらしい。
・実利(水路や萱)の分配や、村の結束、上からの指示の伝達などいろいろな役割があり、
必然だったのだろうが、今の世に伝承していくのは大変な部分もあるだろう。
などといったご感想をいただきました。

[講師プロフィール]

市川 秀之 氏(滋賀県立大学人間文化学部教授)
1961年、大阪市生まれ。関西大学大学院文学研究科博士前期課程修了、博士(文学)。大阪狭山市教育委員会、大阪府立狭山池博物館学芸員などを経て現在は滋賀県立大学人間文化学部教授。歴史民俗学の立場から、村落空間、農業水利、神社祭祀、近代天皇制などの研究を続けている。著書に『広場と村落空間の民俗学』(岩田書院)、『歴史のなかの狭山池』(清文堂)『「民俗」の創出』(岩田書院)などがある。

2022年11月17日|Categories: 近江学フォーラム|
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