おうみブログ
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
石川亮研究員の展覧会のお知らせ

「山のかたち八のかたち 二月」2014年 近江和紙・インクジェットプリント 445×370㎜
本研究所の石川亮研究員(美術家)が、
明日からサイギャラリーにて展覧会を行ないます。
ぜひ、足をお運びください。
============
石川 亮 展
全体ー水「 送ル・取ル 」
2014年5月27日(火)ー6月14日(土)
正午ー午後7時
月曜・日曜日休廊/土曜日5時まで
初日午後6時よりオープニングパーティ
会場:サイギャラリー
〒550-0002 大阪市西区江戸堀 1-8-24 若狭ビル4階
tel./06-6225-4115 fax./06-6225-4114
詳しくは
サイギャラリーホームページより>>こちらから
石川亮研究員については>>>こちらから
連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」 喜多俊之氏が講演しました
日時:2014年5月10日(土)10:40〜12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:喜多 俊之 氏 (プロダクトデザイナー、大阪芸術大学教授)
タイトル:「近江〜未来のかたち-地場産業とデザイン-」
連続公開講座「近江のかたちを明日につなぐ」は、これまで県内のものづくりの現場を数多く取り上げてきました。
しかし一方で伝統的なものづくりを現代の暮らしにどう生かしていくか、ということも大きな課題と考えています。
そこで今回は基調講演として、プロダクトデザイナーの喜多俊之氏をお招きし「地場産業とデザイン」と題して、お話していただきました。

講師 喜多俊彦氏
喜多氏は日本を代表するプロダクト(工業)デザイナーで、早くから家電や家具のデザインを手がけられ、現在では大阪、イタリア、中国に事務所を開設。
世界的に活動されております。そして先端のデザインほか、早くから日本の伝統的な産業にも取り組まれ、現代の生活にあった商品開発も行われています。
講演では氏のこれまでのデザインされた製品をみていきながら、その制作過程での問題や取り組みを、わかりやすく話していただきました。
特に、デザインという概念が日本に入ってきたとき「意匠」や「図案」という言葉が当てられ、中国では「設計」として受け入れた違いを述べられ、興味を引きました。

地場産業をデザインした作品など、スライドを約100枚ほど紹介いただいた
現在の日本人の家は納戸と化し、せっかくの生活の舞台が台無しになっていて、豊かな暮らしを取り戻すには、まずそこを変え、いいモノを使う空間を作り出すことが大事だと提案されました。
さらに滋賀は大切な自然が豊かで、これを生かした基本的なグランドデザインが必要だと、その可能性を語っていただきました。
最後に現在取り組んでいる介護製品が紹介され、会場の多くの人が興味を示されていました。
参加者には日々の暮らしを見直し、デザインという言葉が身じかに感じられる講演となりました。
報告:辻 喜代治(近江学研究所客員研究員)

喜多俊之氏の情報
・公式ホームページは>>>こちらから
・インタビュー 産経ニュース【転機話しましょう】(101)「工業デザイナー、喜多俊之・イタリア式交流でチャンスつかむ」 は>>>こちらから
・インタビュー ソニーマガジン「デザイナー喜多俊之さんに聞く「デザインの力」」は>>>こちらから
2014年度近江学研究所公開講座ページの訂正につきまして
成安造形大学webサイトの2014年度近江学研究所公開講座の各講座の紹介ページにつきまして、一部受講料の記入がありませんでした。
近江学研究所の公開講座の受講料は、一講座につき500円となっております。お詫びして訂正いたします。
テレビ番組「比叡の光」に木村所長が出演!

比叡の光ホームページより
KBS京都テレビで1969年の開局から放送されている、比叡山延暦寺の宗教番組「比叡の光(ひえいのひかり)」に木村至宏所長が出演し、2週にわたって放映されます。
「比叡の光(ひえいのひかり)」
・「近江を学ぶ(1)」京都放送 4月27日(日)8:45~9:00 出演:木村至宏(成安造形大学附属近江学研究所 所長)
・「近江を学ぶ(2)」京都放送 5月4日(日)8:45~9:00 出演:木村至宏(成安造形大学附属近江学研究所 所長)
■各局放送時間
[京都放送(KBS)] 日曜日8:45~9:00
[東京MXテレビ(MX)] 土曜日8:45~9:00
[新潟放送(BSN)] 日曜日6:00~6:15
[びわ湖放送(BBC)] 日曜日7:45~8:00
[スカイ・A (CS放送)]火曜日8:45~9:00
[ハワイ(KIKU)] 日曜日12:30~12:45
KBS京都ホームページより
KBS京都ホームページ「比叡の光」は>>>こちらから

近江学研究所の所長室にて撮影が行われました。
太田浩司氏 特別公開講座「黒田官兵衛と北近江」開講しました
日時:2014年4月26日(土)10:40〜12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:太田 浩司 氏 (長浜城歴史博物館 館長)
タイトル:「黒田官兵衛と北近江」

講師 太田浩司氏
平成26年度はじめての近江学研究所主催の公開講座が4月26日(土)に開催されました。
今回の特別公開講座は「黒田官兵衛と北近江」と題して、長浜城歴史博物館館長の太田浩司先生に登壇いただき、今年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』の主人公である黒田官兵衛について史料をもとに解説していただきました。

はじめに、大河ドラマのあらすじをたどるように官兵衛の波瀾万丈の生涯が解説されました。どこまでが歴史上の事実で、どこまでが伝承かという難しいところも話されながら、軍師というよりも城攻めの先方を務めるなど、勇敢な武将としての人物像を明らかにされました。ただ、官兵衛最大の特徴はやはり「調略」であるとされ、北条氏の小田原城攻めにおいて優れた調整力による官兵衛の活躍を強調されました。

太田先生が用意した16ページもの資料を見ながら、講演が行われました
本題である黒田官兵衛と北近江の繋がりについては、黒田家発祥の地が北近江の旧伊香郡黒田村であること、官兵衛の子である松寿丸(後の長政)が長浜城で人質として生活していたこと、そして、賤ヶ岳の合戦に官兵衛が参戦していたことがあげられ、特に、賤ヶ岳の参戦については、昨年発見された貴重な史料によってはじめて官兵衛が賤ヶ岳にいたことが証明されたと最新の研究成果が披露されました。
黒田家は関ヶ原の合戦の後、九州福岡において52万石の大名として大きく加増されたが、官兵衛が毛利氏に精通し、調略によって小早川秀秋の裏切りの背景に深く関わっていたことが証明できるとその真相を明らかにされました。
NHK大河ドラマは確かに「ドラマ」でありその域を超えませんが、それ故に面白く楽しむことができます。織田につくのか、毛利につくのか、いつの時代もどのように最善の道を選ぶかが大切で、今回のドラマのプロデューサーは、官兵衛を通じて、自分を信じること、そして相手を信じることが大切であるというメッセージを伝えようとしているのではないかと思いました。太田先生の講義をきっかけに、史実とフィクションを織り交ぜながらの大河ドラマに注目したいと思います。

木村所長より新年度のご挨拶

近江学研究所についてもご案内させていただきました
大原研究員 美の滋賀サロン「農ある暮らしドキュメンタリー映画会」を開催しました
2014年3月30日(土)、大津市仰木の古民家カフェ「キマッシ」にて、
大原研究員が企画に関わった美の滋賀サロン「農ある暮らしドキュメンタリー映画会」が開催されました。

仰木の里山の中にある古民家カフェ「キマッシ」

桜が咲き始める、あたたかい日になりました
「美の滋賀サロン」とは、
滋賀県が取り組む「美の滋賀」の事業のひとつ「美の滋賀ねっと推進委員会」が企画をする滋賀の美と出会い、その価値を再発見する機会をつくることが目的のサロンです。
今年度は8回開催しました。
その最後の会を、美の滋賀ねっと推進委員でもある大原研究員と映画監督長岡野亜さんがつくる活動ユニット「おうみ映像ラボ」が企画しました。

アットホームな会場に定員20名いっぱいの参加いただきました。
今回上映された映画は、滋賀県下で製作された、暮らしの在り方を知ることができる映画が2本。

『ハルとのの』(監督:丸谷 彰、製作:針畑生活資料研究会)/>>>詳細はこちら と、
『ほんがら』(監督:長岡 野亜、企画・製作:ひょうたんからKO-MA)>>>詳細はこちら
監督からの映画紹介の後、2本続けての上映があり、
その後、監督のトークが行われました。

丸谷 彰さん

長岡野亜さん
丸谷彰監督が、朽木の針畑に入ったのは1974年。約40年前です。そこにある暮らしの道具に着目し、自然とともに生きるくらしを見つめてこられ、無くなりつつある「記憶」を記録してく意味についてお話しくださいました。長岡野亜監督は、近江八幡市島町で、50年ぶりに復活する「ほんがら松明」の祭を撮影するにあたって、二度と再現できない一瞬をとらえるむずかしさや、地域の人たちの祭への思いをしっかりとらえておくことなど撮影の裏話も交えてお話しくださいました。
トークの後には、和室に移動して、キマッシ特製の古代米のお茶菓子つきお茶セットをいただきながら、交流会を行ないました。

古代米をつかったおぜんざいとお番茶
美の滋賀サロンは今年度で終了となりますが、「おうみ映像ラボ」の活動は続き、映画会の計画や、県下のドキュメンタリーの発掘や情報収集・発信などを行ってきます。
===========
美の滋賀サロン「農ある暮らしドキュメンタリー映画会」
13:30 挨拶&趣旨説明・美の滋賀ねっと推進事業の紹介(5 分)
13:35 映画上映会(145 分)
1、『ハルとのの』農村針畑の生活記録4 color 55 分 2000 年
監督:丸谷 彰 製作:針畑生活資料研究会
2、農村再生ドキュメンタリー企画作品『ほんがら』 color 89 分 2008 年
監督:長岡 野亜 企画・製作:ひょうたんからKO-MA
受賞 第14 回平和・協同ジャーナリスト基金審査員特別賞/山形国際ドキュメンタリー映画祭2009 招待上映/
イメージ・フォーラム・フェスティバル2009 観客賞
特別協賛 アサヒビール株式会社
助成 財団法人アサヒビール芸術文化財団
16:00 トークイベント(60 分)
監督のお二人が、撮影を通じて感じた滋賀の魅力について語ります。
17:00 交流サロン キマッシの和室でお茶をいただきながら。
18:00 終了
主催:おうみ映像ラボ
共催:美の滋賀ねっと推進委員会、滋賀県、
( 公財) 滋賀県文化振興事業団
協力: 針畑生活資料研究会、
成安造形大学附属近江学研究所
===========