おうみブログ
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
本研究所の客員研究員である、ファイバーアート作家の河原林美知子先生が取り組む、
近江の麻ドレスが発表されます。
八日市ロイヤルホテルにて、地域ブランドである「近江の麻」を素材として制作されたウエディングドレスのファッションショーと展覧会が開催されます。
この地域ブランドを推進する事業に本学の空間デザインクラスの学生たちと教員が積極的に参加し、実際に学生たちがドレスのデザインを担当しました。
参加学生については地域連携推進センターより こちらから
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平成25年3月20日(水)に成安造形大学・湖東繊維工業協同組合とのコラボで、
東近江の地域ブランド「近江の麻」を使用したウェディングドレスショーを開催いたします。
織物産地の中でも古い歴史を持つ「近江の麻」を湖東繊維工業協同組合(東近江)が成安造形大学(大津市)に生地を提供し、様々な服を作成してきたが、平成24年夏、「近江の麻の新たな活用方法」としてウェディングドレスを完成させました。その後、実用性や機能性を高めるべく、結婚式場を併設する八日市ロイヤルホテル(東近江市)を交え「組合・大学・ホテル」が協同し、今回、そのドレスを成安造形大学の学生や一般で応募された方々が実際に着用し、同ホテルでウェディングドレスショーを行う事になりました。この取り組みは東近江の地元繊維をもっと知ってもらう為に始まりましたが、元来、麻の繊維質はドレスなどのフォーマルな衣装には不向きであり、試行錯誤の結果、ようやく本格化したとの事。またショーは、日本のブライダルファッションデザイナーの第一人者である桂由美がデザインを手がけたドレスも登場します。
(滋賀県公式観光情報より抜粋 詳しくはこちらから)
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Yokaichi Royal Hotel Dress Collection 2013
―八日市ロイヤルホテル ドレスコレクション2013―
開催日時 平成25年3月20日(水・祝) 14:30開場 15:00スタート
入場無料 自由席
◆提携店舗の新作ドレスショー
◆産学協同プロジェクト 成安造形大学×湖東繊維工業協同組合×八日市ロイヤルホテルが制作した
「近江の麻」ウェディングドレス&タキシードのお披露目
◆桂 由美プロデュース「近江の麻」ドレス登場!
◆成安造形大学の学生さんによる「近江の麻」を使用したドレス発表 等
八日市ロイヤルホテルについてはこちらから
本研究所の客員研究員で、
日本近世史の研究者である水本邦彦先生の授業募集中です!
水本邦彦先生の絵図の読み解きにはいつも目からウロコ!
江戸期の地方での暮らしぶりが手に取るようにわかってきます。
ぜひ、この機会をお見逃しなく!
NHKカルチャー京都教室
「景観で読み解く近世の京近江-近世の村と暮らし-」
開催日時:2013年4月15日(月)10:00~11:30
水本邦彦 氏 (京都府立大学名誉教授・長浜バイオ大学教授)
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私たちの町は近世(安土桃山~江戸)、どんな景観で人々の暮しはどんなだったのでしょうか。豊富な絵図、地図、文書をもとに景観史研究の第一人者水本先生から興味津々のお話をお聞きし、近世の京近江へタイムスリップします。
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申込・費用についてはこちらから
<水本邦彦先生について>
水本邦彦(長浜バイオ大学教授)
1946年群馬県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。愛媛大学法文学部講師・
助教授、京都府立大学文学部助教授を経て、現在、京都府立大学文学部名誉教授、長浜バイオ大学教授。
主な著書・論文:『近世の村社会と国家』(1987、東京大学出版会)、『近世の郷村自治と行政』(1993、
東京大学出版会)、『絵図と景観の近世』(2002、校倉書房)、『草山の語る近世』(2003、山川出版社)、
『徳川の国家デザイン』(2008、小学館)
本研究所で2010年から3ケ年計画で取り組んでいる近江学研究「里山~水と暮らし」。
大津市仰木地域をフィールドに、大学教員が研究員を務め、学生と共に調査・研究を進めています。
本年度は、第3期目として、大岩剛一研究員を中心に
上仰木地域で棚田保全活動や地域活性化活動を行っている、農業組合の有志で結成した「八王寺組」が
取り組んでいる「拠点づくり」に参加しています。
建築素材である「木、藁、竹、土」などを地元から採集し、
自分たちの手で建設する「自力建設」プロジェクトに参加・協力し、
家づくりの実践を体験しながら地域の素材と技術を学び、
地域住民との交流を深めていきます。
この一年は、素材を収集するプログラムに取り組んできましたが、
いよいよ小屋が立ち上がる「棟上げ作業」を行うことができました。
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1月27日(日)、昨晩からの雪が心配でしたが、快晴にめぐまれました。
凍てつく寒さの中、朝9時より八王寺山で、小屋の棟上げ作業が始まりました。
この日は、八王寺組のメンバーの他、棚田ボランティアの方がた、
仰木地元の大工さんなど大勢が集まりました。
まず建材・資材を現場に運び入れます。
たくさんの建材を棟梁の指示に合わせて、テンポよく組み上げていきます。
学生が刻んだホゾ穴も、無事に組み上げられていきます。
午前中の間に「母屋」まで組み上げました。ここで、一服をします。
一服をしながら、感慨深げに小屋を見渡す棟梁。
一服が終わって、タテをみる作業です。
タテとは、建物が垂直に建っているかを、重りを使って確かめて、
調整する作業です。建物全体をロープで引っ張り整えていきます。
屋根材をとりつけるための「垂木」を張り始めます。
垂木まで張られたところで、棟上げ式が執り行われました。
「ミズキ」に御幣と麻を柱にくくり、日本酒一升とお餅を用意します。
そして、棟梁による祝詞と拍手。皆も一緒に行いました。
建物の四隅から「餅まき」を行い、棟上げ式が終了します。
皆で乾杯し、お昼ごはんです。
仰木では、昔から棟上げ式では「かしわめし」の振る舞いがきまり。
この日も、鶏肉と生姜のきいたかしわ飯のおにぎりに、
イノシシと地元野菜たっぷりのしし汁、
仰木のお餅のおぜんざいが振る舞われました。
午後は、屋根張りです。杉板と防水シートを張ります。
半分ほど張り終わると、私たちも作業を手伝わせていただけました。
作業は16時までかかりましたが、
立派な小屋ができました!
皆さま、大変お疲れ様でした。
これからは、来年の春の竣工を目指して、
一年かけてワークショップを通して進めていきます。
近江学研究所では、研究活動の一環として来年度も取り組みます。
1月24日(木)に本学の生涯学習センターで附属近江学研究所の開設5周年ならびに、文化誌『近江学』第5号発刊の記者会見をおこないました。
近江学研究所の5年間の歩みと、地元仰木でおこなっている研究活動「里山 水と暮らし」3カ年計画プロジェクトの活動そして1月に発刊した文化誌『近江学』の紹介をしました。
たくさんの記者の方に来ていただき、本日の朝刊の朝日新聞と京都新聞に記事が掲載されました。
あらためて近江学研究所が注目される良いきっかけとなりました。
滋賀の様々な文化情報が盛りだくさんの季刊誌『湖国と文化』。
1月1日に今年の冬号が販売されました。
特集は『自然随順』。滋賀県各地で行われている自然との関係をとらえなおす試みについて、
様々な角度から取り上げる充実した号になっています。
この号は、成安に関わる方がたくさん登場しています。
『滋賀文化事情』コーナーには、
地蔵プロジェクトがこれまでの仰木地域での活動について記事を書いています。
そして、この号からは、
近江学学研究所の石川亮研究員の新連載『近江の水をめぐる』がはじまりました。
また、
加藤研究員の連載『おうみ おうみ 歩く』では甲賀の郷「油日神社・櫟野寺・大鳥神社」を巡りっています。
そして、木村所長の連載『近江人物伝』では、木内石亭(きうち せきてい)という、下坂本出身で、30年間集めた奇石・珍石2千余を集大成し、石の指南書を刊行したユニークな人物について紹介しています。
ぜひ、興味のある方はご一読ください!
『湖国と文化』 発行 公益財団法人 滋賀県文化振興事業団
詳しくは>>>こちらから
『湖国と文化』冬号142号 目次
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特集 自然随順
近江の山と花 わたしのこだわり 自然随順 三つの報告 山本 武人
<自然随順 三つの報告>
龍谷の森 谷垣 岳人
叶匠壽庵野の花観音径 丹澤 愛継
琵琶湖ホテル山野草プロジェクト 本荘 由美子
自然随順の里・大萩茗荷村を訪ねて
カラーグラビア
近江の山と花 山本 武人
郷(さと)紀行 冬 長井 泰彦
近江植物記 江南 和幸
三上山風便り 八田 正文
おわび紙と書と言葉(5) 増田 洲明
カラーグラビア(写真:山本 武人)
新連載
近江の水をめぐる(1) 全体の水・固有の水 石川 亮
連載
四季をめぐる健康食 冬編 齊田 充子・小川 久子・武田 律子
トチノキの里で考える (4)冬のトチノキ 青木 繁
いまどきの“元気なお寺”見聞 (6)西蓮寺 辻村 琴美/写真・辻村 耕司
近江人物伝 (14)木内石亭 木村 至宏
琵琶湖世界の地域デザイン (5)(最終回) 山崎 一眞
おうみ おうみ 歩く (8)甲賀の里 加藤 賢治
一等三角点の山と私 (3)蓬莱山・雪野山 佐藤 勇夫・今村 由紀子
歴史文書は語る (6)滋賀県の植林事業と山榿 県政史料室 生嶋 輝美
外国人が観る滋賀 (3)(最終回)学校訪問 編集室
シリーズ
談話室(11)鳥と共にある暮らし 日本野鳥の会滋賀会員 村尾 嘉彦
インタビュー 湖と生きる (4)千日回峰行者 光永圓道さん 聞き手・カメラ 植田 耕司
滋賀文化事情 地蔵プロジェクト 谷本 研 / 芸術の秋・文化の秋 県文化振興課・編集室
現代滋賀ブランド (10)ヨシ葺き 植田 耕司
北から南から 山田 勝彦/野口 観道/門野 昇二/熊谷 もも/赤尾 和美/長井 泰彦
ニュースの小箱 彦根のゆるキャラまつり/甲良町で「釣狐」/芭蕉の行程をたどる/三井寺で輪蔵回し/ご支援に感謝「湖国と文化」基金
バックナンバー
編集幸記 (プレゼントコーナー)
表紙/フクジュソウ(霊仙山) 撮影:山本 武人
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本研究所で2010年から3ケ年計画で取り組んでいる近江学研究。
本年度は、第3期目として、大津市上仰木地域にて、
棚田保全活動や地域活性化活動に取り組んでいる「八王寺組」の「拠点づくり」を
行なっています。
建築素材である「木、藁、竹、土」などを地元から採集し、
家づくりの実践を体験しながら技術を学んでいます。
去る12月9日(日)、15日(土)の2日間、
上仰木の大工倉庫にて、建材の木材刻みを行いました。
【木材刻み】とは、
「八王寺山の家」の建材の木組みに合わせて「ほぞ穴」を彫る作業です。
専門的な大工の技術を要するため、
私たちは、仰木の大工さんが電動の角鑿機(かくのみき)で開けた穴をノミで整える、
「さらう」作業を行いました。
作業は、墨出しされた線を2分の1だけ残し削っていきます。
ミリ単位の作業に力が入ります。
初めてノミを扱う学生ばかりで、棟梁や地八王寺組の方々に指導いただきました。
みんな、黙々と作業を進めます。集中する時間が続きます。
棟梁、姿勢が違います。
つたない私たちの作業を優しく見守ってくださっています。
出来上がった後には、棟梁のチェック。
コツコツと頑張った作業結果をみて、「ちょっとあかんな」と手直し。
コンコンっとノミをあてるだけで、面が整っていく、その手さばきに皆で見入ります。
学生たちの作業は、みんな「問題ない」「上出来!」と合格をもらいました!!
記念に、自分がさらったほぞ穴に記名をしました。
また、15日(土)には、
木材刻みと同時に、現場では八王寺組の皆さんが、基礎打ちを行っていました。
コンクリートを一輪車で運び入れ、左官屋さんが水平に整えていきます。
今年度の授業は、これで終わりです。
来月(1月20日)は、いよいよ木を組み家を立ち上げる「建前」と「棟上げ」を行います。
そして、来年度は、これまで採集した建材(藁、ススキ、土)を使って、小屋を作っていきます。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!