2015年10月3日(土)、第7回目近江学フォーラム現地研修が行なわれました。
今年のテーマは、「近江の偉人の足跡を訪ねて」です。
近江学フォーラム会員限定講座として、9月26日(土)に「俳人・森川許六の絵画」と題して、大彦根城博物館学芸員の髙木文恵氏より講演いただき、現地研修で訪れる彦根の井伊家ゆかりの禅寺龍潭寺の森川許六の襖絵について、事前勉強を行ないました。
今年は近江の偉人を訪ねる現地研修です。
近江商人伊藤忠兵衛の生家、ヴォーリズ建築、彦根藩主井伊家ゆかりの寺、近世の俳人・絵師 森川許六の襖絵、小堀遠州作庭と伝わる庭など、それぞれの人物の足跡をたどりました。
当日は、現地研修を始めて一番のお天気に恵まれ、東京や福岡、和歌山、岡山などの遠方や、兵庫、大阪、京都、滋賀の京阪神から近江学フォーラム会員80名の方がご参加いただきました。
バス2台に分かれて、コースをめぐり、各箇所では解説を行いました。
昼食は、多賀大社参集殿へ。
昼食前には、多賀大社片岡禰宜によるごあいさつと、
食後は、木村所長によるミニレクチャーがあり、今回取り上げた偉人と彦根地域にまつわる歴史・文化のお話がありました。
[コース案内]
■ 浄土宗 宗安寺/彦根市
佐和山城正門を移築した赤門がある宗安寺。石田三成の念持仏「千体仏」、本尊の阿弥陀如来像は淀殿の念持仏が祀られる。また大坂夏の陣で敗れた豊臣方の勇将木村重成の首塚でも知られています。
吉村俊昭研究員と加藤賢治研究員による木村重成の首塚の解説も行いました。
■ 臨済宗龍潭寺 /彦根市
井伊家発祥の地、井伊谷(現静岡県浜松市)から移建し開山した井伊家の菩提寺。
森川許六筆による山水・人物・花鳥・走獣など多様な襖絵、昊天和尚と小堀遠州合作と伝わる「鶴亀蓬莱庭園」など、井伊家との縁が深く、見所が多いお寺でした。
小嵜善通研究員による森川許六についての解説と、住職による 龍潭寺の歴史や庭園の解説を聞き、堪能しました。
■ 多賀大社
「伊邪那岐大神は淡海の多賀に坐すなり」(古事記712年)とあり、古くから多賀の地で、熊野・伊勢と並び厚い信仰を集める。多賀大社の総本山。多賀大社前の絵馬通りのおみやげ物も楽しみました。
■ 伊藤忠兵衛記念館/犬上郡 豊郷町
伊藤忠・丸紅の創始者、初代伊藤忠兵衛の旧邸、二代忠兵衛の生家である豊郷本家。繊維卸から「総合商社」への道を拓いた その足跡を見学しました。
記念館ボランティアスタッフの方が解説くださいました。
■ 豊郷小学校旧校舎群/犬上郡 豊郷町
昭和12年に竣工された「豊郷尋常高等小学校」。
丸紅の専務である古川鉄治郎による私財3分の2もの寄付を元に、ヴォーリズが設計され「東洋一の小学校」といわれた。地域のボランティアガイドの解説に合わせて、館内をめぐり、「貴賓室」「理科室」など特別見学しました。