日時:2015年4月25日(土)13:30~15:30
場所:大津市民会館 大ホール
講師:五木寛之氏(作家)
タイトル:「双面の人 蓮如」
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五木寛之氏
4月25日(土)、大津市民会館大ホールにて、近江学研究所の公開講座100回を記念して、作家の五木寛之さんをお迎えして記念講演を開催しました。
タイトルは、「双面の人 ー蓮如ー」。近江に深いゆかりのある浄土真宗中興の祖、蓮如上人についてお話をいただきました。
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満席の大津市民会館大ホール
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平安時代の末期、疫病や飢饉などで、多くの屍が街を埋め尽くし、死後に地獄へ行かねばならぬと自覚している庶民の苦しみを、阿弥陀仏の本願にすがり、念仏を唱えることで救おうとしたのが法然であり、それを深めたのが親鸞で、そして中世に登場した蓮如はその親鸞の教えを広めた。現在も、日本の文化に現れ、日本人の心に深く浸透している念仏の文化は、蓮如上人の布教活動によるものであるとお話がありました。
その他にも、蓮如に限らず、双面の心を持つ人間の性(さが)や、後白河法皇の今様の歌に見られる庶民の心などを、わかりやすい言葉で優しく解説いただき、ほぼ満席の約1000名の聴取者から、大変満足度の高い感想をいただきました。
報告:加藤賢治(近江学研究所研究員)
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