連続講座 近江~受け継ぐかたち「桶からシャンパンクーラー」中川周士氏が講演しました

日時:2014年11月29日(土)10:40〜12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:中川周士氏(中川木工芸 比良工房 主宰)
対談:石川亮(本研究所研究員)
タイトル:近江~受け継ぐかたち–桶からシャンパンクーラー–

講師の中川周士氏

講師の中川周士氏


対談 石川亮研究員

対談 石川亮研究員


11月29日(土)、連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」は、京都白川で祖父の代から続く桶職人を受け継ぎ、11年前に大津市比良に中川木工芸比良工房を構える中川周士氏を演壇に招きました。たくさんの道具を使い、実演を交えながらの講演が行われました。対談は、石川亮研究員が行ないました。
詳細の報告は後日詳しく行います。




ドン・ペリミオン公式のシャンパンクーラー

ドン・ペリミオン公式のシャンパンクーラー




【講演内容】
京都白川で祖父の代から続く桶職人を受け継ぎ、11年前に大津市比良に中川木工芸比良工房を構える中川周士氏を演壇に招きます。
大学時代は彫刻を専攻、ものづくりにおいては美術家と職人のスタンスを常に意識し、「用」と「美」と「技」の集約を追求してこられました。
今回の講座では桶が生活にかかすことのできない日用品であった時代の背景をたどりながら、生活様式や時代の変化に対峙し、受け継がれた技術や精神に迫ります。
近年、デザイナーや現代美術作家とのコラボレーションを発表され、その紹介や自身が受ける日本人のものづくりに対する「今日の眼差し」などお話いただきます。
中川周士氏プロフィール
1968年 京都府生まれ。1992年京都精華大学美術学部立体造形卒業。卒業と同時に父清司(重要無形文化財保持者)に師事、木工職人として桶、指物、刳物、ろくろなどの技術を学ぶ。2003年 滋賀県志賀町(現在は合併により大津市)に独立工房。 “中川木工芸 比良(ひら)工房”をひらく。 中川木工芸は京都の老舗桶屋「たる源」で
修行を積んだ祖父中川亀一が、
京都・白川に工房を構えたのが始まり。

近江学研究所「大津市文化奨励賞」受賞しました

表彰式風景

表彰式風景


成安造形大学附属近江学研究所が、平成26年度の「大津市文化奨励賞」を受賞しました。
この賞は、文化活動に従事し優れた功績があり、その活動において将来を期待される団体に与えられる賞です。
2014年11月27日の大津市表彰式典にて、越直美大津市長から賞を授与されました。
授賞式には、近江学研究所木村至宏所長、加藤賢治研究員が出席しました。
<大津市文化奨励賞 - 成安造形大学附属近江学研究所>
平成20年、近江(滋賀県)の歴史・文化の研究と、近江で育まれてきた文化の「かたち」の再発見等の検証を中心に、地域学研究の新しいアプローチを提起することを目指して設置された。
 研究活動として、仰木地区の空間構成・景観要素と生活文化の諸相を、「時と物語の蓄積」という観点から捉え、新たなコミュニティ創出への足がかりとすることを目的とした調査を実施。また、滋賀県に点在する「近江の絵馬」の現況調査を行い、歴史・地域性の特徴をまとめ、日吉大社蔵絵馬の復元模写など学生とともに研究調査を進められている。さらに、公開講座や機関誌発行をとおして、数多くの人々に、滋賀・大津の魅力を積極的に発信されている。
当団体は、地域の歴史・文化を掘り下げて研究し、「ものづくり」の重要さに注目しながら、後世へ「伝え繋げる」ことで地域に還元されているとともに、学術的見地からも地域の歴史・文化の研究・考察が行なわれている。
(大津市表彰式 パンフレットより)
表彰状とトロフィーをいただきました

表彰状とトロフィーをいただきました

2014-11-27T14:44:54+09:002014年11月27日|おうみブログ, お知らせ, イベント|

川本桂子氏:2014近江学フォーラム会員限定講座 第4回

講師 美術史家の川本桂子先生

講師 美術史家の川本桂子先生


日時:2014年11月15日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:川本 桂子氏(美術史家・大津市文化財専門委員会委員)
タイトル:「描かれた近江の風景と人びとの生活」
近江を描いた絵画作品は多岐に及びますが、今回はいずれも室町時代後期に描かれた「桑実寺縁起絵巻」(近江八幡市・桑実寺)、「大徳寺瑞峯院檀那の間の堅田図襖絵」(東京・静嘉堂文庫美術館)、「日吉山王祭礼図屏風」(東京・サントリー美術館)、「近江名所図屏風」(滋賀県立近代美術館)についてご講演をいただきました。「桑実寺縁起絵巻」では、絵巻中に展開する安土周辺のみごとな俯瞰描写の紹介とともに、第12代将軍足利義晴による絵巻制作の意図についても詳しく触れていただきました。「堅田図襖絵」では、山側から捉えられた中世末の堅田の光景や人びとの暮らしぶりを数多くのスライドを用いて解説いただきました。また「日吉山王祭礼図屏風」や「近江名所図屏風」では唐崎の松や坂本あたりの当時の様子も知ることができました。最後には、狩野永徳による安土城図屏風や安土城の御殿に描かれていた三上山真景図についてもお話をいただきました。16世紀半ばころの近江にタイムスリップしたかのように感じられる90分でした。
(報告:小嵜善通 本学教授・近江学研究所研究員)
川本先生の論文を読み学んだという、小嵜善通研究員(本学教授)にから川本先生のご紹介を行いました。

川本先生の論文を読み学んだという、小嵜善通研究員(本学教授)にから川本先生のご紹介を行いました。


たくさんのスライドを基に、歴史的絵画を解説された

たくさんのスライドを基に、歴史的絵画を解説された



講座内容:
近江の社寺には、儀式や礼拝のために使われる神や仏の姿を描いた宗教美術のほかに、縁起絵巻や参詣曼荼羅、屏風や障壁画などの鑑賞用の絵画作品も多く伝えられています。今回は、そうした様々なジャンルの絵画において、近江の土地や風景がどのように描かれてきたか、人びとの信仰と生活がどう表現されているのかを見ていきたいと思います。
プロフィール:
1951年京都市生れ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位修得満期退学。
日本の中近世絵画史が専門。近江出身の画家海喜多友松や狩野山楽についての著作『友松・三楽』(小学館1992)や桑実寺縁起絵巻の筆者である土佐光茂や安土城で活躍した狩野永徳についての研究(『狩野永徳』(新潮社1997))がある。

木村所長監修『滋賀「地理・地名・地図」の謎』が発刊されました

『滋賀「地理・地名・地図」の謎』

『滋賀「地理・地名・地図」の謎』


木村至宏所長が監修した書籍『滋賀「地理・地名・地図」の謎』が発刊されました。
全国シリーズで、近畿エリアでは、これまで京都・大阪・奈良・兵庫と制作されてきましたが、
滋賀編として、これまで編集事務所と何度も打ち合わせを重ね、発刊に至りました。
興味のある方は、ぜひ手に取っていただければ幸いです。
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滋賀「地理・地名・地図」の謎
  ― 意外と知らない滋賀県の歴史を読み解く!
監修 木村至宏(キムラヨシヒロ)
新書判192ページ
2014年10月31日発売
本体価格 800円+税
ISBN 978-4-408-11092-9
実業之日本社 WEBサイト 購入については>>>こちらから
《内容紹介》
滋賀はこんなに面白い!
本書を読めば、思わず訪ねてみたくなる?
●日本一の湖「琵琶湖」は意外にも…?
●湖面の標高は「大阪城」の天守閣の高さとほぼ同じ!?
●面積は滋賀県全体の「1/6」のサイズしかない!
●毎年「3センチ」ずつ移動している!?
●琵琶湖を経由した「日本横断運河計画」があった!?
●滋賀県には昔、「海」も存在した?
●木曽(源)の義仲と松尾芭蕉の「墓」が隣同士にあるこんな理由
●滋賀県は「近畿」だが、「畿内」ではないって、ホント?
●近江商人をルーツとする有名企業はこんなにある!
●じつは敵対していなかった!? 甲賀忍者と伊賀忍者
…など、滋賀の地理・地名・地図に隠された意外な歴史やエピソードを面白く紹介! 滋賀県民はもちろん、滋賀にくわしい人でさえ、ここまでは知らない!? 滋賀がもっと面白くなる知的ガイドブック!
実業之日本社 WEBサイトより
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