講座名 滋賀の文化の特性とこれから
日 時 平成23年4月23日(土)10:40〜12:00
場 所 成安造形大学 聚英館三階 聚英ホール
講 師 石丸正運・木村至宏(対談)
進 行 辻喜代治

成安造形大学附属近江学研究所3周年記念講演「滋賀の文化の特性とこれから」を4月23日(土)、聚英ホールで開催しました。
今回は3周年記念の第1弾として、1980年代から滋賀県の文化振興をリードされてきた美術史家で近江学研究所参与の石丸正運先生と近江学研究所所長の木村至宏先生が対談されました。

当研究所研究員の辻喜代治先生の進行で対談が開始。滋賀県の文化の独自性とこれからのあり方について、各先生が意見を述べられました。
はじめは自己紹介を兼ねて石丸先生は滋賀県立近代美術館を、木村先生は大津市歴史博物館を設立された当時の滋賀の文化の諸相をお話しされました。

その後、人口増加率や住宅の増加、光ファイバーの普及率など滋賀県の日本一が辻先生から紹介され、近年、滋賀県が文化、経済的に成長する可能性を示唆されました。
続いて石丸先生が「近江八景」の「唐崎夜雨」を例に、滋賀県の風光明媚な自然環境が中世から現代にまで絵画の画題として描かれてきたと、滋賀の文化の特性を述べられ、木村先生は、湖・山・街道という3つの要素が滋賀県に豊かな歴史文化遺産を残したとその独自性を語られました。

最後に3名の先生方は、これからの文化振興のあり方として、成安造形大学の地域貢献を例に、大学生をはじめとする若年層の活躍や、それらを支援する文化振興団体である「文化・経済フォーラム滋賀」などの活発な活動が不可欠であり、そのような活動の積み重ねが滋賀県の文化の未来をつくるとまとめられました。

成安造形大学附属近江学研究所 研究員 加藤賢治