おうみブログ
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
イベント
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
イベント
日時:2017年4月22日(土)13:30~15:30
場所:びわ湖ホール 小ホール
講師:水本 邦彦 氏(歴史学者・京都府立大学名誉教授)
タイトル:「村の暮らしと道の社会史-私が見た近江学」
設立10周年を迎えた本学附属近江学研究所は、これまで、公開講座の開講や文化誌「近江学」の発刊を重ね、近江が保有する豊かな歴史文化資源に焦点を当て、それらの中から21世紀にいきづく大切な価値観を探ってきました。
記念の年である今年の4月22日(土)に、びわ湖ホール・小ホールにて近江学研究所設立10周年記念特別公開講座を開講しました。
冒頭では、近江学研究所の加藤副所長が本研究所のこれまでの活動をスライドで振り返り、続いて、本研究所開設当初から客員研究員である水本邦彦先生(歴史学者・京都府立大学名誉教授)にご登壇いただき、「村の暮らしと道の社会史 ー私が見た近江学」と題してご講演いただきました。
全国各地からのやってくる多くの人々が行き交った近江の道は、一方で、地域住民の手で維持管理される地元の道でもありました。講座では、旅人の目線ではなく、街道沿いに暮らす地域住民がどのように道を整備し、旅人を迎え入れたのか、など、地元の目線で見える江戸時代の暮らしを紹介していただきました。
近江国は、琵琶湖という大きな運河(水の道)を中心として、放射状に街道が全国に伸びていくという、まさしく日本の中心地であったことがわかります。西国から東国へ、北陸から畿内へ、人々の大移動の際は、必ずこの近江を通り、様々な文化が行き交ったのです。
講座の締めくくりは、街道の国「近江」は、様々な意味において日本の中心地であるとまとめられました。