仰木小椋神社境内にて岩見神楽が奉納されました!

2010 年 6 月 15 日

6月12日(土)、仰木小椋神社境内にて岩見神楽が奉納されました。これは仰木を舞台に撮影された映画「虹の峠」のスタッフと島根県浜田市の岩見神楽保存会「若林神楽社中」様との関わりで実現したとのことで、当日は仰木地区を核に様々なかたちで地域貢献活動を行っている地蔵プロジェクトのスタッフとともに神楽上演会が運営されました。
好天に恵まれたこともあり、境内は多くの見学者で埋まりました。午前10時、仰木太鼓保存会による太鼓をバックに関係者が拝殿に登り、小椋神社の宮司さんが祝詞を奏上、関係者が玉串を奉納し上演会(神楽奉納)が始まりました。
先ず神を迎える儀式である「塩祓」という演目から始まり、「恵比寿」「大蛇」と続いて二演目が上演されました。
「恵比寿」は滑稽な舞で、軽快なリズムで恵比寿が鯛を釣上げる行為を楽しく表現され、途中にお菓子やお餅がまかれ、子供たちもふくめ盛り上がりました。
また、日本神話に基づいた「大蛇(おろち)」は岩見神楽の代表的な舞で、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)をスサノオノミコトが退治する様を凄まじい迫力で演舞するものです。煙をはきながらとぐろを巻く大蛇をスサノオが大剣で退治するシーンは迫力満点でした。
岩見神楽は室町時代に始まったと言われ、神事として行われる神楽が徐々に民間に支持され、現在では多くの民間団体によって保存継承されているという無形民俗文化財です。全国各地にはいわゆる神社の祭礼で行われる「神楽舞」が様々に継承されていますが、岩見神楽は滑稽な演目だけでなく能や狂言、歌舞伎などの伝統芸能を継承しており、大衆が支える非常に芸術性の高い民俗芸能であるといえます。
100以上の民間団体が今もなお工夫を凝らして変化させながらこの神楽を継承されているということです。
初夏の休日、地域文化の結晶を仰木の地で見学させていただきました。関係各位に感謝申しあげます。


報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

近江学フォーラム会員限定講座「湖北の仏像」開講しました

2010 年 6 月 5 日

講座名:湖北の仏像-平安時代から鎌倉時代にかけて-
日 時:平成22年6月5日(土) 10:40~12:00
場 所:成安造形大学 聚英館三階 聚英ホール
講 師:高梨純次(滋賀県立近代美術館 学芸課長)

6月5日(土)近江学フォーラム会員限定講座「湖北の仏像-平安時代から鎌倉時代にかけて-」を開講しました。講師は近江学研究所の学外研究員で滋賀県立近代美術館学芸課長の高梨純次先生です。京都のご出身ですが、大学卒業後、滋賀県立琵琶湖文化館の学芸員として滋賀県に来られ、滋賀県立近代美術館では設立準備から現在までご活躍されてきました。ご専門は日本美術史。中でも仏像彫刻史を中心として研究され、滋賀県の仏像研究の第一人者です。
この講座では湖北の仏像彫刻を中心に語っていただきました。「湖北には有名な十一面観音を中心に非常に優れた彫刻が多く残されているが、その優れた完成度をみると小さな工房で仏師がコツコツ制作していたとは考えにくい。おそらく奈良時代、湖北地域に国家的な規模の巨大な官営工房があったと考えられる。そして、平安、鎌倉時代にもそれを受け継ぎ、秀作を量産していた。」と多くの文化財のスライドを紹介しながらわかりやすく紹介いただきました。
また、時代や宗派などによる仏像の形式の違いなども解説いただき、新たな仏像鑑賞の方法を教えていただきました。
最近は歴史文化にスポットがあてられ古寺仏像鑑賞も若者の間で密かなブームとなっています。会員限定講座ということで内容的には難しいところもありましたが、参加者は十分に興味を持って聴講されていました。

報告:近江学研究所研究員 加藤賢治