講座名:近江の織物
日 時:平成21年11月14日(土)
場 所:成安造形大学 本部棟三階ホール
講 師:森下あおい(滋賀県立大学准教授)

滋賀県立大学人間文化学部生活デザイン学科森下あおい先生に「近江の織物」と題して、近江の地場産業について講義いただきました。
 近江の織物は地域によって特色があり、湖北長浜の「ちりめん」、湖東の「ちぢみ」、湖西高島の「クレープ」が地場産業として発展し、現在でも日本国内において著名である。各地域でそれぞれの織物が発展した理由は、一つに各地域の美しい河川に恵まれるなど自然環境や風土と密接に関係していること、もう一つには近江商人の活躍も取り上げられる。と近江の織物の概略が語られました。
講義の途中で県立大学のゼミの学生とともに制作された近江の織物を紹介するDVDが上映され、「ちりめん」や「ちぢみ」「クレープ」のそれぞれの特色と持ち味、各地域の風土がヴィジュアルでわかりやすく解説されました。
講義の最後には森下先生のご専門である浮世絵に見る和装デザインの変遷と美意識についての研究成果の一部が紹介されました。
 近江の風土と近江商人が育んだ「近江の織物」、「近江学」の中にまた一つ項目が増えました。

報告:近江学研究所研究員 加藤賢治