おうみブログ
近江学研究所研究員が、近江にまつわるさまざまな情報を発信するブログです。
仰木小椋神社境内にて岩見神楽が奉納されました!
6月12日(土)、仰木小椋神社境内にて岩見神楽が奉納されました。これは仰木を舞台に撮影された映画「虹の峠」のスタッフと島根県浜田市の岩見神楽保存会「若林神楽社中」様との関わりで実現したとのことで、当日は仰木地区を核に様々なかたちで地域貢献活動を行っている地蔵プロジェクトのスタッフとともに神楽上演会が運営されました。
好天に恵まれたこともあり、境内は多くの見学者で埋まりました。午前10時、仰木太鼓保存会による太鼓をバックに関係者が拝殿に登り、小椋神社の宮司さんが祝詞を奏上、関係者が玉串を奉納し上演会(神楽奉納)が始まりました。
先ず神を迎える儀式である「塩祓」という演目から始まり、「恵比寿」「大蛇」と続いて二演目が上演されました。
「恵比寿」は滑稽な舞で、軽快なリズムで恵比寿が鯛を釣上げる行為を楽しく表現され、途中にお菓子やお餅がまかれ、子供たちもふくめ盛り上がりました。
また、日本神話に基づいた「大蛇(おろち)」は岩見神楽の代表的な舞で、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)をスサノオノミコトが退治する様を凄まじい迫力で演舞するものです。煙をはきながらとぐろを巻く大蛇をスサノオが大剣で退治するシーンは迫力満点でした。
岩見神楽は室町時代に始まったと言われ、神事として行われる神楽が徐々に民間に支持され、現在では多くの民間団体によって保存継承されているという無形民俗文化財です。全国各地にはいわゆる神社の祭礼で行われる「神楽舞」が様々に継承されていますが、岩見神楽は滑稽な演目だけでなく能や狂言、歌舞伎などの伝統芸能を継承しており、大衆が支える非常に芸術性の高い民俗芸能であるといえます。
100以上の民間団体が今もなお工夫を凝らして変化させながらこの神楽を継承されているということです。
初夏の休日、地域文化の結晶を仰木の地で見学させていただきました。関係各位に感謝申しあげます。


報告:近江学研究所研究員 加藤賢治
近江学フォーラム会員限定講座「湖北の仏像」開講しました

講座名:湖北の仏像-平安時代から鎌倉時代にかけて-
日 時:平成22年6月5日(土) 10:40~12:00
場 所:成安造形大学 聚英館三階 聚英ホール
講 師:高梨純次(滋賀県立近代美術館 学芸課長)
6月5日(土)近江学フォーラム会員限定講座「湖北の仏像-平安時代から鎌倉時代にかけて-」を開講しました。講師は近江学研究所の学外研究員で滋賀県立近代美術館学芸課長の高梨純次先生です。京都のご出身ですが、大学卒業後、滋賀県立琵琶湖文化館の学芸員として滋賀県に来られ、滋賀県立近代美術館では設立準備から現在までご活躍されてきました。ご専門は日本美術史。中でも仏像彫刻史を中心として研究され、滋賀県の仏像研究の第一人者です。
この講座では湖北の仏像彫刻を中心に語っていただきました。「湖北には有名な十一面観音を中心に非常に優れた彫刻が多く残されているが、その優れた完成度をみると小さな工房で仏師がコツコツ制作していたとは考えにくい。おそらく奈良時代、湖北地域に国家的な規模の巨大な官営工房があったと考えられる。そして、平安、鎌倉時代にもそれを受け継ぎ、秀作を量産していた。」と多くの文化財のスライドを紹介しながらわかりやすく紹介いただきました。
また、時代や宗派などによる仏像の形式の違いなども解説いただき、新たな仏像鑑賞の方法を教えていただきました。
最近は歴史文化にスポットがあてられ古寺仏像鑑賞も若者の間で密かなブームとなっています。会員限定講座ということで内容的には難しいところもありましたが、参加者は十分に興味を持って聴講されていました。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治
公開講座「戦国時代の華 浅井三姉妹」開講しました。

講座名:戦国時代の華 浅井三姉妹-数奇な生涯と歴史上果たした役割―
日 時:平成22年5月22日(土) 10:40~12:00
場 所:成安造形大学 聚英館三階 聚英ホール
講 師:畑裕子氏(作家・日本ペンクラブ会員)
来年のNHK大河ドラマで浅井三姉妹の江姫が主人公となることが決まっており、滋賀県ではすでに浅井三姉妹のブームが沸き起こっています。そのような中、近江学研究所でも公開講座に話題の講師を招聘しました。5月22日(土)の公開講座に昨年6月に『花々の系譜 浅井三姉妹物語』をサンライズ出版から出版されました滋賀県在住の作家畑裕子先生をお迎えしました。
講座は畑先生が自ら歩かれて取材された写真をもとに、浅井長政、織田信長、お市、豊臣秀吉など戦国の歴史を紹介されながら、その世に翻弄された三姉妹の人生を語りかけるようにゆっくりと感情豊かに語っていただきました。
講座の最後に先生は、「戦国の姫たちは、政略に飲み込まれ一般的に悲劇のヒロインと理解されているが、浅井三姉妹は母であるお市の教育を受け、それぞれがたくましく前向きに生きた。お江は徳川2代将軍秀忠の正室となり、3代将軍家光を生み、五女の和子は後水尾天皇の皇后となって明正天皇を出産した。」「お市の意を受け継ぎ、戦乱の中で浅井の血を徳川家や皇族にも残したという執念とも言うべき女性の強さを三姉妹から感じ取れる」とまとめられました。
近江学研究所研究員 加藤賢治
近江の催し:2010年6月

開催中 8月1日(日)まで
追悼展 平山郁夫-平和の祈り-
佐川美術館(守山市)
開催中 7月11日(日)まで
佐藤忠良 となりびと
佐川美術館(守山市)
開催中 8月29日(日)まで
開館3周年記念 吉左衛門ベストセレクション展
佐川美術館(守山市)
開催中 6月13日(日)まで
竹久夢二展 ―憧れの欧米への旅―
佐川美術館(守山市)
開催中 6月6日(日)まで
創立者生誕百年記念特別展 「ミホ グランダーマ アルテ・デラ・ルーチェ」
MIHO MUSEUM(甲賀市)
開催中 6月6日(日)まで
ミニ企画展 平成21年度新収蔵品展
大津市立歴史博物館(大津市)
開催中 6月17日(木)まで
ハンス・コパー展―20世紀陶芸の革新
滋賀県立陶芸の森(甲賀市)
開催中 6月27日(日)まで
ドゥシャン・カーライの超絶絵本とブラチィスラヴァの作家たち展
滋賀県立近代美術館(大津市)
5月21日(金)~6月15日(火)
テーマ展「鬼神と霊―能にみる異界―」
彦根城博物館(彦根市)
6月6日(日)
御田植祭
多賀大社(多賀町)
6月10日(木)
漏刻祭
近江神宮(大津市)
公開講座「古代近江の魅力」開講しました。

講座名 古代近江の魅力
日 時 平成22年5月15日(土) 14:00~15:20
場 所 成安造形大学 聚英館三階 聚英ホール
講 師 上田正昭(京都大学名誉教授・歴史学者)
5月15日(土)、京都大学名誉教授上田正昭先生にご登場いただき、表題の通り近江の魅力をたっぷりと語っていただきました。日本歴史学の第一人者である上田先生のご講演とあって公開講座の申し込みは400名を越え、会場を2つに分けて開催しました。
「古代の近江国は大国に分類され、天智天皇はこの地に都を置いた。現在は京都にかくれてあまりイメージがしにくいが、古代近江は東西の要として交通の要衝であり高句麗を中心に朝鮮半島とのつながりが深く国際的であり、水に恵まれ非常に豊かな国であった。」平安京、平城京よりも古くに都が設置された理由はそこにあると強調されました。
また、この時代には万葉集や勅撰漢詩集が編まれ日本文学の礎がここに築かれたことも特筆されると述べられました。最後には江戸時代に朝鮮通信使の外交官として活躍した雨森芳州を紹介され、このように優れた人物を多く排出した近江を誇りに思ってくださいと会場内の参加者に熱いメッセージを投げかけられました。
ゆっくりとわかりやすく丁寧で、ときにユーモアを交えながらのご講演は時間のたつのをしばし忘れさせてくれました。
近江学研究所研究員 加藤賢治
5/15公開講座「古代近江の魅力」を受講いただく方へ
お送りしました受講票に、5月15日(土)公開講座「古代近江の魅力」の大学行きのスクールバス時刻として10時台のバスの時刻を記載しておりますが、12時台・13時台のバスもございます。下記の時刻をご確認ください。
当日は多数の受講者の方の来校が見込まれますので、余裕をもってお越しいただきますようお願い申し上げます。
尚、本講座は14:00開始予定です。(受付開始時刻は13:30~)
【スクールバス時刻】
12時台:11分25分40分55分
13時台:11分25分40分
成安造形大学附属近江学研究所