講師:今森光彦 (写真家)
日時:2008年9月6日(土) 10:40~12:00
場所:成安造形大学 本部棟三階ホール
仰木に自らのアトリエを構え「里山」という言葉を世界に発信された写真家の今森光彦先生に琵琶湖の風景について語っていただきました。はじめに、最近のデジタル化について触れられ、デジタルカメラとフィルムカメラの違いは言葉にしづらいが、CDとレコード盤に例えられ、レコード盤は人間の聞こえない音までも包み込んで記録するため、奥行きが感じられると話されました。
風景については、風景は生命のようであり、それを写す人の心によって見え方が変わり、風景を命と感じて、慎重に扱うことが大切である。琵琶湖の風景に関しては、子供の頃に感じた琵琶湖の匂いのようなものを伝えるため、断片を出来るだけ多く撮影し、それらをあわせて見せることで表現している。など、写真家としての持論を展開されました。後半は30枚にのぼるすばらしい琵琶湖の写真をご披露いただき、琵琶湖のこの美しい風景と環境を如何にして守っていくかという投げかけをされました。
報告者:近江学研究所研究員 加藤賢治