「農村婦人の家 赤谷荘」―食でつながるコミュニティ

日時:9月12日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英ホール(聚英館3階)
講師:對馬 佳菜子 氏

農村女性の生活改善と「赤谷荘」の歩みをたどる公開講座を開催

昭和55年(1980)に滋賀県と現長浜市によって、生活改善普及事業の拠点として建てられた「農村婦人の家 赤谷荘」について、文筆家で地域文化コーディネーター、近江学研究所客員研究員の對馬佳菜子さんにお話しいただきました。

講座では、冒頭、戦後の生活改善普及事業について、政府や滋賀県の取り組みなどを詳しくご紹介いただき、現代とは違った価値観や生活習慣を振り返りながら、普及事業のあゆみを理解することができました。

後半は、具体的な「赤谷荘」の活動について、料理講習会や共同炊事、特産物の開発などを、スライドでわかりやすく丁寧に解説していただきました。

最後には、現在の取り組みとして、食文化を中心に暮らしの知恵を次世代につなぐ市民グループなどの活動が紹介され、かつて地域のお母さんたちがつないでこられた知識や知恵を語り伝えることの大切さを訴えられました。

充実した公開講座に、参加者は大変満足そうでした。

公開講座の様子
公開講座の様子
受講者の皆さんの感想(抜粋)
  • 昭和の頃から始まった農村の生活改善が現在も連綿と続いているのはすばらしい事だ。赤谷荘のコミュニティーは正しく『講』の形態であろう。
  • 大学の卒業制作で滋賀の郷土料理を広めるとりくみを考えていたので勉強になりました。ありがとうございました。
  • 湖北町生活改善グループの取り組みの紹介が興味深かった。赤谷荘での新たな動きや、ネットワーク組織、地元の伝統や歴史を背景に生まれたつながりは、今後のコミュニティのあり方として大いに参考となった。
  • 昭和58年に結婚したのですが、まさにお話いただいた生活でした。
  • GHQの意向を受けての事業だったこと、婦人会とは別の生活改善グループだったことなど、はじめて知り得ることばかりでした。女性の地位の考え方も変化し、さまざまな影響を与え、地元の女性グループを元気づけた事にもうれしく思った。活動が終了しても新たな活動で動きはじめ、これからも興味を持って見ていきたい。『自らの行動はすべてに通じる』この言葉もすごく響いた。

[講師プロフィール]

對馬 佳菜子 氏|文筆家・地域文化コーディネーター

日本女子大学文学部史学科卒業。「観音ガール」の愛称で仏像を中心とした文化財、歴史、地域文化の広報PRやコンサルティングなど文化振興の事業を行う。また仏像と人の関わり合いや信仰文化の研究をしており、講演会や執筆活動を多数行っている。