近江-つながりのかたち
「自主防災でつながる新たなコミュニティのかたち」

日時:11月23日(土・祝)11:00~12:30
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:深町加津枝 氏|京都大学大学院地球環境学堂准教授

令和6(2024)年度3回目の公開講座を行いました。
今回の公開講座では、「自主防災でつながる新たなコミュニティのかたち」と題して
深町加津枝 氏にご講演いただきました。

大津市守山地区は、琵琶湖の湖西、比良山系の麓の扇状地に位置し、
近世からつながる旧守山集落の住民と、新たにこの地に移住してきた新住民が混在しています。
この地域には、祭礼をはじめ伝統的な行事なども受け継がれていますが、
新住民の人々をうまく受け入れて、ともに活動する姿が見えてきます。
特に、自然災害が年々日常化している近年、この地域では自主防災の取り組みが地域の人々をつないでいます。

当日はコーディネーターとして大原歩氏(成安造形大学非常勤講師、京都大学大学院技術補佐員)と、守山自主防災会の皆さんにもご登壇いただきまして、
守山地区に移住してきた当事者である深町先生が、住民の視点で「自主防災会」を核に、様々につながる地域コミュニティについてお話しいただきました。

受講者のみなさんからは、
・地域活動の重要性が理解できた。 地域を守ることの大切さを感じた。

・新旧住民の関わりが理想的な関係が作られており素晴らしい。

・個々を尊重しながらコミュニティに関わる等の喜びを大切にするための“試行錯誤”という考え方と取り組みに共感しました。

・活動しておられる方々の生の声が聞けてよかったです。
自主防災活動に取り組んでおられる現地「大津市守山地区」一度訪問してみたくなりました。

・防災等の関わりで新旧住民がコミュニティをしっかり結んでいる状況が理解できた。

などといったご感想をいただきました。

[講師プロフィール]
深町 加津枝 氏(京都大学大学院地球環境学堂准教授)
1966年、埼玉県行田市生まれ。京都大学大学院地球環境学堂准教授。農学博士。主な研究テーマは、京都周辺、琵琶湖湖岸などの里山における人と自然の関係とその変化、景観生態学に基づく地域固有の景観保全、活用の計画のあり方など。生態的な価値と文化的な価値を統合した環境デザインあるいは緑地環境保全のあり方を探求する研究も進めている。共著に『風景の思想』(学芸出版社、2012年)、『景観生態学』(共立出版、2022年)などがある。