令和6年度 第3回 近江学フォーラム会員限定講座
「旧瑞峯院方丈襖絵「 堅田図」にみる中世堅田の暮らし」
【会員限定講座】
日時:9月28日(土)11:00~12:30
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:和田光生 氏|元大津市歴史博物館副館長・大谷大学非常勤講師
令和6(2024)年度第3回目の近江学フォーラム会員限定講座を開催しました。
今回の会員限定講座では、16世紀半ばに描かれた旧瑞峯院方丈襖絵「 堅田図」について、元大津市歴史博物館副館長で本研究所の客員研究員でもある和田光生氏に絵解きしていただき、当時の生業や人々の生活についてご講演いただきました。
講座のはじめには、本講演のテーマである「 堅田図」について、文化誌「近江学」第15号で日本美術史の観点から考察を行った小嵜善通教授(本学学長・本研究所所長)からもお話をいただきました。
「堅田図」には、地形をはじめ、家屋や船の形、漁具や漁法、農具や農業など、当時の人々の暮らしぶりが細部まで描かれています。今回の会員限定講座では、その一つひとつについて丁寧に読み解き、そこから当時の人々がどのように暮らしていたのか、またどういった生業を営んでいたのか、現在の町の様子とも比較しながら、和田先生の考察をお話いただきました。
受講者のみなさんからは、
・古地図を現地図と重ねて見る事が好きなので大変よかった。絵から現在の地形を読み解くのが面白かったです。
・堅田という町、湖族のこと、成立ち、地形、水路等いろいろ詳しく聞かせていただき住民として誇りに思いました。
・中世の生活の様子、町の形成など、具体的に説明されて当時の様子が理解できた。堅田の町の特徴がよく描かれていて感心した。
・その当時の人達の生活の様子が知れてとても興味深く面白かったです。ぜひ実物が見たくなりました。
などといったご感想をいただきました。
[講師プロフィール]
和田光生氏 (元大津市歴史博物館副館長・大谷大学非常勤講師)
1960年、滋賀県生まれ。佛教大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了。
大津市歴史博物館副館長を経て、現在、大谷大学非常勤講師。
主に近江の社寺に関する歴史民俗学的研究を行う。
研究発表では『近江地方史研究』28号、共著に『高月町史 景観・文化財編』などがある。