日時:2013年11月30日(土)10:40~12:10
場所:成安造形大学 聚英館3階 聚英ホール
講師:河村 直良氏 (株式会社河村社寺工殿社 代表取締役)
対談:小嵜 善通(本学教授・本研究所研究員)
タイトル:「近江~屋根のかたち-檜皮葺-」
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講師の河村直良さん
11月30日(土)、近江学フォーラム連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」の4回目を開催しました。今回は、檜皮葺や杮葺を専門とされておられる河村直良氏を講師としてお迎えしました。
社寺などの伝統建築のなかでも、檜皮葺や杮葺は格式の高い和風建築に用いられてきたものですが、河村氏はこれまで県内では三井寺や石山寺、日吉大社などの檜皮葺工事に携わってこられました。
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小嵜善通 研究員(本学教授)
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専門的な話がはずむ対談
当日は、檜皮の現物だけでなく、檜皮採取や檜皮葺に用いる道具なども持って来ていただき、その使用方法をうかがうとともに、原皮師(もとかわし)が行う檜皮採取の方法や時期、また、檜皮は10年ほどで再生し、2回目以降の檜皮が実際に使用されていること、さらに、檜皮葺の寿命や、檜皮を留める竹釘のことなど、普段知る機会の少ない貴重なお話をうかがうことができました。
持続可能な材料を用いる檜皮葺の工法が、現在よく耳にするようになったエコの考え方にも通じると指摘された点や、「視る」ということが様々な状況においていかに大切かということを熱く語られる河村氏がたいへん印象的でした。
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報告:小嵜 善通