棚田・里山、湖辺の郷 淡海の夢2011風景展

会期|12月3日(土)〜12月17日(土)/4日(日)休廊、11日(日)開廊
時間|12:00〜18:00/観覧無料
場所|成安造形大学【キャンパスが美術館】アートサイト
*JR京都駅より湖西線でJRおごと温泉駅まで20分 JRおごと温泉駅前から乗車無料のスクールバスで3分

琵琶湖を中心とした湖国の自然や風景、町並みは今、次世代に引き継ぎたい美しく貴重な日本の原風景として広く注目されています。
本展は公募風景展です。一般の方や学生の作品を通して、近江の素晴らしい景観と固有の価値を再発見していただけると幸いです。ご高覧ください。

企画・監修/永江弘之(成安造形大学准教授)
協賛/株式会社クサカベ、ホルベイン工業株式会社
主催/成安造形大学 近江学研究所

>>>「淡海の夢2010風景展」出品作品を近江ギャラリーで公開しています。

成安造形大学【ギャラリーが美術館】公式サイト

2011-11-30T12:19:41+09:002011年11月30日|おうみブログ, お知らせ, イベント|

近江学フォーラム会員限定講座「大津絵と三井寺」開講しました

講座名:「大津絵と三井寺」 ―大津絵誕生の母胎―
日 時:平成23年11月26日(土) 10:40~12:00
場 所:成安造形大学 聚英ホール
講 師:福家俊彦 氏(総本山三井寺 執事長)

近江学フォーラム会員限定講座の今年度最終回の講座が11月26日(土)、三井寺執事長の福家俊彦先生をお迎えして開催されました。
講演のタイトルは「大津絵と三井寺」。大津絵の始まりが京都から移住してきた絵師がはじめたというものや、キリスト教禁教によるものという定説に疑問を投げかけながら、三井寺の「別所」がいわゆる宗教的なアジールをつくり出し、自由な芸能活動や庚申講などの民間信仰が展開されるなかで大津絵が発生してきたという新説を提唱されました。
「三井寺別所で醸成された具体的な信仰や芸能は、庚申講、天神信仰、踊り念仏、三井寺説教節、連歌などがあげられ、それらが中世から近世に広がっていった。一方、大津絵の歴史は、今に残されている作品以外にほとんど資料がなく、実態がつかめないが、その残されている作品の画題を見ると三井寺別所で行われていた信仰や芸能に共通してくる。」と福家先生は丁寧に大津絵の発祥についての新説の根拠を解説されました。
参加者からは「天台寺門宗総本山三井寺のイメージは理解しているが、別所という独特の宗教文化を持った場所があったことは驚きである。」「大津絵の発祥のことに興味があったのでよく理解できた。」「今の芸術につながる芸能などの発祥は混沌する自由な雰囲気の場所から自然発生的に生まれるのだということがわかった。」など様々な感想を聞くことができました。

報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

近江の催し:2011年12月

太郎坊宮お火焚大祭

太郎坊宮お火焚大祭

6月30日(木)~12月11日(日)
特別企画「グ・ル・メなやきものたち-陶芸を楽しむ」展
滋賀県立陶芸の森

9月3日(土)~12月11日(日)
秋季特別展 神仏います近江 天台仏教への道
MIHO MUSEUM

11月25日(金)~2012年 1月15日(日)
第94回ミニ企画展 趣味家謹製!! 辰年の年賀状
大津市歴史博物館

9月6日(火)~12月18日(日)
戦後アメリカ美術の軌跡
滋賀県立近代美術館

12月6日(火) ~12月18日(日)
第65回 滋賀県美術展覧会
滋賀県立近代美術館

11月1日(火)~12月18日(日)
湖国滋賀と京都画壇
滋賀県立近代美術館

11月18日(金)~12月18日(日)
国宝梵鐘・所蔵作品展
佐川美術館

12月4日(日)
太郎坊宮お火焚大祭
太郎坊宮 阿賀神社(東近江市)

2011-11-21T12:48:30+09:002011年11月21日|お知らせ, 近江イベントカレンダー|

旧港町堅田を歩く

11月19日(土)、あいにくの雨模様の中、近江学Aの授業の一環で恒例となっていますフィールドワークに出かけました。
訪れたのは、湖族の郷「堅田」。午前10時にJR堅田駅に集合し、予定では徒歩ではじめの目的地「浮御堂」まで行く予定でしたが、荒天でしたので堅田町内循環バスに乗車して目的地を目指しました。
浮御堂では恵心僧都源信が平安時代に比叡山横川で修行中に炎立つ魂を鎮めるためこの地に向かい、千躰の阿弥陀仏を奉納したという伝承を解説し、また、近世の俳人松尾芭蕉がこの地に浮かぶ中秋の月を愛で俳句を詠んだ話をしました。

次に浄土真宗本福寺に向かい、その前で親鸞聖人に始まる浄土真宗が中興祖といわれる八代目の蓮如上人の活躍によって日本で最も大きな教団となる礎を築いたという解説し、
その後、浄土真宗光徳寺を訪ねて「堅田源兵衛の首」という浄土真宗に伝わる伝承について当寺のご住職にお話を伺い、伝承の大切さを学びました。


最後に堅田衆と呼ばれた自治組織の中でも指導的な立場にあったという殿原衆居初(いそめ)家の二九代目のご当主を訪ね、堅田衆の歴史と当家が管理される名勝「天然図画亭(てんねんずえてい)庭園」と茶室「天然図画亭」についての解説をじっくりと聞かせて頂きました。



堅田の街はこの他にも一休宗純ゆかりの祥瑞寺や出島(でけじま)灯台、新田義貞の妻勾当内侍の墓など、歴史的な見所が沢山あります。これは、堅田が湖上交通の要衝であった琵琶湖の最もくびれた部分に位置し、京の都に出入りする人々の往来が頻繁にあり、文化が行き来した所以であることをまとめとして解説しました。

当日は雨模様でしたが湖族の郷アートプロジェクト(本学プロジェクト実習による学生の活動)が行われており、にぎやかな湖族の街を散策しました。

湖族の郷アートプロジェクト公式サイトはこちら

公開講座『近江~魂のかたち―絵馬―』を開講しました


講座名 『近江~魂のかたち―絵馬―』
日 時 平成23年11月12日(土) 10:40~12:00
場 所 成安造形大学 聚英ホール
講 師 吉村俊昭(本学教授・近江学研究所研究員)
対 談 小嵜善通(本学教授・近江学研究所研究員)
今年から始まりました連続公開講座「近江のかたちを明日につなぐ」シリーズも今年最後の講座となりました。最後を締めくくるこの日は本学教授で附属近江学研究所の二人の研究員に担当いただきました。
タイトルは「近江〜魂のかたち〜 絵馬」。はじめに本学で日本美術史の教鞭をとる小嵜善通研究員が絵馬の起源や近江に現存する絵馬やその種類について解説され、続いて絵馬などの板絵の表現技法の研究と修復を手がける吉村俊昭研究員が、近江の絵馬の特徴や修復の技法について丁寧に語っていただきました。
「絵馬の起源は奈良時代にさかのぼり、呪術的な要素として天変地異や疫病を鎮めるために生きた馬を神に捧げることが行われ、やがて絵に描かれ奉納されるようになった。」「日野の馬見岡綿向神社や愛荘町の豊満神社には非常に貴重な大絵馬が存在し、綿向神社には厩と猿・日野祭礼・歌舞伎・馬、豊満神社には平敦盛・牛若丸弁慶・黒馬・坂上是則など様々な画題が描かれている。」など、興味深い「絵馬」のすべてが二人の解説の中で紹介されました。
最後に文化財の模写について、模写の種類や、模写の筆法、絵の具の調合の話しなど、貴重な話を聞くことができ、普段覗くことのできない模写の現場について知る機会となりました。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治 

「仰木のくらしワークショップ『食』」が開催されました。

11月12日(土)、【キャンパスが美術館】ライトギャラリーで開催中の「仰木  水と記憶のコスモロジー展」の関連企画として「仰木のくらしワークショップ『食』」が開催されました。
ワークショップは大きく3部に構成され、11:30から「ふれあい青空市」、13:00から「食文化聞き取りワークショップ」、14:30から「納豆餅づくり」とかたちを変えながら仰木の「食」をテーマとして行われました。
「ふれあい朝市」では、毎週日曜日に仰木で開催されている青空市を招待して、学内で朝採り野菜や棚田の新米、棚田の酒米でつくった地酒などが販売されました。地域の方やこの日行われた近江学研究所の公開講座に参加された方々で賑わいました。
「食文化聞き取りワークショップ」では、現在近江学研究所の研究活動として取り組んでいる「仰木ふるさとカルタ」制作プロジェクト(担当:永江弘之研究員、大岩剛一研究員、大原歩近江学研究所職員、加藤賢治研究員)の学生が、仰木学区老人クラブ連合会の方々を招いて聞き取りを行いました。今回は特に「食」をテーマとしましたので、懐かしい食べ物の話がたくさん出てきました。特に蜂の巣を見つけて蜂の子(蜂の幼虫)を採り、炊き込みご飯として調理した「蜂の子ご飯」の話や、スノウという12月に行われる祭礼の時に作られる納豆餅の話など興味深い話をたくさん聞くことができ、学生たちは必死でメモをとっていました。
「納豆餅づくり」では、実際に仰木でとれたもち米で、お餅つきをして納豆餅をつくり、聞き取りの参加者や、一般参加者に振舞われました。もちろん納豆は自家製。スーパーで販売されている納豆とは違い、ほろ苦く独特の風味があり、それを挟んだ納豆餅は想像と異なりおいしいお餅でした。
好天にも恵まれ、良いかたちで地元仰木の方々と学生たちの触れ合いの場がつくれました。「仰木ふるさとカルタ」の制作はまだまだ途中です。完成が非常に楽しみですが、完成したときにはまたこのような触れ合いの場で発表報告会を開催したいと思います。

報告:近江学研究所研究員 加藤賢治

2011-11-14T10:29:57+09:002011年11月14日|お知らせ|

近江学展覧会 関連企画「仰木のくらしワークショップ―食―」開催します!


現在開催している「仰木 水と記憶のコスモロジー」展の関連企画のワークショップのお知らせです。

近江学研究所が主催する研究活動「里山 水と暮らし 生活文化の聞き取り調査 および
仰木ふるさとカルタ制作」の公開ワークショップを行います。
1000年つづく里山のくらしの中で生まれてきた「食」をテーマに、
学生研究スタッフが中心となって、「仰木の食文化」の魅力を探ります。
ぜひ、学生たちが学ぶ姿、また地元地域の豊かさに触れにお越しください。

日時: 2011年11月12日(土) 11:30~16:00  
会場: 成安造形大学 G棟 ライトギャラリー前

11:30~ ふれあい仰木青空市 in 成安造形大学 
       仰木にて毎週日曜に開催している青空市が特別出張します!
       仰木の朝採り野菜や棚田の新米、地酒の販売です。

13:00~ 食文化聞き取りワークショップ
       仰木で生まれ育った地元のみなさんをお招きし、
       仰木の食について聞き取りをします。

14:30~ 納豆餅つくり
       仰木独自の食文化である「納豆餅」をつくります。
       地元産の食材で、地元の方に指導いただきながら、
       みんなで餅つきし、地産地消を体感しましょう。
       ※先着約50名にふるまわれます。

協力 仰木ふれあい青空市、北村酒店、仰木学区老人クラブ連合会

2011-11-10T18:05:35+09:002011年11月10日|おうみブログ, お知らせ, イベント|
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