9月26日(土)、浜大津大津港周辺で2009びわ湖学生フェスティバルが開催されました。これは滋賀県の13大学の学生が集まり、学生同士の親睦と地域住民との交流を目的に開催されるもので、今年は成安造形大学が当番大学ということで行われました。
そのフェスティバルの目玉として、琵琶湖汽船(株)の協力を得て、近江学研究所が船上講演会を企画しました。講師はもちろん近江学研究所木村至宏所長。『湖上から見る近江八景』と題して、約1時間、船上で景色を見ながら近江八景について語っていただきました。
当日は快晴。午前中は県内加盟大学の学生120名を前に、午後は一般参加者110名に対して熱弁をふるわれました。湖上から移り行く景色を見ながら、語る木村所長。話は途切れることなく続きます。湖上から眺める堅田浮御堂を前に「千躰の阿弥陀仏がお堂に安置され、湖上に消えて行った魂を鎮め、湖上の安全を守護するために湖上に向けてお堂が建てられています。また、こよなく近江を愛した松尾芭蕉は十六夜の月を眺めながら『鎖あけて 月さしれよ 浮御堂』という名句を残しました」と語られました。
いつもの楽しい語りである「木村節」は琵琶湖の湖面のように冴えわたり、木村先生の琵琶湖のように広く深い知の泉に触れることができた参加者の顔は満足感であふれていました。
 琵琶湖汽船の新型エコクルーズ船「megumi」に今回初めて乗船しましたが、視界は良好ですばらしい景色を十分楽しむことができました。近江学研究所では是非ともまたこのような企画を計画し、多くの方に琵琶湖の魅力を伝えたいと思っています。乞うご期待!

報告:近江学研究所研究員 加藤賢治