講師:田端泰子 (京都橘大学学長)
日時:2008年7月5日(土) 10:40~12:00
場所:成安造形大学 本部棟三階ホール

第6回 京都橘大学学長 田端泰子「戦国に生きた女性たち」7月5日 本部棟3階ホール

第6回 京都橘大学学長 田端泰子「戦国に生きた女性たち」7月5日 本部棟3階ホール

女性の社会における役割を歴史という視点から研究されている田端泰子先生に近江と戦国時代にスポットを当てていただき、戦国時代の妻の役割についてご講義をいただきました。
近江は中世史資料の宝庫と呼ばれており、それら様々な資料から女性の役割が見えてくる。戦国武将は戦(いくさ)になると長期間家を空けることになり、留守を守るのがその妻ということになる。一族の財産管理から家臣の家族の面倒、また、養子も含む子供たちの教育までがその仕事となる。織田信長が秀吉の正室おね(後の北政所)に宛てた書状には、藤吉郎(秀吉)には出来すぎた妻であるとほめながら、側室に嫉妬せず、言いたいことも多少慎んで夫(秀吉)をうまく操るようにと正室の役割を諭した内容が読める。など、詳しく当時の女性の役割を解説いただきました。
最後には芸術大学である本学での講義ということで、豊国祭礼図屏風という秀吉を祭る豊国神社の祭礼図をスクリーンに映され、戦国時代の女性の衣装も映像でご紹介いただきました。

報告者:近江学研究所研究員 加藤賢治