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おうみブログ

第六回近江学フォーラム現地研修「湖南の仏像を訪ねて」開催

パンフレット表紙

パンフレット表紙


10月5日(日)、第6回目となる近江学フォーラム現地研修が行なわれました。
今年のテーマは、「湖南の仏像を訪ねて」です。
近江学フォーラム会員限定講座として、7月12日(土)に「近江の仏像とその見方」と題して、大津市歴史博物館学芸員の寺島典人氏より講演いただき、現地研修に向けての事前勉強を行ないました。
今回の研修では、湖南三山である天台密教の3ケ寺「長寿寺」「常楽寺」「善水寺」と、浄土宗で素晴らしい観音菩薩を守りする「正福寺」の4ケ寺をめぐる企画でした。
湖南の仏像を訪ねてマップ

湖南の仏像を訪ねてマップ


当日は、台風が迫る中、降水確率が80%と発表されていたにも関わらず、小雨が時折降る程度の天候に恵まれ、83名の参加者のみなさんと研究員・職員12名は、予定通り9時に守山駅を、バス2台で出発をしました。
現地研修の講師は恒例となっている木村所長。進行役はこれも恒例の加藤研究員が担当しました。
1、長寿寺
長寿寺では、国宝である本堂の特徴や、寺を開基した良弁和尚についての木村所長の解説を受けて、本堂へあがりました。
住職の奥さまから、とてもわかりやすく楽しい心にひびく法話を聞かせていただき、本堂の内陣に収蔵されている仏様を拝観しました。境内にはいたるところに季節の花が活けられており、心躍る1ヶ寺目となりました。
長寿寺楼門(撮影:津田睦美研究員)

長寿寺楼門(撮影:津田睦美研究員)


長寿寺の本堂前にて( 撮影:津田睦美研究員)

長寿寺の本堂前にて(
撮影:津田睦美研究員)


講師の木村至宏所長、進行役の加藤賢治研究員

講師の木村至宏所長、進行役の加藤賢治研究員


長寿寺本堂

長寿寺本堂


手水には鮮やかなダリアが。

手水には鮮やかなダリアが。


2、常楽寺
常楽寺は、国宝の本堂と三重塔という天台密教の古来のかたちがそのまま残されています。まず、本堂にて住職さまより寺院のいきさつをお聞きし、木村所長より本堂の内陣・外陣や境や天井の造形についての解説がありました。
常楽寺には、本尊千手観音菩薩(秘仏)を守護する「木造二八部衆立像」が立ち並んでおられ、圧倒的なお姿を拝観しました。また、後陣には、歴史の中で収蔵されてきた貴重な仏様の数々を拝観しました。
常楽寺 本堂

常楽寺 本堂


常楽寺 国宝 三重塔

常楽寺 国宝 三重塔


昼食は、地元のお食事処「やまりゅう」へ。
昼食後は、木村所長によるミニレクチャー。湖南仏教圏であるこの地域にまつわる歴史・文化のお話がありました。

大広間にて昼食後のレクチャー

大広間にて昼食後のレクチャー


木村至宏所長

木村至宏所長


3、善水寺
善水寺では、ご住職の熱のこもった寺宝の解説を聞くことができました。荘厳な空間の中に配される仏様のかたちは、比叡山延暦寺を模して造られたものだとのこと。
また、秘仏である「金銅釈迦誕生仏立像」を特別拝観させていただきました。日本で2つしかない、手のひらを広げて天地を指す誕生仏。
とても有難いお姿を拝観できました。
善水寺 本堂

善水寺 本堂


広い縁を通り、堂内へ (撮影:津田睦美研究員)

広い縁を通り、堂内へ
(撮影:津田睦美研究員)


寺名の由来となった「天皇を救った湧水」を味わいました。(撮影:津田睦美研究員)

寺名の由来となった「天皇を救った湧水」を味わいました。(撮影:津田睦美研究員)


4、正福寺
正福寺では、ご本尊の大日如来がおられる本堂と、素晴らしい十一面観音が3体など寺宝が収蔵されている観音堂の2グループにわかれて、解説を聞きました。
十一面観音のお姿は、ため息が出るほど美しく、この地で長く守られていることがとても貴重に感じました。
正福寺 本堂(撮影:津田睦美研究員)

正福寺 本堂(撮影:津田睦美研究員)


正福寺 観音堂

正福寺 観音堂


5、アグリの郷 栗東
最後の帰り道では、道の駅「アグリの郷栗東」を訪ねました。
地元の安全でおいしいものを買い込んで、一路、守山駅に戻りました。
アグリの郷 栗東

アグリの郷 栗東


この日は、小雨の降ることもありましたが、お寺の庭園もしっとりと美しく、
また台風前ということもあり、貸切の状態でお寺をめぐることができました。
仏様と対話するように、じっくりと向かい合う現地研修となりました。
ご参加いただき、ありがとうございました。
(撮影:津田睦美研究員)

(撮影:津田睦美研究員)


(報告:大原歩)