公開講座「近江〜食のかたちー料理が伝える文化とは!?」報告
2019年5月30日
連続講座 近江のかたちを明日につなぐ「近江〜食のかたちー料理が伝える文化とは!?」
日時:5月18日(土)10:50~12:20
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:川西 豪志 氏(株式会社木馬代表取締役、ひさご寿し料理長)
対談:石川 亮 (本学准教授・本研究所研究員)
水郷と商家の街、近江八幡市で地元の食材をふんだんに使う料理人、寿し割烹と日本料理を楽しませる「ひさご寿し」2代目川西豪志氏をお迎えしました。本研究所の石川亮研究員かナビゲートする対談形式での講演を行いました。
講演では、世界的に和食の注目度は高く、その理由として無形文化遺産に「和食;日本人の伝統的な食文化」が登録されたことは大きいことが話されました。川西氏は、登録された当時、フランスの宮殿で外務省の方々に懐石料理を振る舞うメンバーとして参加され、またその2年後に開催されたミラノ万博でも、日本食チームの一人として日本食を世界に広めるために参加されました。それをきっかけに、なぜ日本料理をつくるのか、自分が暮らす土地の食や文化を誇りに思えているか、日本食文化の中で近江料理とは何かを考え、近江八幡の自然環境、生産者や漁師などいろいろな人に地域の食を教わることを始めたというエピソードが語られました。
講座の中では、川西氏がこれぞ近江の郷土食と考える「丁子麩の酢味噌和え」が振舞われ、味覚を通じた食文化の深さを味わう講座となりました。
[講座内容]
水郷と商家の街、近江八幡市で地元の食材をふんだんに使う料理人、寿し割烹と日本料理を楽しませる「ひさご寿し」2代目川西豪志氏に迫ります。世界的に和食の注目度は高く、その理由に無形文化遺産に「和食;日本人の伝統的な食文化」が登録されたことは大きい。日本食文化の中で近江料理とは何か、その周辺と環境、様々な過程から育まれた料理に注目し食が伝える近江、日本の文化について、また多分野との交流から広がる食の可能性にも迫ります。
[講師プロフィール]
川西 豪志 氏 (株式会社木馬代表取締役・ひさご寿し料理長)
1976年 滋賀県近江八幡市生まれ。’95年 県立八日市高等学校卒業後、株式会社木馬 ひさご寿しに入社。有馬での修行後’03年帰郷、ひさご寿し料理長に。第一回日本料理コンペティション全国決勝敢闘賞、国家資格日本料理専門調理師、滋賀県日本調理技能士会理事、滋賀フードツーリズム推進協議会副会長、日本料理アカデミー正会員、龍谷大学非常勤講師。
特別公開講座「日本の食とお茶-近江の食文化にからめて-」報告
2019年5月10日
特別公開講座「日本の食とお茶 -近江の食文化にからめて-」
日時:2019年4月27日(土)14:00〜15:30
場所:コラボしが21 大会議室
講師:熊倉 功夫 氏 (MIHO MUSEUM館長、国立民族学博物館 名誉教授)
2019年度特別公開講座として、2013年「和食;日本人の伝統的な食文化」 としてユネスコの無形文化遺産に登録にご尽力された熊倉功夫氏をお迎えし開催しました。
講演では、私たちにとって「和食」とはなにかをお話しいただきました。古来から自然の中に存在する霊的なものと人との交信のかたちとして、「行事食」があることを「花見」から読み解かれ、そこには日本人のもつ移ろいゆく自然を尊重する姿、恵みに対する感謝の気持ちが表れている。また、鎌倉初期から始まった茶の湯文化生み出した「会席」にもある一汁三菜が、今の家庭料理につながっている。「家庭料理」は、旬のものを食べ、つくる人が 食べる人の顔を思い浮かべてつくられる。それが「食文化の原点」として、一番大切な姿であることが話されました。
講座の後半では、本研究所加藤副所長より、熊倉氏とともに4月頭に大津市仰木地区へ訪れ、仰木のハレの食事をとっていただいた様子をスライドで報告しました。
熊倉氏からは、納豆餅という滋賀県内の他の地域に見られない独特の食文化に驚いたというエピソードが紹介され、近江には各地に家庭の中に生きている郷土料理・和食の文化がある。それは、とても価値があることで、ぜひ後世に引き継いでほしいと語られました。
ほぼ満席の約150名の受講者から、大変満足度の高い感想をいただきました。
[当日プログラム]
13:30開場・受付/14:00講演開始/15:30講演終了
[会場]
コラボしが21 大会議室
〒520-0806 滋賀県大津市打出浜2番1号
[講座内容]
ご存知の通り日本の食文化は、2013年に「和食;日本人の伝統的な食文化」 としてユネスコの無形文化遺産に登録され、ますます世界各国からその文化 の魅力が注目されています。今回の特別公開講座では、この無形文化遺産の登録に尽力された熊倉功夫先生にご登壇いただきます。日本の食文化の歴史に始まり、無形文化遺産登録の意義、日本食に欠くことができないお茶、そして近江の食文化についても触れていただきます。
[講師プロフィール]
熊倉功夫 氏(MIHO MUSEUM 館長・国立民族学博物館 名誉教授)
1943年 東京生まれ。東京教育大学卒業。文学博士。筑波大学教授、国立民族学博物館教授、林原美術館館長、静岡文化芸術大学学長などを歴任。2013年中日文化賞受賞。著書に『日本料理の歴史』、『茶の湯といけばなの歴史 日本の生活文化』、『後水尾天皇』、『文化としてのマナー』、『現代語訳南方録』、『茶の湯日和 うんちくに遊ぶ』、『日本人のこころの言葉 千利休』、『熊倉功夫著作集』全7巻、等。専門分野:日本文化史、茶道史。平成30年度第4回「和食文化京都大賞」受賞。
2019年度近江学フォーラム会員募集開始いたしました!
2019年3月14日
滋賀県(近江)の持つ豊かな自然と歴史、文化に対し、興味・関心のある方、ご自身の持っている知識や見聞を深めたい、広げたいとお考えの方は、是非会員にお申込ください。
近江学フォーラムは、1年を通して1つのテーマを多角的に学びます。
2019年度の特集テーマは《里のいとなみ》です。
みなさまの近江学フォーラムへのご参加をお待ちしております。
2019年度近江学フォーラムの期間は、2019年4月1日~2020年3月31日です。
会員は随時募集しております。※途中入会でも年会費は同額です。
>> 詳しくはこちらをご覧ください
出版のご案内 淡海文庫62『水と祈りの近江を歩く』加藤賢治
2019年3月12日
【出版のご案内】
宗教民俗研究者である加藤賢治本研究所副所長による著書 淡海文庫62『水と祈りの近江を歩く』(サンライズ出版)が出版されました。
内容紹介
琵琶湖を有する滋賀県下の祭りや年中行事、民間信仰、伝承などについて、実際に現地を訪ね歩き、その歴史や風土との関わりをわかりやすく紹介する。根底に流れる草木国土悉皆成仏の思想も取り上げ、未来へとつなぐ現代版「近江の歴史風土記」として世に問う。
目次
第一章 近江の風土
第二章 水と祈りの聖地
第三章 水と祈りの祭り
第四章 水の修行と祭り
第五章 近江の風土を未来へ
著者プロフィール
加藤 賢治(カトウ ケンジ)
1967年、京都市生まれ。1991年立命館大学産業社会学部卒業後、高等学校地歴科教員を経て、1997年成安造形大学事務局勤務。事務局勤務のかたわら宗教民俗を学ぶため大学院へ進学。2004年佛教大学大学院文学研究科仏教文化専攻修了、2011年滋賀県立大学大学院人間文化学研究科地域文化学専攻博士後期課程単位取得満期退学。2008年から成安造形大学附属近江学研究所研究員となり、現在、同研究所副所長、成安造形大学芸術学部地域実践領域准教授。
主な論文・著書
「村座と祭礼―滋賀県大津市仰木地区の例―」(近江地方史研究第44号、2010年)、「宮座の祭礼 ~今堅田に伝わる祭礼『野神祭り』に見られる現状~」(成安造形大学附
属近江学研究所紀要1号、2012年)、「古式祭礼に見るコミュニティとそこに展開されるコミュニケーション ~大津市今堅田一丁目の愛宕講と地蔵講を中心に~」(成安造形大学附属近江学研究所紀要3号、2014年)、「寄人衆の役割に見る五箇祭~多様なコミュニティが結び、支える祭礼の一事例~」(成安造形大学附属近江学研究所紀要6号、2017年)、「里山の民間信仰~仰木の地蔵信仰について~」(成安造形大学附属近江学研究所紀要7号、2018年)
『空(くう)にかける階段 彫刻家富樫実の世界』(サンライズ出版、2004年)
『古の贈り物 日本画家西久松吉雄の世界』(サンライズ出版、2014年)
『近江 山の文化史』(サンライズ出版、2005年)分担執筆
『近江戦国スケッチ紀行』(サンライズ出版、2010年)分担執筆 他多数
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加藤賢治から
このたび、サンライズ出版から 淡海文庫62『水と祈りの近江を歩く』を発刊する運びとなりました。2011年から約5年間にわたって滋賀県文化振興事業団(現びわ湖芸術文化財団)発刊の季刊誌「湖国と文化」に連載した記事を中心に、歴史文化とともに、霊水や霊木など神仏に溢れる近江の風土を宗教民俗の視点でまとめた随想となっています。
木村至宏顧問 「発刊に寄せて」から一部抜粋
・・・記述の中には加藤賢治氏の研究テーマである「草木国土悉皆成仏」の思想にも触れ、全体的に理解できるように配慮されていることは注目に値するといえる。
本書は、見方によっては新しい「滋賀県の歴史文化散歩」の要素を十分に備えた好書といえる。近江の歴史と文化を広く理解するために、手にとっていただきたい書物である。
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詳細・ご購入はサンライズ出版公式ホームページ こちらから
2019年度公開講座申込み受付中!
2019年3月11日
成安造形大学附属近江学研究所の2019年度公開講座の応募申込を開始しました。
2019年度は、近江学研究所では、”滋味深い近江の食文化”をテーマに、特別講師を招聘しての特別公開講座や、連続公開講座「近江のかたちを明日につなぐ」、そして大津市仰木・堅田を舞台とした写生会など多彩なラインナップとなっております。
これらの公開講座を通じて、近江が持つ特性を再発見し、見らへ向け新たな価値観の想像につながればと長っております。
お申込・詳細はこちらから
みなさまのお申込を心からお待ちしております。
特別公開講座
受講料:500円
『日本の食とお茶―近江の食文化にからめて―』
4月27日[土]14:00~15:30(13:30受付開始)
申込締切日:4月12日[金]必着
講師:熊倉功夫 氏|MIHO MUSEUM 館長・国立民族学博物館 名誉教授
連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」
受講料:1講座につき500円
5月18日[土]10:50~12:20(10:20受付開始)
『近江~食のかたち―料理が伝える文化とは!?』
申込締切日:5月7日[火]必着
講師:川西豪志 氏(株式会社木馬代表取締役・ひさご寿し料理長)
対談:石川亮(本学准教授・近江学研究所研究員)
11月9日[土]10:50~12:20(10:20受付開始)
『近江~挑戦のかたち―完全農薬不使用栽培を通してみる、朝宮茶のちから―』
申込締切日:10月25日[金]必着
講師:片木明 氏(茶農家)
対談:真下武久(本学准教授・近江学研究所研究員)
11月30日[土]10:50~12:20(10:20受付開始)
『近江―受け継ぐかたち ―信楽勅旨、茶器をつくる―』
申込締切日:11月15日[金]必着
講師:大西左朗 氏(陶芸家)
対談:石川亮(本学准教授・近江学研究所研究員)
定員:180名
連続講座「淡海の夢2019写生会」
受講料:1講座につき500円
6月8日[土]9:30~17:30
『仰木・棚田里山写生会』
会場:滋賀県大津市仰木周辺
申込締切日:5月24日[金]必着
10月26日[土]9:30~17:30
『堅田・湖族の郷写生会』
会場:滋賀県大津市堅田周辺
申込締切日:10月11日[金]必着
文化誌「近江学」第11号(特集 里のいとなみ)発刊いたしました
2018年12月17日
11号を機に、デザインを成安造形大学卒業生のグラフィックデザイナーの塩谷啓悟さん、編集をアートディレクターで活躍している玉置慎輔さんを迎えて、デザインリニューアルをしました。
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発行 成安造形大学附属近江学研究所 〒520-0248滋賀県大津市仰木の里東4丁目3-1
発行人 西久松 吉雄
編集長 小嵜 善通
デザイン 塩谷 啓悟 http://shiotanikeigo.com/
編集 玉置 慎輔
校正 岸田 幸治(サンライズ出版株式会社)
カバー写真 寿福 滋
印刷 宮川印刷株式会社
発売元 サンライズ出版株式会社 〒522-0004滋賀県彦根市鳥居本町655-1 TEL 0749-22-0627
発効部数 1,200部
定価 1,800円+税
ISBN 978-4-88325-651-8 C1420
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〈内容紹介〉
特集テーマは「里のいとなみ」。里山をテーマに世界で活躍する写真家今森光彦氏の写真レポートを始め、日本画家三輪晁勢が描いた「坂本の里坊」の考察、近江各地の里で守られる仏像と人びとの「結縁」の姿、万葉の里を訪ねる旅のエッセイ、瀬田・田上地域に収蔵された「民具」からその地を読み解く民俗学の論考、甲賀市信楽の「朝宮茶」「信楽焼」の職人たちへの取材など、「里のいとなみ」をテーマにした多彩な論考を収録。
〈目次〉
「里は物語る」
木村至宏(近江学研究所顧問)
「里という自然」
今森光彦(写真家)
「里の仏像、結縁する人びと」
伊東史朗(和歌山県立博物館館長、京都国立博物館名誉館員)
「江濃を結ぶ里―奥伊吹・甲津原ー」
髙橋順之(米原市教育委員会歴史文化財保護課主幹)
「古歌が繋ぐ古代と現代―万葉の地に遊ぶ―」
西本椰枝(文筆家)
「田上郷土史料館収蔵民具からみる里の暮らし」
須藤護(龍谷大学名誉教授・同大学里山学研究センター研究フェロー)
「里坊 律院の庭園と西教寺本堂大壁画」
加藤賢治(近江学研究所副所長)
「循環するスミカ―仰木の里山から―」
大岩剛一(近江学研究所客員研究員)
「里の伝説 仰木―「佐治の手」と「源満仲公」
永江弘之(近江学研究所研究員)
「湖北の里 下丹生」
吉村俊昭(近江学研究所研究員)
「旧跡 寝物語の里」
小嵜善通(近江学研究所研究員)
「蒲生野の里を訪ねて」
寿福滋(写真家)
「近江の風景を描く―白洲正子の世界」
西久松吉雄(近江学研究所所長)
「朝宮の茶 茶の進化を育む土地」
真下武久(近江学研究所研究員)
「里の生業―受け継ぐ精神―信楽勅旨 陶璃窯」
石川亮(近江学研究所研究員)
購入について〉〉〉
□ WEBから サンライズ出版WEBサイトより 〉〉〉こちらから
□ WEBから amazonより〉〉〉 こちらから
□ 大学内 附属近江学研究所にて 成安造形大学 本館棟1階事務所内
【公募展】淡海の夢2018風景展 始まりました
2018年12月1日
今年で16年目を迎える「淡海の夢2018風景展」が開催しました。
公募による一般の方の絵画や写真作品を展示しています。
今年も風景画の魅力がつまった47作品があつまりました。
ぜひ、ご高覧ください。
【展覧会概要】
棚田・里山、湖辺の里 淡海の夢2018風景展 (おうみのゆめ)
会期 12月1日(土)~12日(水)
時間 11:00~17:00
会場 成安造形大学【キャンパスが美術館】ギャラリーアートサイト
休館日 日・月曜
入場無料
関連企画 アーティストトーク
12月1日(土)13:00~15:00
会場 I棟1階プレゼンルーム(アートサイト横教室)
企画・監修/永江弘之(ながえひろゆき)(成安造形大学教授)
協賛/株式会社クサカベ、ホルベイン画材株式会社
主催/成安造形大学附属近江学研究所
問合せ 成安造形大学附属近江学研究所 077-574-2118
出品作品
47作品
一般公募作品 33点
学生選抜作品 11点
賛助作品 3点
【受賞作品】
クサカベ賞 5点
金田 幸雄 「日吉大社 渓流」
中村 忠治 「春まだ遠し」
田中 裕之 「湖西の朝」
岩﨑 恵子 「ハーモニー」
端根 黎香 「黄昏時」
ホルベイン賞 5点
藤井 誠 「棚田(1965年大津市仰木の里写真集より)」
宮北 美智子「懐かしい田園風景」
中田 あかね「棚田」
正井 恵未 「無題」
森山 遥香 「日向の古舟」
連続講座「近江~受け継ぐかたち-びわ湖真珠のもつ潜在能力に迫る」講座報告
2018年11月20日
日時:2018年11月10日(土)10:50~12:20
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:杉山 知子 氏 (神保真珠商店店長)
対談:石川 亮 (本学准教授、近江学研究所研究員)
タイトル:2018年度 連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」第3回「近江~受け継ぐかたち-びわ湖真珠のもつ潜在能力に迫る-」
講座内容
大津市東海道沿いにお店を構える神保真珠商店は長年びわ湖で淡水真珠を養殖される方々との信頼関係を保ち良質な淡水真珠を発信、提供されてきました。淡水真珠を養殖し、宝飾品としてかたちになるには様々な条件が整い、多くの人の手に渡ってようやくその輝きを放ちます。それは時代の波に左右されない思い、自然と向き合う姿勢と丁寧なものづくりを持続する努力に他ありません。真珠を作り出すイケチョウガイの貝殻の美しさを生かした新たな展開にも迫ります。
講師プロフィール
杉山 知子 氏 (神保真珠商店店長)
1974年 滋賀県大津市生れ。’95年 平安女学院短期大学卒業。’96年日本アートスクール卒業。’96年 GEAプロセスエンジニアリング株式会社 でCAD設計として勤務を経て、’14年 家業の神保真珠店に入社。県庁前に実店舗をオープン。’17年 店舗を拡張し、煎茶サロンを併設。神保真珠店は、1954年親戚が有限会社神保真珠を創業、養殖を開始。’62年竹治の長男・神保恵一が神戸に神保真珠貿易を設立(伊吹末次郎が関わる)。’66年 祖父・伊吹末次郎が神保真珠商店を開業。
石川 亮 (本学准教授、近江学研究所研究員)
1971年、大阪府生まれ。1995年京都精華大学美術学部造形学科卒業。現在成安造形大学准教授。美術家。交通インフラやのそのシステムの興味から作品制作を始める。近年は国内の神仏にゆかりのある地に出向き、その場所の持つ性質やルーツを探ることが作品制作の糸口になっている。近作に地域伝承や地名をもとに名付けられた湧水を収集した作品「全体‐水」は個々の水が混ざりあい一つになるプロセスを作品にしている。宗教観と自然観を生活の中に取り込み、自然と対峙しながらも共存してきた日本人の感覚に注目している。
関連企画
近江のかたちを明日につなぐ展vol.11「近江~受け継ぐかたち-びわ湖真珠のもつ潜在能力に迫る-」
会期 11月1日(木)~11月10日(土)
場所 聚英館1階 情報発信ギャラリー
本講座に合わせた関連企画「近江のかたちを明日につなぐ 展 vol.11」として、びわ湖真珠やそれを産み出す池蝶貝を利活用した様々なクラフトの展示を行いました。
展示において2015年本学地域連携推進センターが滋賀県水産課のプロポーザル「ビワパールまるごとブランディング事業」の採択を受け、滋賀県内の様々な技術者や発信者と手を組んで取り組んだ成果の一部を紹介します。
主催|成安造形大学附属近江学研究所
協力|神保真珠商店、中川木工芸比良工房、COMMUNE、NOTA &Design 、成安造形大学 キャンパスが美術館 他
連続講座「近江~暮らしのかたち-琵琶湖の生業」講座報告
2018年10月30日
日時:2018年10月27日(土)10:50~12:20
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:澤村 芳幸 氏 (漁師)、松井 芳之 氏 (小松水産株式会社代表取締役社長)
対談:加藤 賢治(本学准教授、近江学研究所研究員)
タイトル:2018年度 連続講座「近江のかたちを明日につなぐ」第2回「近江~暮らしのかたち-琵琶湖の生業」
講座内容
「待ちの漁法」といわれる琵琶湖独特の「エリ漁」。魚の習性を利用して、「つぼ」と呼ばれる数か所ある仕掛けに誘導し、集まってきた魚をすくい捕る漁法である。コアユ、ワカサギ、モロコ、コイ、フナ、エビなど「つぼ」入る獲物は季節によって異なる。天候にも左右されながら、自然とともに暮らすエリ漁師の1日に密着し、その暮らしを紹介する。また、オイサデ漁や地引網など、かつては盛んに行われていた漁法や、現在行われている漁など豊かな琵琶湖の水産業を現況を解説。湖と生きる人の生業の昔と今を追い、暮らしの幸福度についても考えます。
講師プロフィール
澤村 芳幸 氏 (漁師)
志賀町漁業共同組合(滋賀県大津市)の漁師。
松井 芳之 氏 (小松水産株式会社代表取締役社長)
滋賀県大津市北小松で小松水産業を営む。
加藤 賢治(本学准教授、近江学研究所研究員)
1967年、京都市生れ。立命館大学産業社会学部卒業、高等学校地歴科・中学校社会科 非常勤講師を経て、1997年成安造形大学事務局勤務。現在、同大学准教授・附属近江学研究所副所長・研究員として滋賀県をフィールドに宗教民俗の研究を続けている。
関連企画
近江のかたちを明日につなぐ展vol.10「近江~暮らしのかたち-琵琶湖の生業」
会期 10月24日(水)~10月27日(土)
場所 聚英館1階 情報発信ギャラリー
本講座に合わせた関連企画「近江のかたちを明日につなぐ 展 vol.10」として、加藤研究員が北小松のエリ漁を取材した際の写真スライドショーを展示しました。
近江学フォーラム会員限定講座 第3回「里湖としての琵琶湖-水辺の村落景観と民俗文化」講座報告
2018年9月29日
日時:2018年9月29日(土)10:50~12:20
場所:成安造形大学 聚英ホール
講師:佐野 静代 氏(同志社大学教授)
タイトル:2018年度近江学フォーラム会員限定講座 第3回「里湖としての琵琶湖-水辺の村落景観と民俗文化」
概要
琵琶湖のほとりでは、漁撈やヨシ刈りなど、水辺の資源を利用した営みが古代から続けられてきました。これらの生業活動はいわば「人の手の加わった自然」として、里山と並ぶ「里湖」の景観を作り出してきたといえます。今回はこの「里湖」としての琵琶湖の景観史と民俗文化について、菅浦など水辺の村々を事例に取り上げ、今日的な意義も含めて考察したいと思います。
講師プロフィール
1968年京都市生れ。奈良女子大学助手・滋賀大学准教授を経て、現在、同志社大学文学部教授、博士(文学)。専門は歴史地理学。著書に『中近世の村落と水辺の環境史―景観・生業・資源管理』(吉川弘文館、2008年)、『中近世の生業と里湖の環境史』(吉川弘文館、2017年)。
詳細の報告は後日行います。