

研究発表しました。
2009年6月29日
6月25日(木)午後6時半から京都市中京区のウイングス京都演習室で「京都民俗学会」の6月定例談話会にて研究発表をしました。
現在私は近江学研究所研究員として成安造形大学が位置する仰木地区の村落の祭祀組織について研究をしています。その研究の中間発表として私が所属する「京都民俗学会」で事例報告し、その分野の研究者からご意見等をいただきました。
村落の祭祀組織に関しては昭和初期に肥後和男博士の「宮座の研究」「近江に於ける宮座の研究」という研究論文から始まり、「宮座」というキーワードと共に多くの研究者が様々な事例に取組み進められてきました。
近江は「宮座」の宝庫といわれています。ここ近江をフィールドとしている関東の研究者も少なくありません。そのような中、仰木の小椋神社を中心とする祭祀組織も例外ではなく、今までに研究の対象となっていました。私はそのような先行研究を踏まえて、現在の習俗の魅力を掘下げ、新たな民俗研究の視点を探りつつ、仰木ワールドを極めたいと思っています。
私の研究は始まったばかりです。ある程度の成果が出ましたらまとめて発表したいと考えています。乞うご期待!
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治
近江学研究所主催 公開講座「琵琶湖の魚」を開講しました。
2009年6月27日
講座名:「琵琶湖の魚」
日時:平成21年6月27日(土) 10:40~12:00
場所:成安造形大学 本部棟三階ホール
講師:前畑政善 (滋賀県立琵琶湖博物館 上席総括学芸員)
本日、近江学研究所主催の公開講座「琵琶湖の魚」を開講しました。滋賀県立琵琶湖博物館の前畑政善氏に琵琶湖に生息する魚類の変遷を解説していただきました。多数のご参加をいただき、ありがとうございました。
近江学研究所主催 公開講座「近江の美術-描かれた近江-」を開講しました。
2009年6月20日
講座名 「近江の美術 –描かれた近江-」
日時 平成21年6月20日(土)10:40~12:00
場所 成安造形大学 本部棟ホール
講師 小嵜 善通(成安造形大学デザイン科教授・附属近江学研究所研究員)
本日、附属近江学研究所主催の公開講座「近江の美術 –描かれた近江-」を開催しました。
本学デザイン科教授・附属近江学研究所研究員の小嵜善通が、近江を描いた様々な絵画について、それぞれの作品が描かれた視点や背景などを解説いたしました。参加をいただきましたみなさまありがとうございました。
次回、第3回目の近江学研究所主催公開講座は6月27日(土)の開催です。定員になりましたら申込受付を締め切りいたします。お申込をお急ぎください。
詳しくはこちらをご覧ください。
近江学研究所主催のプロジェクト科目「仰木森林学」始まる!
2009年6月15日
6月14日(日)「仰木森林学」の授業が行われました!
この授業は成安造形大学の地元仰木地区の山林を整備する事業に本学の学生さんが授業の一環として取り組むものです。
今から40年前に仰木村の村有であった山林を守るため、上仰木地区と辻ヶ下地区の住民が上仰木・辻ヶ下生産森林組合を組織し、自分たちの山を守る活動を始められました。組合員は現在303名、65haの山林を保全する活動が行われています。4年前から大学もその活動に参加させていただき、現在は授業の一環としてまた近江学研究所の活動として取り組んでいます。
授業としての初日にあたる14日は8名の学生が参加しました。おごと温泉駅を9時に集合し、組合員のお迎えを受けて山林へ。当日参加の約30名の組合員とともに初めの1時間半は山を体感するため、森林組合が保有する山林をトレッキングしました。休憩の後、村の長老さんから興味深い昔の山入り(50年前の村の保全活動)の話を聞きながらお弁当をいただき、そのあと滋賀県の山林保全指導員の間伐と枝打ちの解説を受けて、いよいよ保全活動へ。
初めて使う枝打ちのためののこぎりや間伐のためのチェエンソーを緊張しながら握り、約2時間、山に入りました。
午後2時半に終了。体験した学生さんからは「はじめ木々がうっそうとして暗かった森林が、間伐によって見る見る明るくなりおどろいた」「森林を守る大切さを実際にやってみて実感しました」などの感想が聞けました。帰りには組合員の方々から仰木の棚田米をお土産にいただき学生たちは満足そうに帰途につきました。天気にも恵まれすがすがしい気持ちになれた一日でした。
この取組は、このあと間伐材を利用し、地元の大工さんの指導を受けて本棚や椅子などの木工品を作る活動や、山林の斜面を測量する活動などを行う予定です。
またご報告します。
報告:近江学研究所研究員 加藤賢治
近江学フォーラム会員限定講座「渡来人の足跡」開講しました。
2009年6月13日
講座名 「渡来人の足跡」
日時 平成21年5月16日(土)10:40~12:00
場所 成安造形大学 本部棟三階ホール
講師 大橋信弥(滋賀県立安土城考古博物館学芸課長)
安土城考古博物館学芸課長の大橋信弥氏を講師にお迎えし、近江学フォーラム会員限定講座「渡来人の足跡」を開講いたしました。古代の近江における大陸からの渡来氏族の実像や文化について考古学の立場から明快に解説していただきました。多くの会員に出席をいただき御礼申し上げます。今後のフォーラム会員限定講座の日程はこちらをご覧下さい。
「仰木学入門」3回目の授業開講!
2009年5月19日
プロジェクト科目「仰木学入門」の3回目の授業が行われました。
残念ながらの雨の中でしたが、授業の登録者12名が参加して、「平尾 里山・棚田守り人の会」が主催する棚田での田植えを行いました。
田植えは有名な仰木の馬蹄形の棚田がある場所で行われ、後ろに比叡山を見ながらという絶好のロケーションでした。今日はあいにくの雨でしたが、山肌に雲が立ち込め水墨画のような神秘的な風景も見られました。
学生たちは長靴も用意していましたが、気づけばみんな素足で田んぼに入ってました。始めは「きもちわるい~」と悲鳴をあげていましたが、10分ほどで慣れたようで、成安造形大学担当の田は午前中に終了。他の市民参加者の田をお手伝いしていました。
ほとんどの学生が田植えは初めてでしたが、土のにおいや棚田の造形美も体感し、棚田を守っていくというこの活動に参加して、いろいろな感想をもったようです。
次回の稲刈りが楽しみです。すくすく育ってくれますように・・・。
報告者:近江学研究所研究員 加藤賢治
近江学フォーラム会員限定講座「比叡山三塔諸堂の成立」開講しました
2009年5月16日
講座名 「比叡山三塔諸堂の成立と発展」
日時 平成21年5月16日(土)10:40~12:00
場所 成安造形大学 本部棟三階ホール
講師 武 覚超 氏 (比叡山延暦寺執行/叡山学院教授)
武覚超先生を講師としてお迎えし、近江学フォーラム会員限定講座「比叡山三塔諸堂の成立」を開講いたしました。今回が近江学フォーラム会員限定講座の第一回目です。
近江学フォーラム会員のみなさんに多数参加をいただきました。
武先生より比叡山の仏教が、どのように成立し発展きたのかをわかりやすく解説していただきました。日本の仏教の基礎を知る上で非常に意義深い講座でした。
今後の近江学フォーラム会員限定講座の日程は詳しくはこちらをご覧ください。
「市川信也写真展」開催中
2009年5月15日
「市川信也 写真展」が、5月8日(金)から22日(金)まで成安造形大学ギャラリーアートサイトにて開催中です。
市川氏は、滋賀県の病院に勤めながら写真を撮り続けておられる、京都在住の作家です。今回の展覧会は、琵琶湖をテーマにしたモノクロ作品35点によるもので、04年からとり続けている作品を一堂に見ていただきます。撮影は毎年冬から春先にかけて、湖北を中心におこなわれています。「厳しいこの季節こそ、本来の神秘的な琵琶湖が見えてくると」作者の市川氏が語っておられます。ぜひご高覧ください。
詳しくはこちらをご覧ください
text:辻 喜代治(企画/近江学研究所研究員)
泥田祭り(仰木祭り)を見学しました!
2009年5月3日
5月3日(日)好天の中、午後1時40分JRおごと温泉駅に集合。プロジェクト科目仰木学入門の第2回目の授業として泥田祭りを見学しました。
参加者は仰木学入門の受講生を加え、飛び入りの学生、研究生も含めて学生が19名、そしてこの授業の担当者であるデザイン科小林はくどう教授、同じくデザイン科永江弘之准教授、蔭山歩特別講師と私の4名が引率しました。
バスで新興住宅街仰木の里の外れまで行き、そこから徒歩で山手にある旧仰木の村落に向かいました。30分ほど歩いた後、現地に到着。まず学生たちはなぜこの祭りが行われるようになったか、また、仰木地区の4つの部落が関るこの祭りの意義は何かなどのレクチャーを聞き、このフィールドワークの方法とタイムスケジュールを理解しました。
そして祭り本番。1000年を超える歴史を持つ小椋神社の古式祭典である泥田祭り。この祭りは規模が大きく華やかな祭りではありませんが、村人による村人のための大切に守られてきた祭礼です。学生たちはその祭りを十分観察し、ものづくりに活かせるような何かを感じてくれたと思います。祭りは神輿が神社に還御する午後8時までつづき、さすがに疲れた様子もありましたが学生たちは満足そうに帰途に着きました。
報告者:近江学研究所研究員 加藤賢治

仰木村落バックに野仏の解説を受ける受講者

御所の山で祭りの伝承を聞く受講者

大宮を先頭に村落を巡る神輿

芝座敷の神事

馬止めの神事
泥田祭り(仰木祭り)前夜祭に参加しました!
今日の泥田祭り(仰木祭り)の前夜祭が、祭りの主役である馬を担当する馬番のお宅で(今年の取締役)行われました。
泥田祭りは成安造形大学が位置する仰木地区に伝わる古式祭礼です。
宴は祭りに参加される方々に当日ふるまいができないため、前夜におもてなしをするというかたちで行われます。宴では「たのみ酒」と呼ばれるたくさんのお酒が振舞われ、当日祭りを運営する大勢の担当者がにぎやかに時を過ごされました。祭礼の成功を祈念する意味もあるということです。
宴が楽しく終焉を迎えたあと、深夜の小椋神社に立ち寄りました。今日登場する神輿5基が静かに神社の拝殿に並べられていました。そこには、神輿を見守る当番の方々がおられました。一晩中そこでお守りをされるとのことでした。
神秘的な瞬間でした。今日のお祭りが楽しみです。
報告者:近江学研究所研究員 加藤賢治

祭りを待つ神輿